今回の記事では公務員試験就職氷河期世代枠の1次試験の「ボーダーライン(合格者最低点、通過得点)」について、シンプルにご紹介します。
本記事を書いているのは、県庁職員(約9年)及び公立小中学校事務職員(約1年)の経歴をもつ伯爵です。
- 国家公務員(就職氷河期世代枠)の第1次選考のボーダーライン → 30~72.5%(区分でだいぶ異なる)
- 高知県(就職氷河期世代枠)の一次試験ボーダーライン → 約58%
公務員試験(就職氷河期世代枠)1次試験(教養試験)のボーダーラインはどのくらい?
就職氷河期世代枠のボーダーラインについて、国、高知県のデータをご紹介します。
なお、数値は「2022年度中途採用者選考試験(就職氷河期世代)第1次選考通過得点及び平均点等一覧」「高知県職員採用試験実施状況令和4年度」より抜粋しています。
国家公務員(就職氷河期世代枠)のボーダーライン
まずは、国家公務員(就職氷河期世代枠)について紹介していきます。
1次選考の内容及び配点
国家公務員(就職氷河期世代枠)の1次試験の内容及び配点を示しておきます。
- 基礎能力試験 40点(40題・1時間30分・高卒程度、試験範囲は教養試験と同様)
- 作文試験 合否のみ(50分)
基礎能力試験が原則として満点の30%に達しないと不合格。(足切り3割)
競争倍率
次に国家公務員の就職氷河期世代枠試験の競争倍率(2022年度)を紹介します。
ここでは事務区分のみ掲載します。(ほかに技術、刑務官があります)
地域 | 第1次選考受験者数 | 第一次選考通過者数 | 最終合格者数 | 競争倍率 |
---|---|---|---|---|
北海道 | 90 | 41 | 4 | 22.5倍 |
東北 | 148 | 64 | 10 | 14.8倍 |
関東甲信越 | 1479 | 183 | 43 | 34.4倍 |
東海北陸 | 224 | 112 | 16 | 14倍 |
近畿 | 507 | 123 | 16 | 31.7倍 |
中国 | 107 | 55 | 7 | 15.3倍 |
四国 | 106 | 51 | 8 | 13.3倍 |
九州 | 281 | 163 | 20 | 14.1倍 |
沖縄 | 81 | 18 | 2 | 40.5倍 |
最終競争倍率は13.3倍~40.5倍でした。
ボーダーライン
それでは国家公務員の就職氷河期世代枠試験(第1次選考)のボーダーラインと平均点についてご紹介します。
試験区分 | 第1次選考ボーダーライン(通過得点)(満点40点) |
---|---|
北海道 | 23点(得点率57.5%) |
東北 | 22点(55%) |
関東甲信越 | 29点(72.5%) |
東海北陸 | 23点(57.5%) |
近畿 | 26点(65%) |
中国 | 21点(52.5%) |
四国 | 22点(55%) |
九州 | 20点(50%) |
沖縄 | 25点(62.5%) |
国家公務員の第1次選考(基礎能力試験)のボーダーラインは「50%~72.5%」という結果になりました。
なお、平均点は「21.345点」でした。
高知県職員(就職氷河期世代枠)のボーダーライン
1次試験の内容及び配点
高知県の1次試験の内容及び配点は、以下のとおりとなっています。
- 教養試験 50点(50題・2時間・高卒程度の一般知識及び知能に関する5肢択一式)
- 論文試験 50点(2時間・社会人や公務員としての資質に関する筆記試験)
合格基準(各種目の配点の3割以上)に達しない種目がある場合、不合格。(足切り3割)
競争倍率
次に高知県の就職氷河期世代枠試験の競争倍率を紹介します。
採用予定 | 申込者数 | 1次受験者数 | 1次合格者数 | 2次受験者数 | 最終合格者数 | 最終倍率 |
---|---|---|---|---|---|---|
3 | 64 | 53 | 10 | 10 | 3 | 17.7倍 |
最終競争倍率は17.7倍となりました。
国よりは若干低い水準となりました。
ボーダーライン
それでは高知県の就職氷河期世代枠試験の平均点とボーダーラインについてご紹介します。
試験区分 | 1次試験平均点(満点100点) | 一次試験ボーダーライン(合格者最低点)(満点100点) |
---|---|---|
行政(就職氷河期世代) | 44.20点 | 58.44点 |
高知県の1次試験(教養+論文)のボーダーライン 58.44% という結果になりました。
以前、下記の記事で就職氷河期世代枠のボーダーラインを50~60%と予想していましたが、高知県の就職氷河期世代枠試験はおおよそ想定内のボーダーラインになったことが分かりました。
国家公務員採用試験(就職氷河期世代枠)の申込者数や足切りラインは?
ボーダーラインはおおよそ倍率から推測できる
他の試験のボーダーラインの予想をするにあたっては、高知県の「競争倍率約17倍で約58%」が一つの基準となります。
ただし、ひとつ注意として、このボーダーラインには論文試験の点数が合算されています。
論文・作文試験ではそこまで受験生の間で点差がつかず、大部分の受験生の論文作文試験の点数が60~80点あたりだと予想します。
そのため、教養試験のみの点数はもう少し下がると私は考えていて、教養試験のみのボーダーラインは45~55%あたりだったと推測しています。
まとめると、「教養試験のみのボーダーラインは競争倍率約17倍で45~55%」が一つの基準となります。
合格しているつもりで面接対策を始めよう
ここまで就職氷河期世代枠のボーダーラインについてご紹介してきました。
ボーダーラインを公表している自治体があまりにも少なく、データの母数が少なすぎるので、正確な予想は正直なかなか難しいです。
勉強の目標としては、足切りラインの30%をまず超える、そして可能であれば70%を目指す感じで良いと思います。
筆記試験や面接対策の方法については、以下の記事を参考にしてみてください。
【公務員就職氷河期世代枠】教養試験対策の方法(独学・通信教育・オンライン)
【公務員就職氷河期世代枠】面接の評価ポイントとおすすめの対策法
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