この記事では、公務員試験独学受験生向けに、教養試験の参考書(大卒程度)を元公務員が自身の経験をもとに紹介しています。
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公務員試験の教養試験について
まずは公務員試験の教養試験について、以下のことをそれぞれ説明します。
- 教養試験の科目
- 教養試験の平均点とボーダーライン
- 教養試験は独学で十分合格可能
- 捨て科目を作ることも大切
- 参考書選びは超重要
教養試験の科目
教養試験は大きくわけて、「一般知能」と「一般知識」の2分野があります。
【一般知能】
頭を使わせる数学のようなクイズ問題でこれまで学校では習ってこなかった分野です。
【一般知識】
いわゆる大学受験時のセンター試験(大学入学共通テスト)と同等の分野です。ただし公務員試験では全科目が出題範囲となります。
出題例と出題数を参考に載せておきます。
【国家公務員例】
- 知能分野27題:文章理解11題、判断推理8題、数的推理5題、資料解釈3題
- 知識分野13題:自然・人文・社会13題(時事を含む)
- 試験時間:2時間20分
【地方公務員例(神奈川県)】
- 知能分野22題:数的処理、判断推理、文章理解、資料解釈
- 知識分野28題中18題選択解答:法律・政治・経済・社会一般から12問、日本史・世界史・地理から9問、物理・化学・生物・地学・数学から7問
- 試験時間:2時間
教養試験の平均点とボーダーライン
教養試験の平均点とボーダーラインは以下のとおりです。
(自治体によって異なるので注意)
【教養試験の得点率】
- 国家公務員(総合職)の教養試験の平均点 → 約42%
- 国家公務員(一般職)の教養試験の平均点 → 約57%
- 国家公務員(就職氷河期世代枠)の教養試験のボーダーライン → 50~73%
- 地方公務員(大卒・行政職)の一次試験(教養+専門)ボーダーライン → 45%~55%
- 長野県(行政A・大卒程度)の教養試験ボーダーライン → 50%
- 愛媛県(行政事務A)の教養試験ボーダーライン → 46%
- 徳島県(行政事務・大卒程度)の教養試験ボーダーライン → 48%
【参考記事↓】
公務員試験(教養・専門)の平均点やボーダーライン(合格者最低点)はどのくらい?
教養試験は独学で十分合格可能
私は大学4年と社会人のときに独学で様々な公務員試験を受験しましたが、どの試験でも教養試験は75%~80%得点することができました。
参考ですが、私は国立大学出身で大学受験時のセンター試験では75%程度得点した学力でした。
センター試験を乗り越えてきている国立大学生とそうではない私立大学生では勉強開始時にすでに学力差があるので、教養試験に関しては私立大学生は国立大学生よりも頑張る必要があります。
【参考記事↓】
【公務員試験合格率】国立大学と私立大学どっちが高い?県庁職員の出身大学も紹介!
捨て科目を作ることも重要
教養試験の高得点ゲットのコツは、思い切って捨て科目を作ることです。
捨て科目を選ぶ際には、
- 苦手科目
- 高校でほとんど勉強しなかった科目
- 出題数の少ない科目
を選んでください。
逆に絶対捨ててはいけない科目は、
- 一般知能
- 政治経済社会
です。
これらは出題数が多いので、捨てると不合格まっしぐらです。
参考書選びは超重要
独学をする場合、参考書選びは超重要です。
自分に合う参考書を探し出し、ひたすら繰り返すことが合格への近道です。
ただ、自分で参考書を一から探すとなると、時間とお金がかなりかかります。
今回紹介する参考書は、私が実際に使用していた参考書で、自信をもって紹介できるものです。
教養試験は、ここで紹介する参考書だけで十分合格できます。
そのため、新しい参考書を買い足すのは止めましょう。
心配になってどんどん参考書を買ってしまう、いわゆる参考書コレクターだけにはならないでください。
教養試験のおすすめの参考書10選
それでは、教養試験のおすすめの参考書を10冊紹介します。
紹介する参考書は、
教養試験で8割程度ゲットした私が実際に使用し、本当に役立った参考書(最新版がある場合は最新版を紹介)
のみを挙げています。
注意点として、大学生で国家一般職や地方上級を受験する際は、必ず「大卒程度」の参考書を購入してください。
紹介する参考書は以下の10冊です。
- 「受かる勉強法落ちる勉強法」
- 「畑中敦子の数的推理ザ・ベストNEO」
- 「畑中敦子の判断推理ザ・ベストNEO」
- 「畑中敦子の資料解釈ザ・ベストNEO」
- 「新スーパー過去問ゼミ7文章理解・資料解釈」
- 「政治・経済の点数が面白いほどとれる本」
- 「現代社会の点数が面白いほどとれる本」
- 「新スーパー過去問ゼミ7社会科学」
- 「速攻の時事」
- 文系→「新スーパー過去問ゼミ7人文科学」、理系→「新スーパー過去問ゼミ7自然科学」
それでは順番に紹介していきます。
勉強法のおすすめ参考書
「受かる勉強法落ちる勉強法」合格への道研究会(2023年度版)
一般知能のおすすめ参考書
「新スーパー過去問ゼミ7文章理解・資料解釈」資格試験研究会
なお、文章理解と資料解釈は毎日新しい問題を解いたほうが良いので、スー過去を解き終わったら、なんでもいいので参考書を買ってきて毎日新しい過去問を解くようにしてください。
一般知識のおすすめ参考書
「新スーパー過去問ゼミ7社会科学」資格試験研究会
「速攻の時事」資格試験研究会(令和6年度試験完全対応)
理系→「新スーパー過去問ゼミ7自然科学」資格試験研究会
文系→「新スーパー過去問ゼミ7人文科学」資格試験研究会
私の教養試験独学勉強法(これで8割取れました)
続いて、私の教養試験の独学勉強法を紹介します。
8割近く得点できた勉強法なので、参考にしてみてください。
勉強法の勉強が合格への近道
勉強を始める前に、まずは「受かる勉強法落ちる勉強法」で勉強法の勉強を徹底的に行なってください。
勉強法を習得した後は、以下の1日の流れで勉強していけば合格ラインに達することが可能です。
(専門試験の勉強もする必要があるので、基本的には教養試験の勉強は午後に一気にやる形になると思います)
- 文章理解の国語と英語を毎日1問解く(スー過去)
- 一般知能を重点的に勉強していく(畑中シリーズを試験本番までに3回繰り返す)
- 政治経済社会の勉強をしていく(点数が面白いほどとれるシリーズ→スー過去)
- 余った時間で一般知識の勉強をする(スー過去)
- 寝る前に時事を勉強(速攻の時事)
合格する独学のポイントは以下の9つです。気になる方は参考記事をご覧ください。
- 思い切って捨てる科目を決める
- 出題数の多い科目に時間を費やす
- 問題集は「解かない」
- 国語、英語は毎日新しい問題を解く
- 問題集は同じものを繰り返し使う
- 勉強時間ではなく問題集を何回繰り返せたかにこだわる
- 分からない問題は飛ばす
- 日頃からスピードを意識して勉強する
- 勉強期間は短期集中がGood!
【参考記事↓】
【公務員試験(教養試験)】合格できる人の独学の方法9選(教養の勉強は独学で十分)
模試もかなり大事
教養試験で高得点をゲットするには、模試を受けるのもメリットがあり効果的です。
【模試を受ける3つのメリット】
- 今の実力がある程度分かる
- 試験時間がどの程度不足するか体感できる
- モチベーションアップに繋がる
ただし、受験生ごとに学力差がありすぎるので模試の結果は気にしなくて良いです。
【参考記事↓】
公務員試験の模試は受けるべき!(ただし結果は気にしなくていい)
【公務員試験模試】6社の料金と会場を比較!(会場受験のメリットも紹介)
教養試験当日に使えるテクニック
教養試験当日のテクニックを知っておくことも大切です。
このテクニックを知っているか知らないかでは試験結果に雲泥の差がでます。
【教養試験テクニック3選】
- スピード命(解けそうで解けない問題、全くの初見問題、難問奇問は悩まず素早くスルー)
- 見直し命(基本的な問題を確実に正解することが大事。10分程度は確保したい)
- 解く順番を工夫(一般知識→文章理解→数的推理・判断推理→見直し→難問奇問)
詳しく知りたい方は以下の記事をお読みください。
【参考記事↓】
【公務員試験(教養試験)】試験本番で役立つテクニック&コツ3選(目指せ得点率75%)
独学が苦手な受験生は予備校の通信講座を利用
受験生の中には、お金の問題で独学で勉強したいけど、独学がどうしても苦手な人もいると思います。
そういう方は、予備校の通信講座がおすすめです。
【通信講座のメリット7選】
- 予備校通学よりも安い
- 面接対策までしてもらえる(模擬面接、面接カード添削)
- 担任制あり
- 質問サポートあり
- 模試あり
- 講義形式で授業を受講できる
- 参考書選びで悩まなくていい
予備校は10校以上あり、どの予備校の通信講座を利用するか非常に悩むところです。
ここでは、パターン別に私のおすすめを挙げておきます。
【関連記事↓】
まとめ
ここまで公務員試験独学受験生におすすめの教養試験の参考書を紹介してきました。
公務員試験用の参考書はたくさん発売されているので、初心者はかなり迷いますし、参考書を何度も買い直すことになると思います。
そうならないためにも、合格者(特に教養試験で高得点をゲットした人)の使用した参考書を丸パクリするのはコスパ・タイパ的に良い考えだと思います。
今回ここで紹介した参考書は私が自信を持って紹介できるものですので、これ以上買い足さずに同じ参考書を繰り返し解いてください。
そうすれば、自ずと教養試験での高得点が近づき、合格への近道となります。