【2023年度】公務員試験(就職氷河期世代枠)の年齢制限、受験者数、競争倍率(全都道府県調査)

2020年度から始まっている新しい公務員試験区分、「就職氷河期世代枠」

 

今年度も全国の自治体で募集が行われ、各地とも志願者が殺到し、かなりの高倍率となっています。

 

ねこさん
競争倍率が50倍以上の自治体もあるって聞いたけど?
伯爵さん
そうですね、例えば宮城県では受験者273人に対して最終合格者5人だけでした。他の公務員試験と比べるとかなりの高倍率の試験となっています

 

今回は2023年度に就職氷河期世代枠採用試験を実施している自治体の実施状況をまとめました。(情報は2024年1月28日時点)

  • 申込者数や競争倍率
  • どの自治体で行われているのか
  • 年齢制限
  • 受験要件

などを知りたい受験生に役立つ内容となっています。

 

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就職氷河期世代枠採用試験とは

詳しくは、

【参考記事】氷河期世代採用試験とは?30代以上のフリーターやニートが公務員なる大チャンス!(職務経験不問)

で紹介していますので、そもそもどんな試験なのか、詳細を知りたい方はご覧ください。

 

年齢制限

年齢制限は各自治体で多少差がありますが、

  • 国家公務員 37~56歳(1966年4月2日~1986年4月1日)
  • 東京都 37~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)
  • 新潟県 30~52歳(1970年4月2日~1992年4月1日)
  • 名古屋市 37~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)

など、37~52歳が多くなっています。(2023年4月1日時点での年齢)

(注意:2023年度受験案内に記載の年齢制限。受験年度で受験可能年齢が異なるので要注意)

 

受験要件

公務員試験は学歴不問の試験です。

 

注意点として、自治体によって正規雇用労働者でないかが要件となる場合があります。

 

  • 期間の定めのない労働契約契約を締結している労働者
  • 派遣労働者として雇用されている者ではないこと
  • 所定労働時間が同一の事業主に雇用される通常の労働者の所定労働時間と同じ労働者であること

などとなっていて、これらについては受験する自治体の受験案内で事前によく確認してください。

 

伯爵さん
受験申込時点で正規雇用労働者だと受験できない自治体もあるので要注意!

試験科目

就職氷河期世代枠試験では、教養試験がない自治体が多数あります。

 

2023年度の例ですと、

SPIなど導入自治体:北海道、栃木県、埼玉県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、和歌山県、兵庫県、鳥取県、宮崎県

SPIも教養試験もない自治体:神奈川県(作文と個別面接のみ)

 

つまり、従来の公務員試験の教養試験の代わりにSPIが導入され、受験生の受験勉強の負担を大きく軽減しています。

 

ねこさん
教養試験がないのはマジでほんと助かる!!

筆記試験がある自治体もありますが、基本的に高卒程度の内容ですし、しっかり対策すれば一気に有利となります。

 

これはあくまで私の推察ですが、ノー勉強で受験する記念受験も多いような気がします。

 

伯爵さん
数ヶ月間みっちり勉強ができれば、見かけの倍率よりも筆記試験突破の難易度は低いと考えられます。

【2023年度】公務員試験(就職氷河期世代枠)実施状況一覧

それでは、公務員試験(就職氷河期世代)の現状を、国・都道府県別・政令指定都市別でご紹介します。

 

なお、政令指定都市は代表例としていくつかの自治体をあげていますが、この他の政令指定都市でも就職氷河期世代採用試験が行われていますし、全国の他の市町村でも試験を行っているところは多くあります。

 

ご興味がある方はぜひご自身の地元の自治体HPの採用ページをご確認ください。

(今回紹介しているのは、あくまで民間企業等職務経験がなくてよいものだけを紹介しています。職務経験が必要な就職氷河期世代枠試験は除外しています)

(注意:年齢は令和5年4月1日時点)

 

自治体名職種受験者数合格者数競争倍率年齢要件職務経験要件
事務304712025.437~56歳

(1966年4月2日~1986年4月1日)

なし
技術155266.0
刑務官143197.5

 

都道府県

自治体名職種受験者数合格者数競争倍率年齢要件職務経験要件
北海道一般行政147285.337~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)なし
教育事務2345.8
宮城県一般事務273554.637~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)なし
学校事務115257.5
警察事務43143.0
土木40
秋田県一般事務21212.037~47歳(1975年4月2日~1986年4月1日)過去一年間正規雇用労働者として雇用されていない方
教育事務14111.0
警察事務616.0
栃木県行政174724.938~52歳(1970年4月2日~1985年4月1日)なし
群馬県行政事務40220.037~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)職務経験が5年未満の人
埼玉県一般事務205634.237~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)なし
司書81420.3
千葉県一般行政170724.337~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)申込時点で正規雇用労働者ではない方
東京都Ⅰ類B事務(大卒)3612117.237~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)なし
Ⅲ類事務(高卒)3481720.5
神奈川県(※令和4年度分)一般事務230546.037~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)申込時点で正規雇用労働者ではない方
新潟県一般事務105335.030~52歳(1970年4月2日~1992年4月1日)受験申込日に正規雇用労働者ではない方
警察事務11111.0
総合土木422.0
学校事務職員3356.6
富山県一般事務

(他にも区分あり)

62038~52歳(1970年4月2日~1985年4月1日)なし
学校事務2446.0
福井県行政90910.037~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)なし
警察行政1343.3
山梨県行政2638.737~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)令和4年7月25日から令和5年7月24日までの間に正規雇用労働者でない方
長野県実施なし
岐阜県事務83613.837~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)なし
静岡県行政5996.538~46歳(1977年4月2日~1985年4月1日)なし
小中学校事務13113.0
警察事務717.0
愛知県事務3401228.335~52歳なし
三重県一般行政1601016.029~46歳なし
滋賀県一般事務1871512.537~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)なし
総合土木842.0
京都府事務

学校事務

122620.337~52歳令和5年4月1日以降に、正規雇用労働者でない方
大阪府行政(26~34歳)233763.126~34歳なし
行政(35~49歳)3722018.635~49歳なし
兵庫県一般事務391705.627~44歳なし
警察事務4485.5
教育事務1929.5
小中学校事務7188.9
和歌山県一般行政職32310.735~44歳(1978年4月2日~1988年4月1日)令和4年4月1日から申込日までの間に正規雇用で就労していない人。令和4年3月31日以前に正規雇用で就労した期間が通算して3年以下の人。
鳥取県事務68322.732~51歳(1971年4月2日~1991年4月1日)なし
土木414.0
警察行政210
山口県事務45145.038~52歳(1970年4月2日~1985年4月1日)なし
小中学校事務59229.5
徳島県行政事務65106.537~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)令和5年7月31日時点で徳島県内に本社・本庁等の所在地を置く民間企業等において正規雇用労働者でない人
総合土木20
高知県行政36312.038~52歳(1970年4月2日~1985年4月1日)令和5年7月13日以前1年間に正規雇用労働者でない人、かつ、令和5年7月13日以前5年間に正規雇用労働者としての雇用期間が通算1年以下の人
福岡県行政121815.137~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)令和4年7月1日から令和5年6月30日までの間に正規雇用労働者として雇用されていない人
教育行政46223.0
警察行政15115.0
佐賀県行政88244.0~52歳なし
教育行政64321.3
長崎県一般事務34134.037~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)令和4年8月1日から令和5年7月31日までの間に正規雇用労働者でない人
教育事務18118.0
土木2
熊本県一般事務98332.737~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)なし
教育事務27127.0
宮崎県(未掲載)事務70514.037~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)令和4年8月1日から令和5年7月31日までの間に正規雇用労働者でない人
鹿児島県一般事務40313.337~47歳令和5年4月1日以前1年間に正規雇用労働者でない人、かつ、令和5年4月1日以前5年間に正規雇用労働者としての雇用期間が通算1年以下の人

 

政令指定都市(代表例のみ)

自治体名職種受験者数合格者数競争倍率年齢要件職務経験要件
さいたま市行政事務191363.737~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)なし
名古屋市行政381942.337~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)なし
京都市事務2281219.037~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)なし
広島市事務1591312.237~52歳(1970年4月2日~1986年4月1日)なし

 

2023年度では、就職氷河期世代の年齢制限は37~52歳としている自治体が最も多くありました。

 

競争倍率ではさいたま市が63.7倍で最高で、行政(事務)の平均競争倍率は22.3倍でした。

 

伯爵さん
各自治体いずれもかなりの高倍率となっています。公務員人気は健在ですね、、
ねこさん
倍率だけみると受験する気力がなくなるよ。。(;´Д`)

来年度以降は実施される?

就職氷河期世代枠試験は、今のところ、令和6年度まで継続することとなっています。

 

各都道府県・市町村でも令和6年度まではこの就職氷河期世代採用試験は行われるのではないかと私は推察していますが、念のため受験案内等で確認しましょう。

 

伯爵さん
注意してほしいのが、就職氷河期世代枠採用試験は期間限定的な試験ということ。ずっと続くことはないから注意が必要です!
ねこさん
30代~50代の人で特に職歴がない人は今が公務員になる大チャンスってことだね!

ここまでお読みいただきまして誠にありがとうございました。

 

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