今回の記事では、公務員試験障害者枠の面接試験の面接対策と本番での質問内容について、元公務員で障害枠試験の受験経験をもつ私が紹介します。
主に、
- 公務員試験障害者枠の一次試験(教養試験)に合格した受験生
- 公務員になりたいと考えている障害者
に役立つ内容となっています。
この記事を書いた人
公務員試験障害者枠の面接(私の経験談)
私は元々県職員でしたが、体調を崩し退職、その後県職員として再び働きたいと思い、同じ県の県職員採用試験(障害者枠)を受験しました。
そのころ、私は国土交通省の非常勤職員(障害者枠)として週5勤務(6時間勤務)をしていましたが、試験直前にメンタルを崩し、非常勤職員を退職し、無職の状態で受験しました。
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【国家公務員の非常勤職員】待遇、仕事内容、副業は?公務員面接試験で有利?(経験談)
【一次試験(教養試験)の結果】
- 80点満点中68点(得点率85%)、受験者61人中3位で合格
- 61人が受けて46人が通過、一次試験の競争倍率は1.3倍とかなり低かった
- 面接時間:約20分
- 面接官:3人
【面接試験の結果】
- 120点満点中60点、最終順位29位で不合格
- 面接試験は42人が受けて合格者は15人、面接試験の競争倍率は2.8倍
面接対策の方法
公務員面接の対策ですが、大きくわけて以下の4つになります。
- 公務員面接試験の対策本を読む
- 面接カード作成
- 想定問答集作成
- 模擬面接&併願先の本番面接
私は障害者枠面接試験に不合格となりましたが、対策そのものは役立つので安心して参考にしてもらえればと思います。
(大学4年時と33歳のときに、県職員採用試験の面接試験に二度合格していますので、信用してもらって大丈夫です)
公務員試験面接用の対策本を読む
まず最初に、公務員面接試験用の対策本が何冊か売られていますので、必ず読んでください。
「公務員試験用の面接対策本を読むか読まないかで合否が決まる」と言っても過言ではありません。
【私が実際に活用した面接対策本】
- 「現職人事が書いた面接試験・官庁訪問の本」大賀英徳
- 「現職人事が答える受験生が気になること」大賀英徳
- 「現職人事が書いた自己PR・志望動機・提出書類の本」大賀英徳
- 「現職採点官が教える合格面接術」春日文生
- 「社会人・経験者の合格論文&面接術」春日文生
面接カード作成
面接カードは合否に直結する大変重要なものです。
なぜかというと、
- 面接官の第一印象に直結する
- 公務員試験の面接は、この面接カードに沿って質問がなされる
からです。
面接官は事前に提出された面接カードを読み込んでいます。
つまり面接カードがあなたの第一印象になってきます。
そこでちんぷんかんぷんなことを書いていると、第一印象が悪い状態で面接が始まってしまいます。
また、面接官は、面接カードにある項目について、同じとおりに質問したり、書かれていることや答えた内容について深掘りしてきます。
面接カードを練りに練って作成してあれば、面接時にどんな質問が来ても、冷静に矛盾なく回答できます。
良い面接カードを作成するうえで、大切なことは他の受験生の面接カードを参考にすることです。
【参考記事↓】
【公務員】面接カードの実例・記入例を多数掲載の公務員用面接対策本を紹介!
どう書くと印象が良くなるか、逆に悪くなるのかを知ったうえで、面接カードを作成することを強くおすすめします。
そして、仕上げた面接カードは必ず添削をしてもらうようにしましょう。
予備校の講師などでもいいですし、頼められる人がいないのであればココナラなどを利用してもいいと思います(私もココナラで添削サービスをしています)。
【参考記事↓】
【公務員試験】独学受験生の面接カード添削や面接練習は「ココナラ」がおすすめ!
想定問答集作成
面接前には必ず想定問答集を作成しましょう。
想定問答集を作成するのは時間がかかり大変な作業となるため、面倒くさがって作成しない受験生も多いですが、私は絶対に作成することをおすすめします。
ちゃんとしたものを作成するとなると、数日はかかりますので、面接日の1~2週間前くらいから作成し始めるといいです。
公務員試験の面接を初めて受験する人は、どんな質問がくるか分からないと思うので、以下の質問リストを参考に想定問答集を作成してみてください。
【参考記事↓】
【公務員面接試験】想定質問リスト150選!合格には想定問答集作りが必須!
模擬面接・併願先の本番面接
面接カードと想定問答集を作成したら、あとは時間が許す限り、模擬面接&併願先の本番面接を受けてください。
面接は場数を踏むことで急激に上手になります。
なお、独学の方は、模擬面接をする場がなく困ると思いますが、以下の記事を参考に面接の場を用意してください。
【参考記事↓】
【公務員面接試験】模擬面接を受けられる公務員予備校・施設・サービス(独学社会人向け)
障害者枠面接試験での質問内容(経験談)
実際に私が県職員採用試験の障害者枠での面接で、聞かれた質問内容をご紹介します。
なお、私は面接を受ける一ヶ月前まで、国の現地機関で非常勤職員(障害者雇用)として働き、面接時には無職でした。
質問は、県職員時代ではなく、前職の非常勤職員(障害者雇用)について集中しました。
【質問内容】
- 「今日はどうやって来ましたか?」
- 「志望動機を教えてください」
- 「どうして前職を辞めたの?」
- 「どんなボランティアを考えている?」
- 「どんな職場にも嫌な人がいるが、どう対処すれば良いと思う?」
- 「ストレス解消法は?」
- 「再発防止策は?(直接的ではない感じで)」
- 「(県職員として)どんな仕事をしたい?」
- 「前職ではどんな仕事をしていましたか?」
- 「前職は忙しかった?」
- 「前職を辞めたあとは何をしている?」
- 「県職員時代は現場に出ることが多かった?」
- 「勤務地でここは無理とかある?」
- 「前職ではどんな配慮を受けてた?」
- 「どんなことが苦手ですか?」
- 「県職員になったら前の知り合いと働くことになるが気になるか?」
まとめ
ここまで、公務員試験障害者枠の面接試験について、面接対策と本番での質問内容について、私の経験に基づいて紹介しました。
今回、私は不採用となりましたが、やはり受験時の就労状況と障害の程度が合否を決めると思います。
現状、フルタイムで働けているなら、面接で大きな失敗さえしなければ合格できることでしょう。
ただし、晴れて公務員になった際は、基本的に業務内容は他の公務員と同様になると覚悟してください。
障害に配慮するとあっても、「通院時に休暇を取りやすくする」「体調不良時は休憩室で休める」程度です。
特にメンタル疾患の方は、「全然配慮してくれない」となることをあらかじめ承知して障害者枠の公務員を目指したほうがいいです。
私の知り合いの市役所職員から聞いた話ですが、「障害者枠で精神障害者が入ってきたけど数ヶ月で休職になってしまった」と言っていました。
ただし、障害者枠で県職員になった知り合いは、入りたての4~6月は残業続きでなかなか大変だったらしいですが、だんだん慣れてきて、今は普通に勤務できています。
仕事が継続できるかどうかは、業務内容や職場の雰囲気、人間関係次第だと思います。
このように仕事は大変ですが、給料面や福利厚生は他の職員と全く同じなので、頑張りがいは十分あります。
「障害があっても、公務員になって住民のために頑張りたい」と思う熱いハートをお持ちの方、ぜひ受験してみてください。
私はそういう方を全力で応援します。
(でもくれぐれも頑張り過ぎは禁物ですよ)
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