公務員になるためには、当然ながら公務員試験をパスしなければなりません。
その公務員試験(筆記)には、「教養試験」と「専門試験」があります。
試験範囲は膨大になるため、大学3年生の早い時期から勉強を始める人が多いのではないでしょうか。
なかには大学内で開催されている公務員試験対策講座を受講したり、公務員予備校に通われている方もいるかと思います。
しかし、一つ断言できることがあります。
それは「教養試験は独学で十分」ということです!
独学で勉強しているけど成績が上がらなくて困っているという人は、勉強方法の見直しを強くおすすめします。
今回は、公務員試験の勉強法で悩まれている人や成績が中々上がらない人向けに、私が実践した
- 「勉強方法のコツ」
- 「おすすめの参考書」
- 「試験本番で使えるテクニック」
をご紹介します!
公務員試験(教養試験)の「勉強方法のコツ」と「試験テクニック」
私の合格実績
まずはじめに私の公務員試験の合格実績をご紹介します。
私は大学4年時に「県庁」と滑り止めで「国」を、また県庁を退職してから「学校事務」と「社会人枠」で再受験し、全て一発合格しています。
- ○○県職員採用試験(大学卒業程度)(2008年)最終合格、採用
- 国家公務員採用試験(一般職)(2008年)最終合格、採用辞退
- ○○県小中学校事務職員採用試験(2018年)最終合格、採用
- ○○県職員採用候補者試験(社会人枠)(2018年)教養試験合格、面接試験辞退
いずれの筆記試験も8割程度の正答率で合格できました。
ちなみに、自治体にもよりますが、だいたい教養試験の合格ラインは7割程度です。
【関連記事】
公務員試験(教養・専門)の平均点やボーダーライン(合格者最低点)はどのくらい?
勉強方法の最も重要なポイント~勉強法の勉強をすること~
公務員試験を始める前に絶対してもらいたいこと、それは、
「勉強法の勉強をする!」
ことです。
公務員試験はセンター試験よりも広範囲にわたるため、勉強方法の「効率」が求められると同時に「勉強方法のコツ」をマスターすることが大切です。
大学受験と同じ方法で勉強していると、受験日までに対策が間に合いません。
そこで勉強法の勉強をすることで、「効率的な勉強法」と「勉強法のコツ」を習得するのです。
これが合格への最短ルートです!
では勉強法の勉強をどうやってするのかというと、もう答えは出ています。
ズバリ「公務員試験の勉強法の参考書」を読むです。
公務員試験を独学で勉強する人にとってはバイブル的な存在の参考書で、私の大学の同級生でも独学で公務員試験を受験した人達は皆これを読んでいました。
その参考書が
「公務員試験受かる勉強法 落ちる勉強法(2023年度版)」、著 「合格への道」研究会、エクシア出版
です。
この本は、毎年最新版が出ていますので、最新版を買うようにしてください。
まずはともあれ、この本をしっかり時間を割いて徹底的に読み込み、公務員試験の勉強法をマスターしてください。
そうしたら、あとは余計なことは考えず、ただ黙々とその勉強法を信じて、前進あるのみです。
公務員試験の範囲は、簡単に言えば、「センター試験+α」です。
この範囲を約2時間程度で解答しなければなりません。
この範囲を知って、勉強する前から挫折する人もいます。
【一般知識】
社会科学:政治・法律・社会・経済
人文科学:思想・文学・芸術・日本史・世界史・地理
自然科学:数学・物理・化学・生物・地学
【一般知能】
文章理解:英語、現代文、古文、漢文
数的処理:数的推理、判断推理、資料解釈
公務員試験(教養試験)の勉強方法のコツ9選
ここから私がしていた独学の勉強方法を余すことなくご紹介します。
この勉強法のコツは、上記で挙げた参考書を徹底的に勉強し、さらに私独自目線でさらに改良を加えたものです。
受験される皆さんにとって、必ずや有益なものとなると確信しています。
勉強法コツ1 思い切って捨てる科目を決めるべし!
まずはじめに肝に銘じてほしいのが、全ての科目を完璧に勉強することは不可能ということです。
そして「一般知識」については、一つ一つの科目の出題数が少ないので、勉強してもあまり点数に結びつきません。
なので、はじめから割り切って「捨てる科目」を決めましょう。
特に勉強時間が多大にかかる暗記系科目や苦手科目を中心に捨てましょう。
ただし、一般知能は出題数が高いので絶対捨ててはいけません。
例:2023年度国家公務員一般職試験(大卒程度)の出題数
【一般知能】27題
文章理解11題、判断推理8題、数的推理5題、資料解釈3題
【一般知識】13題
自然・人文・社会から13題(時事も含む)
計40題、解答時間2時間20分
勉強法コツ2 出題数の多い科目に時間を費やすべし!
出題数が多い科目に十分勉強時間をかける、これが公務員試験勉強の鉄則です。
好きな科目ばかりやったり、難問奇問に頭を悩ませることはやめましょう。
基本的に、「一般知能」を中心に勉強し、時々一般知識に手を付けるイメージでいきましょう。
詳細は先述した勉強法の参考書を読んでください。
勉強法コツ3 問題集を解いていては試験までに間に合わなくなる!
注意ですが、テキストのポイントをノートに書きながら暗記して、そのあと問題集を解いていく、このような効率の悪い勉強法をしていると試験日までに間に合いません。
ポイントは、「予め問題集に答えを書き込み、その書き込んだ問題集をテキスト代わりにひたすら暗記」していくことです。
一般知能は問題文を読んだ時点で、解法がさっと思い浮かぶレベルまで暗記しましょう。
勉強法コツ4 国語、英語は毎日問題を解く!
国語、英語は問題数が多く出題数が高いので、毎日問題を解いてください。
数日勉強しないだけでも、勘が鈍るので、試験前日までやり続けましょう。
国語と英語は解答時間が他の科目よりもかかるので、どんどん問題をこなして解答スピードをあげてください。
勉強法コツ5 問題集は同じ問題集を繰り返し使うべし!
問題集は勉強法の参考書に紹介されている問題集を一冊選び、あとは同じ問題集をひたすら繰り返し解きましょう。
決して問題集を1回全て解き終わったからといって、新しい問題集を買うということはやめてください。
その問題集に出ている問題や似ている問題がでたら確実に解けるレベルにしましょう。
1回目に間違えて解答を読み納得したとしても、2回目も多分ミスすることがあると思います。
そんな状態で新しい問題集に手を出していたら、やってもやっても成績は上がっていかないでしょう。
ただし、国語・英語は毎日新しい問題を解いてください、この2つは同じ問題を解いても意味がありませんので。
勉強法コツ6 大切なのは、勉強時間ではなく問題集を何回繰り返せたか!
勉強時間を自慢する人は完全無視していきましょう。
「俺今日10時間も勉強しちゃったよ」と自慢気に言い回っている人側にだけはならないようにしましょう。
合格したい人は、あくまで勉強の質(何問解いたか、いくつ解法を覚えられたか、何個暗記できたか)を高めてください。
勉強法コツ7 分からない問題は飛ばすべし!
問題集の中には、マニアックな問題がたまに掲載されています。
解答を読んでもいまいち分からないものもあります。
こういう難問奇問は思い切って無視しましょう。
それよりも、基本的な問題をいくつ解けるようになったかが重要です。
勉強法コツ8 日頃からスピードを意識して勉強する!
公務員試験は明らかに時間が足りません。
そのことをあらかじめ頭に入れておきましょう。
日ごろから問題を解くスピードを計測しながら、常にスピード感をもって勉強するのが良いです。
試験が近づいてきたら、模試などを利用して、時間配分の感覚を身につけてください。
私は、あらかじめ時間配分を決めておきました。
勉強法コツ9 勉強期間は短期集中がGood!
よく聞かれるのが、「勉強期間はどのくらいあればいいですか」ということです。
教養試験はズバリ「数ヶ月程度」あれば大丈夫です。
ただし、この間は「短期集中」、勉強できる時間は全て勉強に費やしてください。
大学生なら毎日、社会人なら平日夜と休日全てを勉強に費やしてください。
合格したら安定した公務員になれます、親も親戚も大喜びでしょう、友達や彼氏彼女にも自慢できます、そのためには数ヶ月ぐらいの犠牲は我慢しましょう。
この間、論文の取りまとめや卒業研究を並行して行っていました。
よく一年間はやらないと合格できないと言いますが、1年間モチベーションを維持するのは並大抵のことではないです。
だったら短期で集中したほうが私は絶対に良いと思います。
公務員試験の勉強は短期集中!でいきましょう。
【関連記事】
公務員試験本番でのテクニック3選
しっかり勉強を重ねてきた人も、そうでない人も、公務員試験本番で使えるテクニックを熟知しておくことで、点数を伸ばすことができます。
テクニック1 スピード命!
公務員試験は何度も言っているように、絶対的に時間が足りません。
- 解けそうで解けない問題
- 全くの初見問題(難問奇問)
は悩まず素早く捨てて、次の問題にどんどん進んでいきましょう。
テクニック2 見直し命!
公務員試験の教養試験は、合格ラインが70%超程度、そして平均点がだいたい50~60%程度と高めなので、1~2問のミスが命取りになってきます。
例えば2021年の長野県の小中学校事務職員採用試験では、教養試験合格ラインが70%、平均点が約60%となっており、数問の差で合否がわかれています。
いかにして、基本的な問題を確実に正解できるかがポイントとなってきますので、必ず「見直しの時間」を10~15分確保してください。
そのために、あらかじめ余裕のあるペース配分を設定しておきましょう。
テクニック3 おすすめの解く順番!
解答の順番ですが、これは個人の好き嫌いで分かれると思いますが、私のおすすめを紹介しておきます。
- 一般知識
- 一般知能の文章理解
- 一般知能の数的推理・判断推理
- 見直し
これが私の中ではベストです。
一般知識は解けない問題がいくつか出てくると思いますが、ここで悩みすぎて時間をかけてはいけません。
とにかくどんどん次の問題に進んでいきましょう。
元々捨てている科目は、問題も読まずに適当な数字にマークでOK、悩んでも無駄です。
解答に迷う問題も、とりあえず適当に解答しておき(マーク式なので20~25%の確率で正解する)、あとの見直しで時間があればじっくり考えましょう。
ポイントは、いかに一般知識で時間をかけずに一般知能に進められるかです。
そして、一般知能ではしっかり時間を使い、確実に得点を積み上げましょう。
一般知識で時間を掛けすぎてしまうと、パニック気味で一般知能を解くことになり、普段なら簡単に解ける問題も焦って思うように解けない事態になってしまいます。
【関連記事】
【公務員教養試験】1問あたりにかける時間&解く順番のおすすめ!
さいごに
公務員試験は倍率が高めですが、実質倍率はそれよりもかなり低いです。
というのも、実際しっかり勉強をしてきている人は、受験者のうち半分程度もいないと思います。
なかには記念受験の受験生もいるので。
実際、私が受験した際も、早い段階で寝始めたり、問題をテキトーに解答して試験会場からすぐ退出していく人もいましたので。
あと、公務員試験対策については下記の記事もありますので、良かったらご覧ください。
- 公務員試験まで一ヶ月しかない場合の超最短勉強法(教養試験)
- 【公務員試験・教養試験】一般知識の効率的な勉強法を解説!(独学者向け)
- 【公務員試験・教養試験】数的推理・判断推理の効率的な勉強法を解説!(独学者向け)
- 【公務員試験】教養試験・文章理解の効率的な勉強法を解説!(独学者向け)
【番外編】やっぱり独学では心配な人は
今回の記事では独学をおすすめしましたが、人によっては独学が向いていない人もいます。
- 独学で不合格になってしまった人
- 社会人などで仕事が忙しく、勉強時間が限られているので効率よく勉強したい人
- 学生で民間も併願している人
- 予備校は授業料が高すぎだと思っている人
などは、通信教育がベストだと思います。
通学タイプの予備校は100万円以上かかる場合もあります。
それに比べて、通信教育は破格の安さなので、十分検討の余地はありです!
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