今回の記事では、公務員試験まで1ヶ月しかない場合&3カ月しかない場合の超最短勉強法について、元公務員が紹介します。
この記事を読むことで、
- 「残り1ヶ月や3カ月で公務員試験には合格できるのか」
- 「公務員試験まで残り1ヶ月しかない場合の勉強法」
- 「公務員試験まで残り3カ月しかない場合の勉強法」
などを知ることができます。
※本記事では「教養科目」のみを扱っています。専門科目の勉強法については、勉強法の参考図書「受かる勉強法落ちる勉強法」合格への道研究会を参考にしてください。教養科目+専門科目でも3ヶ月で間に合います。
【この記事を書いた人↓】
1カ月&3ヶ月で公務員試験合格は十分可能(ただし条件あり)
1カ月&3ヶ月でも公務員試験に合格することは可能です。
ただし、以下の2つの条件を満たす必要があります。
- 一定以上の学力を持っている人
- 独学が得意な人
- 猛勉強できる時間を確保でき、モチベを維持できる人
一定以上の学力を持っている人
1ヶ月や3ヶ月で合格するにはそもそもの学力がある程度高くないと厳しいです。
具体的には「国立大学」や「中堅私立以上」の学力が欲しいところです。
【関連記事↓】
【公務員試験合格率】国立大学と私立大学どっちが高い?県庁職員の出身大学も紹介!
独学が得意な人
2つの目の条件としては、「独学が得意」であることです。
予備校や生協講座のような「講義形式」の勉強だと1ヶ月や3ヶ月では到底間に合いません。
講義のあとに必ず独学で自習する時間を確保しなければなりませんが、1ヶ月や3ヶ月ではそれが困難だからです。
猛勉強できる時間を確保でき、モチベを維持できる人
さいごに、「勉強をできる時間をしっかりと確保でき」、かつ「モチベを維持して集中して勉強できること」が最短で合格できる条件となります。
大学生なら勉強やバイト、社会人なら仕事があり、勉強時間の確保がネックとなります。
それでも、平日は3時間、休日は8時間以上は勉強時間を確保してください。
公務員試験最短勉強法の13のポイント
公務員試験に最短で合格するには、まずは最短勉強法を習得することが重要です。
最短勉強法のポイントは以下の13つです。
- 勉強法の勉強をする
- 捨て科目を多く選ぶ(一般知識はどんどん捨てる)
- 参考書はここで紹介したもののみ(他は一切買わない、やらない)
- 問題は解かない(解答をどんどん暗記、文章理解だけは毎日新しい問題)
- 優先順位をつけて重要科目の勉強比率をあげる
- 奇問・難問は無視
- ノートにまとめない
- 裏ワザ大全を一読しておく
- 1日の勉強量をしっかりと確保(勉強時間ではなく勉強量で管理)
- 参考書は3周する
- 復習までの期間を短くする
- 論文対策は数日でOK
- 面接対策は筆記試験が終わってからでOK
以下、各項目をさくっと解説します。
勉強法の勉強をする
いきなり勉強を始めず、最初にしっかりと勉強法の勉強をしてください。
この記事の内容を理解するとともに、「受かる勉強法落ちる勉強法」という公務員試験専用の勉強法の参考書を買って一読してください。
捨て科目を多く選ぶ(一般知識はどんどん捨てる)
最短勉強法として、大事なことは「捨て科目」をどんどん作ることです。
捨てるのは心配だと思いますが思い切って捨てて、その科目は一切勉強しないでください。
ただし、捨てていいのは以下の一般知識の苦手な科目のみです。
- 思想
- 世界史
- 日本史
- 地理
- 文学・芸術
- 国語
- 数学
- 物理
- 化学
- 生物
- 地学
逆に、以下の科目は出題数が多いので絶対に捨ててはいけません。
- 一般知能
- 一般知識の政治・経済、社会事情(時事)
また、捨てすぎるのも問題です。
捨てるにしても、3~4科目程度にしとくことをおすすめします。
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参考書はここで紹介したもののみ(他は一切買わない、やらない)
のちほど使用する参考書を紹介しますが、他の参考書は一切買わないでください。
心配になって買い足す人がいますが、全部が中途半端になり落ちます。
問題は解かない
参考書の問題はすぐに解かないでください。
最短勉強法では、「問題文を読む→解答を見て暗記する→自力で解いてみる」の流れで勉強します。
ただ、文章理解だけは毎日新しい問題を解いて感覚を養っておいてください。
優先順位をつけて重要科目の勉強比率をあげる
勉強をする科目は全て同じぐらい勉強するのではなく、優先順位をつけてください。
そして、優先順位の高い重要科目にしっかりと勉強時間を注いでください。
【優先順位の高い重要科目】
- 一般知能の数的推理・判断推理
- 一般知識の政治・経済
奇問・難問は無視
参考書で勉強していると、「解答をいくら読んでも理解できない」「何回解き直しても解けない」いわゆる奇問・難問がいくつかでてきます。
そういう奇問・難問は無視してOKです。
ノートにまとめない
勉強したところをノートにまとめる勉強がありますが、絶対にしないでください。
時間の無駄です。
裏ワザ大全を一読しておく
公務員試験受験生のバイブル本となっている参考書「公務員試験裏ワザ大全」には一応目を通しておきましょう。
ここに掲載されているワザを使えば、分からない問題も数問はもぎ取れるので、覚えておいて損はないです。
参考に掲載されている裏ワザを2個紹介します。
- 良識的によくない内容の選択肢は、公務員試験という公の試験において、正解になることはありえない。
- 出題者は、正しい内容を極端にすることで、ニセの選択肢を作ることがある。正解にまぎらわしい魅力的なニセの選択肢になる。でも、その手口を知っていれば、✕とわかる。
(引用:「公務員試験裏ワザ大全」津田秀樹2018年度版)
1日の勉強量をしっかりと確保(勉強時間ではなく勉強量で管理)
「勉強時間を1日に10時間以上やったからすごいだろ」とかアピールする人がいますが、ほんとやめた方がいいです。
大事なのは、勉強時間ではなく「勉強量」です。
勉強量とは、
- 何ページ進んだか
- 何問解いたか
- 何個暗記できたか
です。
この勉強量で日々の勉強スケジュールを立ててください。
くれぐれも1日10時間とかいう目標はナシでお願いします。
参考書は3周する
参考書は必ず「3周」してください。
1周終わるとそれ以上勉強しなかったり、次の参考書に買い替える人がいますが、それでは知識が定着しません。
3周すれば覚えられます。
逆に覚えられていなかったら、それは
- 集中力が足りなかったり
- 勉強ではなくただ読むだけの作業となっていたり
- 復習の間隔が空きすぎてる
ことが原因です。
復習までの期間を短くする
復習までの期間を空けすぎるのもよくありません。
数ヶ月も空けてしまうとほぼ初見の問題みたいになってしまいます。
理想は1週間~数週間で1回目の復習(2周目)、さらに1週間~数週間で2回目の復習を行えるとGoodです。
論文対策は数日でOK
論文対策は1冊論文用参考書を買ってきて、解答のポイントを覚えてあとは模範解答をいくつか眺めるだけで良いです。
それよりも教養試験の勉強に全力を注いでください、論文対策は隙間時間で対応し、数日やればOKです。
【関連記事↓】
【公務員試験】論文で合格できる書き方のコツ6選&ボーダーライン(対策はほぼ不要)
面接対策は筆記試験が終わってからでOK
面接対策は教養試験が終わってからで全く問題ありません。
ただし、教養試験が終わったその日から全力で対策に臨んでください。
受ける試験にもよりますが、面接試験まで数週間から2ヶ月程度あると思います。
その間に、
- 面接カードを作成する(数日かかる)
- 面接カードの添削を受ける
- 想定問答集を作成する(数日かかる)
- 模擬面接を最低2回は受ける
- 併願先の本番面接を1回は受ける
以上のことをする必要がありますので対策に注力してください。
公務員試験まで1ヶ月しかない場合の超最短勉強法
公務員試験まで残り1ヶ月しかない、、、もうダメだと思っているあなた、諦めるにはまだ早いです。
私の知り合いで、実際に残り1ヶ月しかない状況から合格した人を数人知っています。
効率よく、そして短期集中することができれば、合格できる可能性は十分にあります。
勉強法は以下のようになります。
【勉強の流れ】
- 「受かる勉強法落ちる勉強法」を一読する
- 「裏ワザ大全」を一読する
- (大卒程度→)「畑中敦子の数的推理ザ・ベストNEO」・(高卒程度→)「畑中敦子の天下無敵の数的処理」を毎日勉強して試験までに3周する
- (大卒程度→)「新スーパー過去問ゼミ7 文章理解・資料解釈」・(高卒程度→)「初級スーパー過去問ゼミ 文章理解・資料解釈」で毎日1問新しい英語・国語の問題を解き続ける
- 「政治・経済の点数が面白いほどとれる本」・「現代社会の点数が面白いほどとれる本」を勉強初期に一気に2周読む
残り1ヶ月しかないので、公務員試験の全範囲を勉強することは不可能です。
そのため、出題数の多い一般知能&一般知識の政治経済に絞って勉強をしていきましょう。
1カ月超最短勉強法では、特にほとんどの勉強時間を一般知能の判断推理・数的推理にあて、問題集を徹底的にこなすことを推奨します。
注意点としては、
- 同じ問題集だけを使う
- 3回は繰り返す
この2点のルールを守って、あとはひたすら問題を解き続けていってください。
【参考記事】
【公務員試験・教養試験】数的推理・判断推理の効率的な勉強法を解説!(独学者向け)
同じく出題数が多い文章理解については、毎日必ず1問ずつ新しい問題を解いてください(英語1問、国語1問)。
また、問題を解く際は必ずタイムを計測してください。
【参考記事】
【公務員試験】教養試験・文章理解の効率的な勉強法を解説!(独学者向け)
一般知識については、圧倒的に勉強時間が足りないので、苦手科目やこれまでに一度も勉強したことがない科目は全捨てしてください。
【捨て科目候補】
- 出題数が多くないもの
- 苦手な科目
- 一度も勉強をしたことがない科目
- センター試験で受験しなかった科目
捨てることに抵抗がある人がいるかもしれませんが、一般知識は勉強しても1科目あたり1~2問しか出題がありません。
これでは勉強のコスパが非常に悪くなります。
超最短勉強法ではズバッと思い切って捨ててください。
公務員試験まで3ヶ月しかない場合の試験別超最短勉強法
それでは3カ月での最短合格勉強法の具体的方法を試験レベル別(大卒程度or高卒程度)に紹介します。
実際に私が合格した際の勉強法をより最短合格できるようにアレンジしたものなので、自信をもって紹介できます。
【大卒程度レベル】国家一般職・地方上級
【勉強の流れ】
- 「受かる勉強法落ちる勉強法」を一読する
- 「裏ワザ大全」を一読する
- 「畑中敦子の数的推理ザ・ベストNEO」・「畑中敦子の判断推理ザ・ベストNEO」を毎日勉強して試験までに3周する
- 「新スーパー過去問ゼミ7文章理解・資料解釈」で毎日1問新しい英語・国語の問題を解き続ける
- 「政治・経済の点数が面白いほどとれる本」・「現代社会の点数が面白いほどとれる本」を勉強初期に一読する
- 「新スーパー過去問ゼミ7」で受験する一般知識の科目(捨て科目にしなかった科目)を隙間時間で勉強する
- 「速攻の時事」を毎日夜に読み進める
(参考記事↓)
公務員試験独学受験生必見!最新のおすすめ参考書10選(教養試験・大卒程度)
【高卒程度レベル】社会人枠・小中学校事務職枠・就職氷河期世代枠・障害者枠
【勉強の流れ】
- 「受かる勉強法落ちる勉強法」を一読する
- 「裏ワザ大全」を一読する
- 「畑中敦子の初級ザ・ベストNEO判断推理」・「畑中敦子の初級ザ・ベストNEO数的推理・資料解釈」を毎日勉強して試験までに3周する
- 「初級スーパー過去問ゼミ文章理解・資料解釈」で毎日1問新しい英語・国語の問題を解き続ける
- 「初級スーパー過去問ゼミ」で受験する一般知識の科目(捨て科目にしなかった科目)を隙間時間で勉強する
- 「初級公務員一般知識らくらくマスター」「速攻の時事」を毎日夜に繰り返し読み進める
(参考記事↓)
モチベーション維持を大切にする
公務員試験の筆記試験勉強をしていくなかで重要なことは、「モチベーション維持」です。
最初は意気揚々と勉強を開始しますが、そのうち精神的にキツくなってきます。
その際に大切なことは、以下の11個のことです。
- 思い切って勉強せずに遊ぶ(適度なリフレッシュは必要)
- 勉強仲間をつくる
- 勉強する場所を変える(極力自宅勉強は避けて図書館や自習室を利用)
- 民間の就職活動をしてみる
- 勉強する仕組みをつくる
- 誰かに宣言する
- 午前中に集中して勉強を終わらせる(早起きをする)
- スモールステップ
- 25日程度で習慣化できる
- とにかく1問だけ解く
- 公務員試験に合格した自分を想像する(人生勝ち組、手厚い福利厚生、田舎では高給取り、親孝行、モテるなど)
【関連記事↓】
【公務員試験】勉強のやる気が起きないときの対処法10選!(これでモチベアップ!)
元県庁職員による公務員メリット大全(公務員になって本当に良かったところ27選)
模試は1回だけ受ける結果は無視でOK
模試は1回だけ受けてください。
その理由としては、
- 今の実力がある程度分かる
- 試験時間がどの程度不足するかを体感できる
- 他の受験生をみてモチベーション維持につながる
- 当日の緊張感を感じることができる
などたくさんのメリットがあるからです。
ただし、結果は全く気にしなくていいです。
なぜならここの学力レベルが全く違うから。
これからの勉強次第でいかようにも成績は変化しますので結果をみて凹んだり浮かれたりしないようにしましょう。
【関連記事↓】
公務員試験の模試は受けるべき!(ただし結果は気にしなくていい)
当日の試験テクニック
ここで試験当日のテクニックを紹介します。
テクニックを覚えることで筆記試験本番で得点率が向上するので、必ず覚えてください。
- スピード命(とにかく時間が足りないので、分からないときは悩まず素早く捨ててください)
- 見直し命(1~2問のミスが不合格につながるので必ず見直しの時間を10分程度作ってください)
- おすすめの解く順番(一般知識→文章理解→数的推理&判断推理→資料解釈→見直し→難問奇問)
- 1問あたりにかける時間(一般知識1~2分、文章理解3~5分、数的推理・判断推理3~5分、資料解釈3~5分)
【関連記事↓】
【公務員教養試験】1問あたりにかける時間&解く順番のおすすめ!
試験本番のよくある質問集
試験本番のことでよく聞かれることに対して、回答を用意してあるので気になるものがあれば参考記事をご覧ください。
【ボーダーラインが知りたい↓】
公務員試験(教養・専門)の平均点やボーダーライン(合格者最低点)はどのくらい?
【どんな服装や髪型で行けばいいか知りたい↓】
【元試験官が解説】公務員試験当日の服装や髪型はこれで良い!(一次試験は私服でOK!)
【受験票の写真について知りたい↓】
【試験会場に何時ころ行けばいいか知りたい↓】
【本番で緊張してしまう人の対処法↓】
【公務員試験】試験当日の緊張を和らげる方法5選(適度な緊張はしたほうがいい)
まとめ
本気で短期集中ができれば、1ヶ月しか勉強できなくても公務員試験の教養試験合格は十分ありえます。
また、3カ月あれば教養試験+専門試験も合格できる可能性は十分あります。
そう断言するのも、知り合いに実際に1ヶ月前からの勉強で合格した人がいるからです。
半年や1年、だらだら中身のない勉強をするより、1ヶ月間死にものぐるいで短期集中した人のほうが実力が一気につきます。
その代わり、全ての時間を公務員試験勉強に向けてください、何よりも優先して勉強してください。
長い人生のなかで、ほんの1ヶ月間だけ、本気で勉強してみてはいかがでしょうか。
合格できれば、人生の勝ち組、公務員の仲間入りです。