この記事では、公務員のお金事情(給料、手当など)について、元公務員の私がこれまで執筆した記事をまとめています。
気になる記事があったら、ぜひ詳細記事を読んでみてくださいね!
- 公務員は激務薄給(地方では高給取り)
- 給与ランキング(都道府県):1位は東京都453,595円
- 昇給:年4,000~8,000円
- 給与モデル:40歳係長で年間給与5,587,000円
- 初任給:都道府県(大卒)187,623円
- ボーナス(年間):都道府県1,553,072円
- 残業代:都道府県月平均37,707円
- 退職金:国家公務員定年退職21,227,000円
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公務員の給料
まずは、公務員の給料に関する記事を紹介します。
【給与と給料の違い】
「給与」=「給料」+「諸手当」※
※「諸手当」=扶養手当、地域手当、住居手当、特殊勤務手当、時間外勤務手当(残業代)等(地方公務員の場合)
公務員は激務薄給(地方では高給取り)
公務員はズバリ「激務薄給」です。
ただし、
- どの民間企業と比べるか
- どの部署に所属するか
で「激務薄給」になるかどうかは決まります。
私の肌感覚だと、公務員の給料レベルは、以下のようになります。
「中小企業<公務員=地方の大手企業<大手企業」
【公務員(県職員)の収入】
- 初任給:210,300円(大卒)
- 平均月給:328,465円(45歳)
- ボーナス:1,666,000円(年間合計)
- 退職金:22,281,000円
- 残業代:392,000円(年間)
※データ元:長野県の給与・定員管理等について(令和5年度)
【詳細記事↓】
県庁職員の給料実態。思っている以上に公務員の給料は安い。(激務薄給)
給与ランキング(2022年)
下表は、自治体別の給与ランキング(2022年度)です。
(データ元:総務省「給与・定員等の調査結果等」)
【都道府県】
順位 | 自治体名 | 平均給与月額 |
---|---|---|
1位 | 東京都 | 453,595円 |
2位 | 徳島県 | 435,488円 |
3位 | 宮城県 | 434,222円 |
~ | ~ | ~ |
46位 | 沖縄県 | 375,542円 |
47位 | 高知県 | 375,110円 |
【政令指定都市】
順位 | 自治体名 | 平均給与月額 |
---|---|---|
1位 | 川崎市 | 463,638円 |
2位 | さいたま市 | 458,507円 |
3位 | 千葉市 | 457,460円 |
~ | ~ | ~ |
19位 | 浜松市 | 397,069円 |
20位 | 札幌市 | 385,685円 |
【詳細記事↓】
地方公務員(都道府県・市区町村別)の年収・給与・ボーナスランキング!県職員vs市職員vs国家公務員
年齢別給与
つづいて、年齢別の給与です。
【国家公務員(大卒)】
年齢 | 平均月額給与 |
---|---|
20~23歳 | 223,269円 |
24~27歳 | 250,252円 |
28~31歳 | 292,311円 |
32~35歳 | 337,639円 |
36~39歳 | 391,152円 |
40~43歳 | 436,418円 |
44~47歳 | 469,593円 |
48~51歳 | 501,629円 |
52~55歳 | 525,436円 |
56~59歳 | 528,965円 |
(引用元:人事院「令和5年国家公務員給与等実態調査の結果」)
【地方公務員・一般行政職(大卒)】
年齢 | 平均月額給与 |
---|---|
20~23歳 | 236,950円 |
24~27歳 | 280,541円 |
28~31歳 | 321,049円 |
32~35歳 | 358,643円 |
36~39歳 | 403,995円 |
40~43歳 | 452,142円 |
44~47歳 | 482,266円 |
48~51歳 | 500,645円 |
52~55歳 | 510,552円 |
56~59歳 | 526,792円 |
(※引用元:総務省「令和4年地方公務員給与実態調査結果」)
【詳細記事↓】
【公務員】年齢別の平均給料はいくら?公務員vs民間企業(公務員は大企業には勝てない)
昇給&給与モデル
公務員の昇給ですが、「完全年功序列」で「毎年昇給」していきます。
私(県職員)の実体験ですが、
「毎年4,000円~8,000円程度」
昇給していました(個人差あり)。
滋賀県が給与モデルを公表していますので、昇給の目安としてください。
(上級試験採用者(大学卒・行政職))
職階 | 年齢 | 月額給与 (年間給与) |
---|---|---|
主事 | 25 | 236,069円 (3,895,000円) |
主任主事 | 30 | 266,170円 (4,392,000円) |
主査 | 35 | 306,159円 (5,121,000円) |
係長 | 40 | 338,195円 (5,656,000円) |
主幹 | 45 | 389,579円 (6,603,000円) |
課長補佐 | 50 | 415,164円 (7,037,000円) |
課長 | ー | 545,132円 (8,919,000円) |
部長 | ー | 675,442円 (11,556,000円) |
(※引用:滋賀県職員の給与等に関する報告および勧告(令和5年)モデル給与例)
【詳細記事↓】
公務員の昇給はいつ?いくら上がるの?(具体的な昇給額と年齢別給与モデル)
初任給
公務員の初任給は、はっきり言ってかなり安いです。
【令和4年度大卒公務員(一般行政)の平均初任給】
- 国家公務員(大卒・一般職):185,200円
- 都道府県(大卒):187,773円
- 政令指定都市(大卒):183,307円
- 市(大卒):184,552円
公務員の初任給は、中小企業より高めだと思います。
しかし、大手企業のなかには、20万円後半や30万円以上の初任給のところもあるので、高収入を目指すなら公務員は避けましょう。
【詳細記事↓】
ボーナス
公務員のボーナスは、確実に年間2回(夏と冬)に支給されます。
【ボーナス平均支給額(夏と冬の合計)】
- 都道府県:1,615,953円
- 政令指定都市(大都市):1,607,480円
- 市区町村:1,436,873円
(※一般行政職の支給額)
残業代
公務員も部署によりますが、残業は多いです。
残業代については、全て申請する職員もいれば、全く申請しない職員(サービス残業)もいます。
【残業代】
- 国家公務員の平均残業時間:年220時間(本府省397時間、本府省以外179時間)
- 都道府県職員(一般行政職)の月平均残業代:37,286円
- 政令指定都市職員(一般行政職)の月平均残業代:41,653円
【詳細記事↓】
【公務員の残業代】月に平均でいくらをもらってるの?(上限・計算方法解説)
公務員の手当
つづいて、公務員の手当に関する記事を紹介します。
(ここで紹介する手当以外にも、たくさんの手当があります)
通勤手当
細かい決まりや注意事項はありますが、公務員もしっかり「通勤手当」は支給されます。
国家公務員の場合、
となっています。
(引用:「国家公務員の諸手当の概要」(令和6年4月現在))
【支給金額↓】
通勤距離(片道) | 通勤手当 |
---|---|
5km未満 | 2,000円 |
5km以上10km未満 | 4,200円 |
10km以上15km未満 | 7,100円 |
15km以上20km未満 | 10,000円 |
~ | ~ |
60km以上 | 31,600円 |
【詳細記事↓】
【公務員】通勤手当の支給額・計算方法を解説!(注意事項や懲戒処分事例も紹介)
住居手当
公務員の「住居手当」の額は、自治体によって異なります。
【住居手当支給額(上限額)】
- 国家公務員:28,000円
- 東京都:15,000円
- 新潟県:27,000円
住居手当が支給されるのは、あくまで賃貸のアパートなどに住んでいる職員で、持ち家に係る住居手当はすでに廃止されています(国や都道府県職員)。
【詳細記事↓】
【公務員】住居手当の手当額と計算方法を紹介。一番お得になるアパートの家賃は?
引越し手当(赴任旅費)
引越しした際には、「引越し手当」(正式名称:赴任旅費、特殊旅費)が至急されます。
支給の方法ですが、自治体によって「実費支給」or「定額」に分かれます。
参考として、高知県の赴任旅費について紹介します。
(一部のみ掲載、詳しくは詳細記事をご覧ください)
移転料(実費支給) | (単身者・上限) 8km~50km未満 80,250円 50km~100km未満 92,250円 100km~300km未満 114,000円 300km~500km未満 187,000円 など |
着後手当(注意:礼金及び仲介手数料のみ対象) | 55,000円(上限) |
【詳細記事↓】
公務員の引越し手当(赴任旅費)ってどのくらい?支給されない場合とは?
寒冷地手当
公務員ならではの手当だと思いますが、「寒冷地手当」は、
「一部の寒い地域のみ」
で働いている公務員に支給されます。
11月から翌年3月まで、月約1万円(独身者の場合)支給されます。
【詳細記事↓】
公務員の寒冷地手当はいくら?支給期間は?(寒い季節に大助かり!)
公務員の退職金
公務員の退職金は、中小企業に比べると多く、大企業に比べると少ない感じです。
【平均退職金(定年退職)】
- 国家公務員(行政職) 21,114,000円
- 地方公務員(行政職) 22,071,000円
- 民間企業(企業規模1,000人以上) 27,276,000円
自己都合で退職する場合、退職金は勤務年数に応じて額が決まりますが、定年退職よりはかなり安くなります。
- 国家公務員(行政職・自己都合25~29歳) 557,000円
- 地方公務員(行政職・自己都合25~29歳) 462,000円
【詳細記事↓】
【退職金】公務員なら老後2000万円問題は大丈夫!(定年退職・自己都合の退職金を紹介)
公務員の副業
最近、副業が盛り上がっていて、公務員になっても副業をしたい人がいると思いますが、基本的に
「許可制」(原則制限・禁止)
となっています。
ただし、「せどり」「ヤフオク」「メルカリ」などは、やり方によっては明確に禁止されているので注意してください。
ブログやYouTubeも報酬目的で行う場合は注意が必要で、実際、懲戒処分を受けた公務員もいます。
【詳細記事↓】
【公務員】副業は許可制で原則禁止(法律&兼業許可基準&おすすめの副業)
【公務員副業】せどりは禁止!ブログやYouTubeも要注意!
まとめ
ここまで、公務員のお金(給料や手当など)に関する記事を紹介しました。
大企業に比べると見劣りする部分もありますが、中小企業よりは恵まれていると思います。
安定して入ってくる給料などをしっかり資産運用(イデコ、NISA、株式投資など)できれば、お金持ち街道まっしぐらです。
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正直、公務員を退職してお金の勉強や色々な職業を見聞きすると、公務員はお金持ちになりやすい職業だとつくづく感じます。
(特に公務員共働きなら億り人になれる可能性は高くなります)
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