今回の記事では公務員試験就職氷河期世代枠の1次試験(教養試験)の「ボーダーライン(合格者最低点、通過得点)」について、シンプルにご紹介します。
【就職氷河期世代枠の第1次試験(筆記試験)ボーダーライン】
- 国家公務員 → 30~72.5%(区分でだいぶ異なる)
- 北海道 → 30~45%
- 高知県 → 約59%
- 徳島県 → 約43%
- 熊本県 → 約78%
【ボーダーラインの目安】
競争倍率10倍でボーダーライン40~60%
公務員試験(就職氷河期世代枠)1次試験(教養試験)のボーダーラインは?
就職氷河期世代枠のボーダーラインについて、国、北海道、高知県、熊本県のデータをご紹介します。
なお、数値は
- 「2023年度中途採用者選考試験(就職氷河期世代)第1次選考通過得点及び平均点等一覧」
- 「令和5年北海道行政職員等採用試験合格者の平均点等一覧」
- 「令和5年度就職氷河期世代を対象とした高知県職員採用試験」
- 「令和5年度徳島県職員等採用試験第1次試験得点状況」
- 「2023年度熊本県職員採用試験(就職氷河期世代対象)第1次試験結果」
より抜粋しています。
国家公務員(就職氷河期世代枠)のボーダーライン
まずは、国家公務員(就職氷河期世代枠)について紹介していきます。
1次選考の内容及び配点
国家公務員(就職氷河期世代枠)の1次試験の内容及び配点を示しておきます。
- 基礎能力試験 40点(40題・1時間30分・高卒程度、試験範囲は教養試験と同様)
- 作文試験 合否のみ(50分)
基礎能力試験が原則として満点の30%に達しないと不合格。(足切り3割)
競争倍率
次に国家公務員の就職氷河期世代枠試験の競争倍率(2023年度)を紹介します。
ここでは事務区分のみ掲載します。(ほかに技術、刑務官があります)
地域 | 第1次選考受験者数 | 第一次選考通過者数 | 最終合格者数 | 競争倍率 |
---|---|---|---|---|
北海道 | 113 | 56 | 6 | 19倍 |
東北 | 165 | 64 | 9 | 18倍 |
関東甲信越 | 1410 | 246 | 44 | 32倍 |
東海北陸 | 274 | 116 | 12 | 23倍 |
近畿 | 469 | 130 | 14 | 34倍 |
中国 | 126 | 59 | 12 | 11倍 |
四国 | 92 | 32 | 3 | 31倍 |
九州 | 319 | 130 | 16 | 20倍 |
沖縄 | 79 | 33 | 4 | 20倍 |
最終競争倍率は11倍~34倍でした。
ボーダーライン
それでは国家公務員の就職氷河期世代枠試験(第1次選考)のボーダーラインと平均点についてご紹介します。
試験区分 | 第1次選考ボーダーライン(通過得点)(満点40点) |
---|---|
北海道 | 21点(得点率52.5%) |
東北 | 22点(55%) |
関東甲信越 | 28点(70%) |
東海北陸 | 23点(57.5%) |
近畿 | 25点(62.5%) |
中国 | 21点(52.5%) |
四国 | 23点(57.5%) |
九州 | 23点(57.5%) |
沖縄 | 20点(50%) |
国家公務員の第1次選考(基礎能力試験)のボーダーラインは「50%~70%」という結果になりました。
なお、平均点は「20.9点(52.3%)」でした。
以前、下記の記事で就職氷河期世代枠のボーダーラインを50~60%と予想していましたが、国の就職氷河期世代枠試験はおおよそ想定内のボーダーラインになったことが分かりました。
国家公務員採用試験(就職氷河期世代枠)の申込者数や足切りラインは?
北海道職員(就職氷河期世代枠)のボーダーライン
1次試験の内容及び配点
高知県の1次試験の内容及び配点は、以下のとおりとなっています。
- 筆記試験・職務基礎力試験 20点(20題・40分・大学卒業程度レベル・社会事情、文章理解、長文読解、言葉の用法)
- 筆記試験・職務基礎力試験 20点(20題・70分・大学卒業程度レベル・数的理解、論理的理解、資料理解)
競争倍率
次に2023年度北海道就職氷河期世代枠試験の競争倍率を紹介します。
区分 | 1次受験者数 | 1次合格者数 | 最終合格者数 | 最終倍率 |
---|---|---|---|---|
一般行政 | 147 | 80 | 28 | 5.3 |
教育行政 | 23 | 16 | 4 | 5.8 |
最終競争倍率は「5.3倍と5.8倍」となりました。
国よりは低い水準となりました。
ボーダーライン
それでは平均点とボーダーラインについてご紹介します。
試験区分 | 科目 | 平均点(満点20点) | ボーダーライン(合格者最低点)(満点20点) |
---|---|---|---|
一般行政C(経験不問枠) | 社会事情・言語能力 | 10.80点 | 7点 |
数的・論理的能力 | 9.51点 | 10点 | |
教育行政C(経験不問枠) | 社会事情・言語能力 | 9.38点 | 8点 |
数的・論理的能力 | 9.06点 | 7点 |
北海道の1次試験のボーダーライン(得点率)は、「35%~50%」という結果になりました。
高知県職員(就職氷河期世代枠)のボーダーライン
1次試験の内容及び配点
高知県の1次試験の内容及び配点は、以下のとおりとなっています。
- 教養試験 50点(50題・2時間・高卒程度の一般知識及び知能に関する5肢択一式)
- 論文試験 50点(2時間・社会人や公務員としての資質に関する筆記試験)
合格基準(各種目の配点の3割以上)に達しない種目がある場合、不合格。(足切り3割)
競争倍率
次に高知県の就職氷河期世代枠試験の競争倍率を紹介します。
1次受験者数 | 1次合格者数 | 2次受験者数 | 最終合格者数 | 最終倍率 |
---|---|---|---|---|
36 | 9 | 9 | 3 | 12倍 |
最終競争倍率は「12倍」となりました。
国よりは低い水準となりました。
ボーダーライン
それでは高知県の就職氷河期世代枠試験(行政)の平均点とボーダーラインについてご紹介します。
1次試験平均点(満点100点) | 一次試験ボーダーライン(合格者最低点)(満点100点) |
---|---|
51.34点 | 59.17点 |
高知県の1次試験(教養+論文)のボーダーラインは、「59.17%」という結果になりました。
以前、下記の記事で就職氷河期世代枠のボーダーラインを50~60%と予想していましたが、高知県の就職氷河期世代枠試験はおおよそ想定内のボーダーラインになったことが分かりました。
国家公務員採用試験(就職氷河期世代枠)の申込者数や足切りラインは?
徳島県職員(就職氷河期世代枠)のボーダーライン
1次試験の内容及び配点
徳島県の1次試験の内容及び配点は、以下のとおりとなっています。
教養試験50点(40題・2時間・大卒程度の一般知識及び知能に関する択一式)
競争倍率
次に2023年度徳島県就職氷河期世代枠試験の競争倍率を紹介します。
区分 | 1次受験者数 | 1次合格者数 | 2次受験者数 | 最終合格者数 | 最終倍率 |
---|---|---|---|---|---|
行政事務 | 65 | 20 | 18 | 10 | 7倍 |
総合土木 | 2 | 2 | 2 | 0 | ー |
最終競争倍率は「7倍」となりました。
ボーダーライン
それでは徳島県の就職氷河期世代枠試験の平均点とボーダーラインについてご紹介します。
試験区分 | 教養試験の平均点(満点50点) | 教養試験の合格ライン(満点50点) |
---|---|---|
行政事務 | 24.6点(49.2%) | 21.3点(42.6%) |
徳島県の1次試験(教養)のボーダーラインは、「約43%」という結果になりました。
熊本県職員(就職氷河期世代枠)のボーダーライン
1次試験の内容及び配点
熊本県の1次試験の内容及び配点は、以下のとおりとなっています。
教養試験200点(50題・2時間・高卒程度の一般知識及び知能に関する択一式)
合格基準(平均点又は配点の4割の点のいずれか低い点)に達しない種目がある場合、不合格。
競争倍率
次に熊本県の就職氷河期世代枠試験の競争倍率を紹介します。
区分 | 1次受験者数 | 1次合格者数 | 2次受験者数 | 最終合格者数 | 最終倍率 |
---|---|---|---|---|---|
一般事務 | 98 | 13 | 11 | 3 | 33倍 |
教育事務 | 27 | 5 | 5 | 1 | 27倍 |
最終競争倍率は33倍となりました。(高知県の2倍以上)
ボーダーライン
それでは熊本県の就職氷河期世代枠試験の平均点とボーダーラインについてご紹介します。
試験区分 | 第1次試験の合格ライン(満点200点) |
---|---|
一般事務 | 156点(78%) |
教育事務 | 140点(70%) |
熊本県の1次試験(教養)のボーダーラインは、「約78%」という結果になりました。
ボーダーラインはおおよそ倍率から推測できる
他の試験のボーダーラインの予想をするにあたっては、
- 北海道の「競争倍率約9倍で約40%」
- 高知県の「競争倍率約12倍で約59%」
- 徳島県の「競争倍率約7倍で約43%」
- 熊本県の「競争倍率約33倍で約78%」
が一つの基準となります。
ざっくりまとめると、だいたい「教養試験のボーダーラインは競争倍率10倍で40~60%」が一つの基準とみていいのではないでしょうか。
まとめ
ここまで就職氷河期世代枠のボーダーラインについてご紹介してきました。
ボーダーラインを公表している自治体があまりにも少なく、データの母数が少なすぎるので、正確な予想は難しいです。
勉強の目標としては、足切りライン(どの自治体もだいたい4割)をまず超える、そして可能な限り70%を目指す感じで良いと思います。
筆記試験や面接対策の方法については、以下の記事を参考にしてみてください。
- 【まとめ】「公務員就職氷河期世代枠」大全(試験内容・教養対策・面接対策)
- 【公務員就職氷河期世代枠】もう迷わない!教養試験の勉強方法の選び方(独学と予備校通信講座)
- 【公務員就職氷河期世代枠】予備校(通信講座)の選び方&おすすめ4社
- 【国家公務員就職氷河期世代枠】面接カードの内容&書き方のコツ
- 【公務員就職氷河期世代枠】面接の評価ポイントとおすすめの対策法
- 【費用無料】公務員予備校選びに迷う人は内定特典で決める(コスパ最強)
【就職氷河期関連記事】