今回の記事では、公務員のメリット(公務員になって本当に良かったところ)を、元公務員が紹介します。
この記事は、
- 公務員に興味がある人
- 公務員か民間かで迷っている就活生
- 公務員試験のモチベーションアップしたい受験生
- 1 公務員になるメリット大全(全27選)
- 1.1 営利目的でない環境で働ける(公共のために働ける)
- 1.2 スケールの大きい仕事ができる
- 1.3 様々な職種・業務を経験できる
- 1.4 ノルマがない
- 1.5 職員間での競争があまりない
- 1.6 良い人が多い
- 1.7 定期的に異動がある
- 1.8 他県・他市への転勤がほぼない
- 1.9 完璧な年功序列
- 1.10 豊富な休日
- 1.11 給料に男女差なし
- 1.12 初任給は安く、給料も高額ではないが安定している
- 1.13 退職金が高い
- 1.14 ボーナスが必ずでる
- 1.15 通勤手当・住居手当バッチリ
- 1.16 残業代バッチリ
- 1.17 結婚休暇あり
- 1.18 格安で職員宿舎に住める
- 1.19 クビがない(不祥事さえ起こさなければ)
- 1.20 新人に優しい
- 1.21 モテる
- 1.22 社会的信用度が非常に高い
- 1.23 子育てがしやすい
- 1.24 休暇をとりやすい
- 1.25 病気になっても療養に専念できる
- 1.26 定年後の再就職環境が整っている(再任用バッチリ)
- 1.27 職場・職種によっては定時上がりも可能
- 2 まとめ
公務員になるメリット大全(全27選)
営利目的でない環境で働ける(公共のために働ける)
公務員は民間企業と違い、営利を目的としていません。
つまり、純粋に住民のためだけを思って仕事をすることができます。
民間企業は突き詰めれば、商品・サービスをお客様に買ってもらって、売上をあげなければいけませんが、公務員にはそれがありません。
非常に公共性の高い仕事ができ、やりがいを感じることが多い仕事といえます。
スケールの大きい仕事ができる
公務員になれば、スケールの大きい仕事ができます。
特に、県職員や国家公務員になれば、その実感も強くなるでしょう。
例えば、
- 政策立案
- 県の観光PR
- 市や県をまたぐような大規模な公共工事
- 農業振興
- 災害対応
- 国際交流
- コロナ対策
- 健康増進
- 雇用創出
- 地球温暖化対策
など、民間企業では扱えないスケールで物事を動かせるようになります。
様々な職種・業務を経験できる
行政職で入庁すれば、様々な職種・業務を経験することができます。
政策立案、人事、予算、経理、総務、広報、税徴収、国や市との連絡調整、福祉、観光誘客、経済対策、環境保護、防災、地域振興、議会対応、マスコミ対応・・・
このように公務員の仕事は非常に多岐にわたっています。
例えばですが、とある県の本庁にある課名を挙げてみたいと思います。
- 危機管理防災課
- 統計室
- DX推進課
- デジタルインフラ整備室
- 広報県民課
- 交通政策課
- 国際化推進室
- 地域振興課
- 市町村課
- 国際交流課
- 秘書課
- 人事課
- 職員課
- 財政課
- コンプライアンス課
- 税務課
- 情報公開課
- 総務事務課
- 職員キャリア開発課
- 文化政策課
- くらし安全・消費生活課
- 交通事故相談課
- 人権・男女共同参画課
- 私学振興課
- こども若者局
- 健康福祉政策課
- 国民健康保険室
- 感染症対策課
- 介護支援課
- 障害者支援課
- 食品・生活衛生課
- 薬事管理課
- 環境政策課
- ゼロカーボン推進室
- 水大気環境課
- 自然保護課
- 産業政策課
- 経営・創業支援課
- 日本酒・ワイン振興室
- 山岳高原観光課
- 観光誘客課
- 国際観光推進室
- 会計課
- 議会事務局
- 教育政策課
- スポーツ課
- 選挙管理委員会
- 人事委員会事務局
例を挙げただけでもこれだけの課からなる組織が公務員(県職員)です。
行政職になると、これらの中のどこかに配属になります。
しかも、数年に一度必ず異動があり、全く別の部署に異動することになります。
ノルマがない
公務員なので、売上目標や販売目標といったノルマが一切ありません。
あるといえば、提出書類の締切りや事業の完了期限があるくらいです。
職員間での競争があまりない
企業の出世争いのような社内競争が公務員にはあまりありません。
完全年功序列でみんなが年齢で一斉に昇任・昇給していくので、出世出世と考えている職員はそこまで多くありません。
ただし、中には出世に強くこだわる職員はいて、出世街道に乗れるよう必死な職員もいます。
良い人が多い
公務員試験を通過したお利口さんが多く採用されているため、基本職員は真面目で誠実な良い人が多いです。
学校でまじめで優等生キャラだった人が、そのまま公務員として集まっている感じです。
ただ、どこの会社にもいるように、一定数は偏屈な人、変わっている人、パワハラ系な人は公務員の中にもいます。
そこはしょうがないですね。
定期的に異動がある
公務員になれば、だいたい数年後ごとに異動が必ずあります。
そのため、様々な部署に行くことができ、キャリアアップすることができます。
また、人間関係がリセットできるため、例えば、
- 職場内で気が合わなかった上司がいる
- クレーマーに目をつけられてしまっている
- 業者と折が合わない
などの場合はかなり助かることになります。
他県・他市への転勤がほぼない
県職員や市町村職員であれば、基本的にはその自治体がある県、市町村内に異動地域が限定されます。
ときに、国や市や民間に派遣されたりすることはあります。
しかし、大部分の職員の異動地域は限定的になります。
完璧な年功序列
公務員は完璧な年功序列の組織です。
- 仕事ができない人
- 問題行動がある人
- コミュ障な人
- メンタル疾患を抱えている人
- 残業をしない人
- プライベートを優先する人
- 学歴の低い人
- パワハラする人
などでも関係なく年齢に応じて昇任・昇給していきます。
ただ超高学歴(東大・京大・早稲田・慶応など)や超仕事ができる人は、若干同期たちよりも昇任・昇給ペースが早い場合もあります。
豊富な休日
公務員は基本的にカレンダーどおりの休日となっています。
- 土日
- 祝日
- 夏季休暇
- 年末年始
- 年次休暇
などのお休みがあります。
(このほかにも介護休暇、結婚休暇、育児休暇、忌引休暇などなど色々と休暇制度が整っています)
【参考記事↓】
【まとめ】地方公務員の手厚い休暇制度。有給は何日?うつ病は何日休める?特別休暇とは?
給料に男女差なし
給料には一切男女差なしです。
初任給、昇給、退職金にも差はありません。
ただ、育児休暇をとった女性職員は休んだ期間分、他の職員よりも昇任が遅れることはあります。
初任給は安く、給料も高額ではないが安定している
公務員の初任給は、大手企業と比べると残念ながらかなり安いです。
私の場合ですが、大学の同級生の中で一番安い月給だったのを今でも覚えています。
そして、給料も大手企業と比べると決して高くありません。
なぜなら、公務員の給料は一定規模の企業の平均になるように設定されているからです。
【参考記事↓】
このように決して高くない給料ですが、安定してもらい続けられる点はピカイチです。
民間企業のように、業績が悪化したから給料減ということにはすぐにはなりません。
(ただ、不景気で日本企業全体の給与水準が下がったときは公務員の給与も是正されます)
公務員には倒産もありませんので、突如給料がもらえなくなるということもありません。
退職金が高い
給料は大手企業と比べるとそこまで高くありませんが、退職金はがっぽり出ます。
ざっと定年まで働くと2000万円程度が手に入ります。
(これでもひと昔よりはだいぶ減少しました)
【参考記事↓】
国家公務員・地方公務員の退職金ってどのくらい?(定年退職・自己都合の場合)
ボーナスが必ずでる
ボーナスは必ずでます、しかも年2回必ず。
公務員を退職して個人事業主をしてから強く感じますが、ボーナスがキチンと年2回でるということはどれほど恵まれていることか、、、。
自治体で差がありますが、ボーナス額は年間に月給の4ヶ月分以上はでます。
【関連記事↓】
【公務員のボーナス】支給日、計算方法、新規採用者や休職中はどうなる?
通勤手当・住居手当バッチリ
もちろん通勤手当や住居手当もバッチリでます。
このあたりの手当については公務員は完璧です。
自治体にもよると思いますが、通勤手当(電車、自動車、自転車)はほぼ全額でますし、住居手当も上限はありますが半額補助となっています。
【参考記事↓】
残業代バッチリ
残業代については、申請さえすればしっかり支給されます。
どこかの企業のように申請しても残業代が払われないという違法行為はありません。
が、しかし、そもそも残業代を申請しない職員が大勢いますし、残業代の上限目安なるものもあります。
サービス残業をしている職員が多数いる実態だけは知っておいてください。
その理由は、税金をもらって残業するのがなんとなく申し訳ないと感じるからです。
ただ、そういう事を気にせず、残業した分はきっちり申請する職員も中にはいますので、安心してください。
【参考記事↓】
公務員は月に平均どのくらい残業代(時間外勤務手当)をもらってるの?
結婚休暇あり
地味にありがたい、結婚休暇制度。
自治体にもよりますが、7日間とか休めちゃいます。
これでのんびりハネムーンに出かけられますね!
【参考記事↓】
公務員の結婚休暇は何日間?自治体によって日数や条件が異なる!
格安で職員宿舎に住める
意外と知られていないかもですが、職員宿舎にはかなりの格安で住むことが可能です。
正直安すぎませんか、、、笑
職員宿舎に住めば、固定費も抑えられて貯金もしやすくなりますね!
クビがない(不祥事さえ起こさなければ)
公務員は普通に働いていれさえすれば、どんなに仕事ができなくてもクビになることはありません。
リストラとも無縁です。
そのかわりに、公務員は雇用保険に加入していないので、失業手当がでないので注意が必要です。
また、不祥事を起こしてしまうと、その悪さの度合いにもよりますが、一発で懲戒免職になることはあります。
【参考記事↓】
公務員の懲戒免職(クビ)などの事例(受験生、採用予定者、試用期間中も要注意)
新人に優しい
大手企業の研修には劣ると思いますが、新規研修が何回かあったり、その後も職場でのOJT研修がしっかりしていると思います。
いきなり難しい業務を任されることはなく、少しずつゆっくりと公務員の仕事の基本を覚えていくことができます。(部署にもよりますが)
また、最初の半年間は一人で公用車を運転することは許されていないため、出張や会議等は必ず上司が同席してくれるので、その点も安心感があります。
新人公務員用に専門書籍も販売されていますので、一読するのもありです。
【参考記事↓】
公務員新人職員におすすめの本を元県庁職員が紹介!(公務員の仕事の作法)
モテる
公務員は正直モテます。
公務員はNGなんて人、聞いたことありませんし、合コンに呼ばれることも多くありました。
相手方のご両親のウケも良いです。
また、公務員同士の結婚も非常に多いです。
【参考記事↓】
【県庁職員の結婚】出会い、結婚年齢、相手の職業など20組分を紹介
社会的信用度が非常に高い
公務員はビックリするほど社会的信用度が高い職業です。
当たり前といえば当たり前ですが、やはりクビがなく安定収入がある公務員というステータスは信頼度マックスです。
社会的信用度が高いということは、
- ローンがすんなり通ったり
- 賃貸契約がすんなりできたり
- 結婚がすんなりいったり(相手の親から反対されることが少ない)
- 世間体が抜群に良い(近所でも評判が良い)
など良いことずくめです。
この抜群のステータスは、退職した今だからこそあらためて素晴らしいものだなと感じています。(公務員、羨ましい、、、)
【参考記事↓】
子育てがしやすい
これもよく言われることですが、公務員は子育てがしやすい職業です。
なぜなら、産休・育休制度が整っているし、復職がしっかりできる環境が整っているからです。
復職後も時間差勤務ができ、送り迎えがしやすいといった点もママさん公務員に喜ばれている点です。
また、男性の育休もかなり推奨されているので、今後育休を取得する男性公務員も増加していくでしょう(私の知り合いにも取得した人がいました)。
【参考記事↓】
男性国家公務員の「育児休業」取得率急増中!給与は?昇給は?出世に影響は?
休暇をとりやすい
自分の仕事のスケジュール管理がしっかりできていれば、いくらでも年次休暇はとれます。(年間20日間付与)
体調不良のときもしっかり休ませてもらますし、急な用ができてしまったときも当日連絡をいれれば全然OKです。
ただし、部署によっては超多忙で、残業は当たり前、土日出勤もしなくてはいけないような部署もあり、ほぼ有休が取れない部署があることは知っておいてください。
【参考記事↓】
病気になっても療養に専念できる
病気になってしまった場合も公務員はしっかりと安心して休むことができます。
病気が原因でクビにされることはありません。
自治体にもよりますが、療養中は療養休暇なるものがあり、期間は決まっていますが、その間の給料は100%でます。
また、療養休暇が終わってしまったあとも、共済組合から給料が支給されるので、完全に収入が絶たれるということはありません。
ただし、何年も病気が完治せず休業が続き、業務に支障がでてきてしまっている場合は、クビとなってしまうこともあります。
定年後の再就職環境が整っている(再任用バッチリ)
公務員は定年退職後も希望さえすれば再任用職員として、また役所で働ける環境が整っています。
現役時代に幹部まで昇り詰めている職員は、それ相応のポストで関係団体に就職することができます。
世間では天下り的なことを言われてしまいそうですが、その職員の公務員時代の経験やパイプが関係団体の仕事に大いに役立つため、引き受ける団体側も大いにメリットがあります。
職場・職種によっては定時上がりも可能
職場・職種によっては夢の定時上がりが十分可能です。
定時上がりができる部署に配属されれば、ワークライフバランスが良好になり、人生バラ色でしょう。
ただし、定時上がりできる部署は多くはありません、逆に超ブラックな部署もいくらでもあります。
【参考記事↓】
【公務員の残業代】月に平均でいくらをもらってるの?(上限・計算方法解説)
まとめ
以上、公務員になるメリット全27選(一部デメリットも)を紹介しました。
これでも、まだごく一部のメリットで、他にもメリットはたくさんあります。
このメリットをみて、少しでも公務員に興味が湧いてくれたり、公務員試験のモチベーションアップにつながってくれれば嬉しいです。
もちろん、公務員にはメリットだけでなく、デメリットもあります。
【参考記事↓】
県庁職員に転職する前に絶対に知っておきたいデメリット(元県庁職員の本音)
しかし、そのデメリットも凌駕するほどのメリットが公務員にはあります。
このことは、公務員を退職した私だからこそ、本気で言えます。
公務員時代がいかに恵まれていたか、退職して公務員ではなくなったからこそ分かるものです。
ぜひ、実際に頑張って公務員になって、このメリットを受ける側にまわってくださいね。
頑張りに見合うだけのメリットがある職業だと自信をもって言えますので。
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