2020年に開始した国家公務員の就職氷河期世代枠試験。
2024年度までは実施されることが決まっています。
都道府県や市町村でも試験が行われていて、人気過ぎて競争倍率が60倍を超える自治体もありました。
【参考記事】:
【2023年度】公務員試験(就職氷河期世代枠)の年齢制限、受験者数、競争倍率(全都道府県調査)
今回は国家公務員の就職氷河期世代枠の採用試験に焦点をあてて、申込者数などをご紹介します。
- 申込状況を知りたい
- 足切りラインを知りたい
- ボーダーラインの目安を知りたい
このような受験生に役立つ記事となっています。
【執筆者↓】
就職氷河期世代枠の試験科目
1次試験(筆記試験)の科目は以下のとおりです。
試験種目 | 解答題数 | 解答時間 |
---|---|---|
教養試験(基礎能力試験) | 40題(マークシート方式・多岐選択式) | 1時間30分 |
作文試験 | 1題 | 50分 |
教養試験については、高卒程度の問題が出題されます。
ですので高卒の方でも全く問題ありません。
教養試験は90分で40題を解くことになります。
1問あたり3分も掛けれません。
2023年度の申込者数・合格者数
申込者数の状況についてご紹介します。
(出典:2023年度国家公務員中途採用者選考試験(就職氷河期世代)実施状況)
国家公務員の場合は受験する試験区分(地域)で合格者数が異なるのが特徴です。
【事務職】
試験区分(地域) | 申込者数 | 合格者数 |
---|---|---|
北海道 | 217 | 6 |
東北 | 282 | 9 |
関東甲信越 | 2,553 | 44 |
東海北陸 | 505 | 12 |
近畿 | 892 | 14 |
中国 | 193 | 12 |
四国 | 152 | 3 |
九州 | 549 | 16 |
沖縄 | 144 | 4 |
【技術職】
試験区分(地域) | 申込者数 | 合格者数 |
---|---|---|
北海道 | 22 | 5 |
東北 | 21 | 2 |
関東甲信越 | 131 | 7 |
東海北陸 | 38 | 2 |
近畿 | 49 | 7 |
中国 | 11 | 1 |
四国 | 6 | 2 |
九州 | 28 | 0 |
沖縄 | 9 | 0 |
【刑務官】
試験区分(地域) | 申込者数 | 合格者数 |
---|---|---|
北海道 | 18 | 0 |
東北 | 10 | 1 |
関東甲信越静 | 85 | 6 |
東海北陸 | 23 | 3 |
近畿 | 51 | 6 |
中国 | 22 | 2 |
四国 | 4 | 0 |
九州 | 24 | 1 |
全ての累計で、
- 合格者数 165人
- 申込者数 6,039人
- 倍率 約37倍
となっています。
足切りラインとボーダーラインの目安
足切ラインは人事院のHPで公表されていますが満点の30%です。
つまり、40問中12問正解しないとその時点で不合格です。
なお、国家公務員就職氷河期世代のボーダーライン・平均点(得点率)については、
- ボーダーライン → 事務関東甲信越区分:70%、事務北海道区分:53%
- 平均点 → 52%
となっています。
(元データ:2023年度中途採用者選考試験(就職氷河期世代)第1次選考通過得点及び平均点等一覧)
就職氷河期世代枠はかなりの高倍率なので、ボーダーラインはやはり高いですね。
【参考記事↓】
【公務員就職氷河期世代枠】1次試験(教養試験)のボーダーライン(合格者最低点)は?
勉強方法の注意点
教養試験(基礎能力試験)
就職氷河期世代枠を受験される方は30代半ば以上の方々で、学歴も経歴も全く異なります。
- 正社員
- 派遣社員
- フリーター
- ニート
- 主夫・主婦
- 大卒
- 短大卒
- 高卒
様々な職歴、肩書、学力、年齢の方々が受験し、競争することになります。
しかし、全員に共通して言えることが、
「思っている以上に、自分の学力は低下している」
ということです。
実際私も33歳で公務員を再受験した際、問題が解けずかなり凹みました。
具体的な勉強方法については、こちらの記事にまとめていますので、良かったらご覧ください。
参考記事:【公務員就職氷河期世代枠】もう迷わない!教養試験の勉強方法の選び方(独学と予備校通信講座)
また、試験本番のコツ(解く順番のおすすめなど)については、以下の記事をご覧ください。
参考記事:【公務員教養試験】1問あたりにかける時間&解く順番のおすすめ!
作文試験
就職氷河期世代枠には作文試験もあります。
対策はほぼ不要ですが、「作文のコツ」と「書き方のルール」だけはしっかり理解して本番に臨むようにしてほしいです。
「作文のコツ」と「書き方のルール」などについては以下の記事にまとめていますので参考にしてみてください。
参考記事:公務員試験の「論文」と「作文」の違いを解説!(絶対理解しておこう)
申込者数の多さに動揺せずに試験勉強に集中!
さきほども述べましたが、就職氷河期世代枠は申込者数が非常に多く、高倍率となっています。
しかし、実際の受験者は申込者の7割程度になります。
参考記事:【公務員試験の実態】申込者数に騙されないで!受験者は申込者の7割
そして、その7割程度の中にも、対策を全くしてこない、いわゆる「記念受験」をする方々が結構います。
そのため、
- ギリギリまで諦めずに試験勉強と続けた人
- 試験本番中も最後の1問までギリギリまで粘る人、見直しを徹底する人
こういった一点でも多くもぎ取ろうとする貪欲さがある人が最終的に報われます。
くれぐれも「申込者数が多いから諦める」、なんてことのないようにしてください!
国家公務員の就職氷河期世代枠については、2024年度までは実施される予定となっています。
公務員になる、そして人生を変えるチャンスだと思って、まずは教養試験を全力で頑張りましょう!