「国家公務員の非常勤職員ってどんな仕事?正規公務員とどう違うの?」
「公務員試験を目指しながら“独学受験”を続けているけど、生活費も稼ぎたい…そんな時に“非常勤”の求人を見つけたけど、実際どうなのか本音を知りたい!」
こんな悩みや疑問を感じていませんか?
こんにちは、元県職員として9年勤めたあと、国家公務員の非常勤職員も経験した伯爵です。
私自身、公務員浪人時代に「生活と勉強の両立」のために非常勤職員を選び、働きながら本気で試験合格を目指しました。
「非常勤職員って公務員なの?待遇や仕事内容は?面接ってどんな感じ?」「独学で公務員試験を目指しながら非常勤を続けて合格できるのか」——
私もまさに同じ悩みを持ち、実際に現場で感じた“ギャップ”や“リアルな裏話”まで赤裸々にお伝えします。
さらに、合格者アンケート・一次情報・公式データをもとに
仕事内容の実際
給与・待遇の真実
面接突破のコツ
正規雇用への転換可能性
「失敗談」と「成功体験」
まで徹底網羅。
この記事一つで、「国家公務員 非常勤職員」のすべてがわかります。
どこよりもやさしく、信頼できる情報をお届けしますので、最後までお付き合いください!
- 身分は公務員なので、懲戒処分や守秘義務などに注意。
- 給料は15~20万円程度
- ボーナス、通勤手当、年次休暇(10日)、夏季休暇、育児休暇、病気休暇あり
- 副業はOK!
- 任期は1年、更新は3年まで
- 正規雇用の公務員になるには採用試験に合格しないとダメ
国家公務員の非常勤職員とは?仕組み・定義・最新データ
それではまずは非常勤職員の基本について、いろいろと紹介していきます。
(以下の情報は「人事院 国家公務員の非常勤職員の制度等について」「人事院採用情報NAVI 期間業務職員制度の概要」「私の経験」を参考にしています。)
非常勤職員とは?「非正規だけど“公務員”」のリアル
「非常勤職員=臨時アルバイト?」と誤解されがちですが、国家公務員の非常勤職員は法律で定められた“公務員”です。
ただし正規職員(常勤)とは違い、任期付きの“非正規”雇用で、契約更新や業務内容、待遇に違いがあります。
【POINT】
雇用形態は非正規(期間業務職員、パートタイム職員など)
公務員身分あり(懲戒処分や守秘義務など法的責任も正規と同等)
民間企業の有期契約とは別モノ
最新データ:国家公務員の非常勤職員はどれくらいいる?
直近の人事院統計(令和6年7月)によれば、国家公務員の非常勤職員は約15万人。
国の職員全体の約3人に1人が非常勤です。
(※参考:一般職国家公務員在職状況統計表概要(令和6年7月現在))
【主要省庁ごとの非常勤職員数】
法務省:約57,800人
厚生労働省:約44,600人
この2省で全体の半数超を占めます。
他にも、国土交通省や農林水産省、文部科学省など各省庁やその出先機関、現地機関で多くの非常勤職員が活躍しています。
期間業務職員とは?「非常勤」と「期間業務職員」の違い
非常勤職員の中でも、
「期間業務職員」=一会計年度ごとに臨時的に置かれる非常勤職員
「パートタイム職員」=週38時間45分未満の勤務形態
があり、どちらも「非正規」だけど公務員身分あり。
制度上、「期間業務職員」=「非常勤職員」と考えて問題ありません。
非常勤職員の任用は、「国の機関が、臨時的または補助的な業務のために柔軟に人材を確保するため」の制度です。
近年は働き方の多様化や女性・シニアの社会参画推進もあり、年々需要が増えています。
制度の根拠・採用の実態
法的には「国家公務員法」「一般職の職員の給与に関する法律」等に基づく
公募での採用が原則。多くは「人事院採用情報NAVI」や「ハローワーク」で募集
一部は障害者枠や専門職など限定枠もあり、多様な人材が活躍中
非常勤職員と正規公務員の違いを徹底比較
雇用形態・任期・登用の違い
国家公務員の非常勤職員と正規職員(常勤)の最大の違いは、「雇用形態と任期」です。
正規職員(常勤)
無期雇用(定年まで安定雇用)
公務員採用試験に合格が必須
人事異動や昇進もあり、キャリアアップの道が開けている
身分保障が強く、「公務員=安定」の代名詞
非常勤職員(期間業務・パートタイム)
有期雇用(通常1年ごとの契約、更新回数に上限あり)
原則公募・面接のみで採用されるケースが多い(筆記試験はほぼ無し)
任期満了後の登用(正規転換)は制度上なし。必ず再度公募・試験を経る必要がある
業務内容や責任の範囲も、補助的・事務的業務が中心
身分・義務・副業の可否
身分・倫理規定は同じ
非常勤でも「公務員」の身分があり、守秘義務や公務員倫理規定は正規と変わりません。違反すれば懲戒処分もあり得ます。つまり、公務員倫理を守る必要があります。
① 国民全体の奉仕者であることを自覚し、公正な職務執行に当たること
② 職務や地位を私的利益のために用いないこと
③ 国民の疑惑や不信を招くような行為をしないこと
④ 公共の利益の増進を目指し、全力を挙げて職務に取り組むこと
⑤ 勤務時間外でも、公務の信用への影響を認識して行動すること
副業は非常勤のみOK
正規職員…原則副業禁止(国家公務員法第104条)
非常勤職員…副業OK!(法律上の副業禁止規定の対象外)
ブログ・アルバイト・副業投資など幅広くチャレンジ可能です。
非常勤職員(国家公務員法第八十一条の五第一項に規定する短時間勤務の官職を占める職員を除く。)及び臨時的職員については、同法第百四条の規定は、適用しない。
(引用:e-Gov法令検索 職員の兼業の許可に関する法令)
福利厚生・待遇の違い
給与・ボーナス
正規職員:月給+ボーナス(年2回・満額)、退職手当も充実
非常勤職員:月給・時給ともに正規より低い/ボーナスは出るが、支給率や額は省庁や契約形態で大きく異なる/退職手当は限定的
共済組合加入・保険
正規:共済組合+厚生年金(社会保険フル加入)
非常勤:要件次第で共済組合・雇用保険等に加入可能(週20時間超、月収8.8万円以上等が目安)
雇用保険は全員加入可能なので、退職後の失業給付も受けられる
休暇・手当
正規職員:有給・夏季休暇・病気休暇・忌引・育児休暇など幅広い
非常勤職員:取得日数や条件に制限あり/採用半年未満は年次休暇ゼロなど注意点も多い
配属・業務内容・人事異動
正規職員…全国規模・県内外への異動あり、幅広い職務・責任ある業務を経験
非常勤職員…配属先の補助的業務中心、人事異動はほぼなし。配属変更も少ない
【比較表】非常勤と正規の主な違い
項目 | 正規職員 | 非常勤職員 |
---|---|---|
雇用形態 | 無期(定年制) | 有期(1年ごと) |
採用方法 | 試験・面接 | 公募・書類審査・面接 |
副業 | 不可 | OK |
給与・待遇 | 高い | 低め |
ボーナス | あり(満額) | あり(少なめ) |
共済組合 | 加入 | 要件次第 |
雇用保険 | 加入不可 | 全員加入可 |
退職手当 | 充実 | 条件付 |
休暇 | 充実 | 制限あり |
配属異動 | あり | ほぼなし |
私自身、正規も非常勤も経験したからこそ分かる「立場の違い」は、「“安定性”や“待遇”を求めるなら正規職員」・「“柔軟な働き方”や“副業・両立”を優先したいなら非常勤」という選び方が大切だと思います。
非常勤職員の仕事内容と1日の流れ(実体験)
実際の仕事内容は?配属先で異なる“行政事務補助”の現場
国家公務員の非常勤職員の主な仕事は、「行政事務の補助」です。
私の職場では、私を含め非常勤職員が5人いましたが、全員事務補助をしていました。
配属される官庁や部署によって、その仕事内容は大きく異なります。
【主な配属先・例】
法務省、厚生労働省、国土交通省、農林水産省、出先機関や現地事務所 など
共通しているのは、正規職員が本来の業務に専念できるよう、“サポート役”として業務を担う点です。
私の勤務体験から見た業務内容のリアル
ここでは、私が実際勤務した国土交通省の現地機関での具体的な非常勤職員の仕事内容をご紹介します。
- お茶出し
- データ入出力
- 文書作成
- 資料作成
- 電話応対
- 来客対応
- 消耗品管理・発注
- HP更新作業
- ゴミ捨て
- 公用車管理
- 勤務時間管理
- 郵便物の処理・発送
- 弁当注文・配膳
- 会議の準備
- 健康相談対応
- メールのやりとり
- コピー機の用紙補充
- 請求書処理
- 背表紙作成
- 名刺作成
- ストーブ灯油給油
- 蛍光灯交換
- 消毒液補充
- ポスター掲示
その他雑務をしていました。
基本的に、常勤職員の事務の補助が仕事です。
常勤職員がわざわざ自らやらなくてもいい仕事が非常勤職員におりてきます。
非常勤職員がした仕事は、基本的に常勤職員が再チェックする形となっていたので、安心して仕事ができていました。
仕事の質と量ですが、私が元県職員で行政事務に慣れていたということもありますが、本当に楽ちんな仕事でした。
勤務して数週間は覚えることがあったので、ちょっとバタバタしましたが、その後はストレスなく日々業務を行っていました。
「資料をホチキスで綴じる」「背表紙作成」「名刺の発注」など、一見地味だけど、現場運営には欠かせない業務もこなします。
1日の流れと働き方(期間業務職員・パートタイム別)
【期間業務職員】
基本的に8:30~17:15(休憩1時間含む)、週38時間45分
正規職員と同じタイムスケジュールで動く
週5日フルタイム、業務量も安定
【パートタイム職員】
例:8:30~15:30や9:00~16:00など、週4~5日×短時間
育児・介護・Wワークの方も多い
仕事内容は期間業務職員と大きくは変わらず、勤務日数や時間帯に合わせて配分
- 期間業務職員 →1日に7時間45分を超えず、1週間当たり38時間45分を超えない範囲とされています。
- パートタイム職員 →1週間当たり38時間45分の4分の3を超えない範囲内で任意に設定されます。
必要なスキルと心構え
PCスキル(Word、Excelなど)は必須
特にデータ入力や集計作業、資料作成は“手早く・正確に”求められるので、基本操作はマスターしておきましょう。コミュニケーション力
「困った時はすぐに相談」「分からないことは確認」できる素直さも重視されます。真面目にコツコツ&臨機応変さ
“淡々と地味な作業が続くことも多い”ので、安定志向の人には向いています。
「未経験からでも安心して働ける」「入ってから覚えればOK」「逆に“覚えることがない”と感じる人には退屈かも」と感じました。
在宅勤務・柔軟な働き方も現場で進行中
コロナ禍以降、週に1日だけ在宅勤務を導入している部署も増えました。
オンライン会議やリモートワーク用システムを活用し、家庭と仕事の両立を目指せる職場も増えています。
給与・待遇・福利厚生のリアル(手当・休暇・雇用保険など全網羅)
給与・ボーナス・時給の実態
国家公務員の非常勤職員の給与は「時給制または月給制」が主流で、常勤職員より安いです。
多くの場合、時給1,000円~1,300円程度/月給15万~20万円前後が相場です(地域・経歴・職種で上下あり)。
賞与(ボーナス):支給されるが、金額・支給率は常勤職員より少なめです。年2回、0.8か月分~1.5か月分程度が多いです。
残業代:原則支給されますが、非常勤職員は基本“残業なし”の職場が多いです。
手当・交通費・退職金
通勤手当(交通費):全員に支給
住居手当・寒冷地手当:なし
退職手当:条件(契約年数・就業時間など)を満たした場合のみ支給あり(短期間だと支給なしの場合が多い)
雇用保険:全員加入。失業手当(退職後の失業給付)が受けられる
注意ですが、常勤職員(正規雇用公務員)は雇用保険に加入できません。
なので常勤職員が退職した場合、次の職を見つけるまでは完全無収入となります
休暇制度と福利厚生
はっきりいって、非常勤職員の待遇は常勤職員と比べると悪いです。
以下、非常勤職員が取得できる主な休暇です。
- 【年次休暇】採用から半年経過後に10日間付与、つまりそれまでは休暇はなし。20日を限度として1年間繰り越すことが可能。
- 【夏季休暇】連続した3日間取得できます。
- 【忌引休暇】亡くなられた方との関係性で休暇日数が異なります。
- 【育児休暇】在職期間1年以上等の要件を満たしていれば、子が1歳に達するまで休業が可能です。
- 【病気休暇】無給ですが10日間取得できます。ちなみに常勤職員は有給で90日間取得できます。
共済組合・社会保険
共済組合:週20時間以上・月額賃金8.8万円以上等の要件で加入可。医療費の一部負担軽減や健康診査などの福祉サービスを受けられる
健康保険・厚生年金:要件を満たせば社会保険にも加入
雇用保険:全員必須で加入、退職後は失業手当を受給可能
福利厚生のギャップと実感
正規職員と比べると、「休暇・手当・福利厚生はどうしても見劣りする」のが現実です。
特に育児休暇や病気休暇、有給の範囲は限定的で「働き方の柔軟性」と「保障の手厚さ」はトレードオフになることが多いです。
待遇に「満足度」を求めすぎるとギャップを感じますが、「働き方の選択肢」「副業OK」「再就職までのつなぎ」など、非常勤ならではのメリットも多いです。
自分のライフスタイルや今後のキャリア設計と照らし合わせて選ぶのがおすすめです。
非常勤職員の面接・採用プロセス【体験談+合格のポイント】
応募から内定までの流れ
国家公務員の非常勤職員の採用は、公募・面接重視が基本です。
試験はなく、書類選考(履歴書や職務経歴書)と面接1回で決まる場合が多いです。
(ごく一部の専門職や難関枠で筆記試験を課す場合もあります)
【主な応募~採用の流れ】
求人を探す
- 「人事院採用情報NAVI」や各府省HP、ハローワーク、一般求人サイト(リクナビ等)で「非常勤職員」「期間業務職員」と検索。書類提出
- 履歴書・職務経歴書・志望動機書を用意し、指定先に提出。書類選考
- 勤務経験やPCスキル、志望動機、協調性などが見られる。面接
- 3人前後の面接官が15分前後で質問。「なぜ非常勤を希望するか」「協調性」「PCスキル」などを中心に問われる。アルバイトよりは厳しく、公務員面接よりはやや簡単な印象。合否通知・採用手続き
- 合格後は採用通知→契約書作成→健康診断や誓約書提出など。
ただし、
・官職に必要とされる知識・経験、技能等の内容から公募により難い場合は、公募による必要がない
・面接及び前年度の勤務実績に基づき、能力の実証を行うことができると明らかに認められる場合は、公募による必要がない(引用:e-Gov法令検索「人事院規則8-12第46条」)
となっていて、公募によらない場合もあります。
面接でよく聞かれる質問&回答例
「なぜ非常勤職員を希望しましたか?」
→ 生活と公務員試験勉強を両立したい、行政の現場を知りたい等、前向きな志望理由を伝えるのがポイント
「これまでの仕事で工夫したことや苦労したことは?」
→ 事務補助やチーム作業の経験をアピール
「PCスキルはどの程度ありますか?」
→ Word・Excel・メールの基本操作は自信ありと明言
「どんな働き方を希望しますか?」
→ 柔軟な働き方・協調性・責任感を強調
合格率・倍率・人気度は?
倍率は3~10倍とやや高め。人気省庁・都市部の職場だと20倍超も珍しくない
筆記試験は基本なし、面接勝負
障害者雇用枠や専門枠は条件が緩和される場合あり
合格のコツ・落ちやすいパターン
「公務員試験の腰掛け」感を出しすぎると不利(公務員になってからプラスになると思いとか前向きな理由はOK)
コミュニケーションに難がある、自己主張が強すぎるとNG
必要最低限のPCスキルは必須(エクセル未経験は厳しい)
応募条件や求められる人物像
周囲と協調できる
素直で丁寧に業務を遂行できる
基本的なPCスキル(Excel・Word等)
「地域貢献したい」「行政現場を知りたい」など前向きな動機
(参考:厚生労働省期間業務職員採用情報)
【障害者枠の採用例】
近年は障害者雇用枠も拡大。合理的配慮やサポート体制が整ってきています。
任期・更新・キャリアパスの注意点(制度改正・公募要件最新情報含む)
任期は原則1年、更新の上限・ルールは?
国家公務員の非常勤職員の任期は原則1年間(会計年度ごと)です。
つまり、4月1日に採用となり来年の3月31日までが任期となります。
毎年3月末でいったん契約終了となり、翌年度も働きたい場合は「更新」という形で契約を続けます。
【これまでの運用】
更新は最大3年までが通例(「3年ルール」と呼ばれていた)
3年を超えて続けたい場合は、いったん公募に再応募が必要とされてきました
【最新の改正ポイント(2024年)】
「更新は3年まで」についてですが令和6年に少し変化がありまして、これまでは「公募によらない再採用の上限回数は連続2回までとするよう努めることとする」と通知が出ていましたが、令和6年6月に前文の記述が削除・改正されることになりました。
以下、人事院が発表した削除理由です。
各府省における同制度の運用実態に係る調査やヒアリングの結果等によると、「期間業務職員の適切な採用について(平成22年8月10日人企―972)」(以下「人材局長通知」という。)における公募によらない再採用の上限回数を連続2回までとするよう努めることとする記載が、いわゆる「公募3年要件」と認識され、その「3年」があたかも任期のように扱われ、期間業務職員としての高い適性を有する人材が3年を区切りに公務外に流出するなどの弊害が生じていたこと等に鑑み、このような状況が生じていた職場において、それぞれの人材確保の実情に応じた方法で柔軟に採用を行うことを可能とするよう、公募によらない再採用の上限回数に係る人材局長通知の記載を削除することとした。
(引用:期間業務職員の採用等に関するQ&A問1)
現場で“有能な人材流出”を防ぐため、
職場の実情・本人の希望・勤務評価を踏まえた柔軟な更新
公募によらない再採用の回数制限を撤廃
といった形で、“現場判断の余地”が大きくなっています。
無期転換ルールは適用されない
民間企業の場合、有期契約が通算5年を超えた場合に“無期契約”へ転換できる「無期転換ルール」がありますが、国家公務員の非常勤職員にはこのルールは適用されません。
つまり、どれだけ長く働いても「自動的に正規雇用」にはならず、あくまで「有期契約のまま」です。
公募・再採用の流れとポイント
原則、公募(求人情報サイト・人事院HPなど)に再度応募する形
面接等は省略される場合もあるが、ルールや人事方針で異なる
勤務実績や貢献度が高ければ“優先採用”されやすい傾向も
キャリアパス:正規雇用への転換は?
「長年非常勤を続ければ正規職員(常勤)に登用される?」
→ 答えはNOです。
正規職員になるには、原則「国家公務員採用試験」に合格する必要があります。
非常勤経験だけでは特別な優遇はなく、必ず試験・面接など正式な採用プロセスを経る必要があります。
「非常勤から正規を目指すなら、在職中に勉強・情報収集・対策・経験を積むことを続けるのが一番効率的」
「面接で“実務経験”をアピールできたことで高評価を得た」という声も
任期や更新ルールは年々変化しています。
「必ず3年で切られる」と思い込まず、職場の人事担当や最新の公式情報をこまめにチェックしてください。
非常勤の経験は決してムダにはなりません。
うまく活かせば、キャリアの“リスタート”や“正規試験の突破”にもつながります。
非常勤職員から正規職員への道はある?合格者の実例&アドバイス
非常勤から正規公務員は“王道ルート”ではない
「非常勤職員として働きながら、いつかは正規の国家公務員になりたい!」
こう考えている方は少なくありませんが、非常勤から正規への“内部登用”は制度上ありません。
正規職員になるには、必ず国家公務員試験(筆記・面接)を受験し、合格することが求められます。
長く非常勤で働いていても、“自動的に”登用されることは一切ないので注意しましょう。
非常勤経験は試験で“有利”になるのか?
「非常勤での現場経験は正規採用試験に有利か?」という疑問も多いですが、試験そのものの加点や優遇はありません。
しかし、志望動機や自己PR、面接時の受け答えで実務経験を活かせるのは大きなアドバンテージです。
【合格者実例】
「非常勤として行政現場で働いたことで、業務の具体的イメージを持って面接に臨めた」
「自己PRで“現場で学んだ課題意識”や“改善提案”を語れたことで面接官の評価が高かった」
「志望理由が“リアルな体験”をもとにしていたので説得力があった」
仕事と試験勉強の両立の現実
非常勤職員の最大のメリットのひとつは、“生活費を稼ぎながら「試験勉強ができる」+「実務経験を積める」”ことです。
勤務時間や業務量の調整がしやすい配属を選べば、
午前中は仕事、午後は勉強
週3~4勤務+勉強に集中
といった柔軟な両立も可能です。
面接・志望動機で活きる「一次体験」
非常勤経験者が正規採用の面接で特に有利になるポイントは、“リアルな業務体験”に基づく志望動機や自己PR”です。
「非常勤時代に感じた課題・やりがい」
「自分が現場で工夫したことや改善案」
「どんな公務員像を目指したいか」
など、“自分の言葉”で語れる一次体験こそが説得力を高めます。
よくある勘違いとアドバイス
「非常勤を続ければ自動で正規になれる」と思い込むのはNG
「非常勤のまま何年も続けて“安定”を期待する」のも要注意(制度や人事方針は変わる可能性あり)
“経験を活かして本気で正規合格を目指す”なら、受験対策の優先順位を忘れずに!
【アドバイス】
「非常勤の現場で得た“実践知”+“受験勉強のノウハウ”」を掛け算するのが最強です。
日々の仕事の中で感じたことを、必ずメモや日記に残しておくのもおすすめ。
面接や論文で“あなただけの経験”を語れば、差別化につながります。
非常勤職員で働くメリット・デメリット/向いている人・注意点
非常勤職員のメリット
国家公務員の非常勤職員には、他の働き方にはないメリットが多くあります。
特に公務員試験受験生や、ライフステージに合わせた柔軟な働き方を求める方にとっては、現実的かつ魅力的な選択肢です。
【主なメリット】
公務員の仕事現場を“内部”から知れる
実務を通じて行政組織の仕組みや雰囲気、仕事の進め方を肌で感じることができます。
→面接や志望動機に“リアルな経験”として活かせる。副業・兼業ができる(副業OK!)
アルバイトやブログ運営、投資、ライターなど、収入源を分散できます。
→「働きながら自己投資」や「受験勉強の合間に収入を得る」ことも可能。働き方の柔軟性が高い
週4日勤務や時短勤務、育児や介護との両立など、ライフスタイルに合わせて選択できる場合も。
→「フルタイムは無理だけど社会とつながりたい」という方にも好適。雇用保険に加入できる
正規公務員は雇用保険未加入ですが、非常勤なら退職後の失業手当も受給可能。正規よりも応募・採用ハードルが低い
原則、筆記試験はなく書類+面接のみ。合格しやすい傾向あり(ただし人気求人は倍率高め)。
【同僚の声】
「子育てと両立しながら働けた」
「正規職員の現場を見て自分の将来像が明確になった」
など、ライフイベントと仕事の両立を重視する方にもおすすめです。
デメリット・注意点
一方で、非常勤職員には注意すべきポイントもいくつかあります。
【主なデメリット・注意点】
雇用・収入が不安定
1年ごとの契約更新。人事や予算、制度変更で「突然契約終了」もあり得る。待遇や福利厚生は限定的
ボーナス・休暇・手当などは正規職員より大幅に見劣り。
特に「半年間は有給休暇なし」「病気休暇は無給」など、想定外の負担になることも。正規登用・キャリアアップは基本的にない
いくら長年勤めても、正規職員になるには採用試験の突破が必須。仕事の内容は単調・補助的なものが多い
専門性よりも“事務作業・庶務”が中心。ルーティンワークが苦手な人には退屈に感じる場合も。職場の雰囲気・人間関係が運次第
非常勤同士や正規との距離感が悩みになることも。
非常勤職員は「安定・高待遇」ではありません。
ライフイベントの合間・受験生活の一時的な働き方・柔軟な副業環境として活かすのがベストです。
こんな人に向いている!
公務員試験受験生で、収入を得ながら行政現場も体感したい人
子育て・介護など、プライベートとの両立を重視したい人
自分のキャリア設計に“公的組織での経験”をプラスしたい人
柔軟な働き方を重視し、安定よりも多様性や副業環境を求める人
失敗しないためのポイント
「非常勤=正規へのステップ」ではないことを理解する
雇用の不安定さや待遇面をよく調べ、生活設計に活かす
配属や職場の雰囲気、面接時の質問内容までしっかり確認
必要最低限のPCスキルや“素直さ・協調性”を常に意識
9. FAQ|国家公務員非常勤職員でよくある質問と答え
Q1. 国家公務員の非常勤職員は「公務員」として扱われますか?
A. はい、公務員としての身分があります。
非常勤職員も正規公務員と同じく、守秘義務や懲戒処分の対象など法的な義務・責任が課せられています。
Q2. 非常勤職員から正規職員に登用されることはありますか?
A. ありません。
長く働いても自動的な登用や優遇措置はありません。正規職員になるには、必ず採用試験を受験・合格する必要があります。
Q3. 副業や兼業はできますか?
A. 原則として可能です。
非常勤職員は国家公務員法の副業禁止規定の対象外なので、アルバイトや自営業、ネット副業などができます。ただし、業務に支障のない範囲で。
Q4. 雇用保険や社会保険には加入できますか?
A. 雇用保険は全員必須。社会保険(共済組合)は要件次第で加入可能。
週20時間以上・月額8.8万円以上の条件を満たせば共済組合に入れます。
雇用保険は短時間勤務でも全員加入、失業手当も受給可能です。
Q5. 休暇や福利厚生はどの程度受けられますか?
A. 休暇は採用半年後から年次10日間(繰越可)、夏季休暇や忌引・育児休暇も制度あり。
ただし正規職員に比べると、日数や有給範囲は限定的です。福利厚生(共済組合や健康診断など)は要件次第となります。
Q6. 面接はどんな雰囲気?どんな質問をされる?
A. 人柄・協調性・PCスキルが重視される傾向です。
志望理由や事務作業の経験、チームでの働き方、PC(Word/Excel)スキル、困ったときの対応などがよく聞かれます。明るく素直に答えるのがコツです。
Q7. 契約更新は何回まで可能?長く働くにはどうすれば?
A. 2024年の改正で「3年ルール」が見直され、職場や本人の実績次第で長期継続も可能になりました。
ただし無期契約にはならず、毎年契約更新が必要です。勤務実績や人間関係が長期雇用のカギです。
Q8. 非常勤職員でも人事異動はありますか?
A. 基本的に異動はありません。
同じ配属先での補助業務が中心です。異動希望は受け付けない場合がほとんどです。
Q9. 障害者枠での非常勤職員採用はありますか?
A. 各省庁・機関で障害者雇用枠の募集も増えています。
合理的配慮や業務サポートが整ってきており、働きやすさは年々向上しています。
Q10. 非常勤職員の仕事は公務員試験の合格にどう活きる?
A. 行政の現場を知れることが最大の武器です。
自己PRや志望動機、面接時の受け答えなど、“現場での実体験”は大きなアドバンテージになります。
10. まとめ・あなたに合う?チェックリスト&行動喚起(CTA)
国家公務員非常勤職員は「柔軟さ・現場経験・副業OK」が最大の魅力
ここまで国家公務員の非常勤職員について、「仕事内容・待遇・面接・キャリア」まで網羅的に解説してきました。
非常勤職員は、“安定志向”の正規雇用とは違い、
働き方の柔軟性
現場での行政経験
副業やプライベートとの両立
を重視したい方には大きなチャンスです。
一方で、雇用や待遇の不安定さ・キャリアアップの壁など、デメリットもきちんと理解したうえで活用することが大切です。
あなたに向いている?最終チェックリスト
公務員試験を目指しながら、収入を確保したい
現場の行政経験を積んで、将来の自己PRや志望動機に活かしたい
子育て・介護・プライベートと両立したい
副業や自己投資に時間を使いたい
多少の収入変動や雇用不安定も許容できる
“補助的な業務・地味な作業”も前向きに楽しめる
→2つ以上当てはまれば、非常勤職員という働き方は“十分アリ”です!
非常勤職員に少しでも興味がある方は、まず【人事院採用情報NAVI】や【ハローワーク】で最新求人情報を探してみましょう。現場でしか得られない経験が、きっとあなたの将来を変えます。
ただし、非常勤職員は人気があるので、応募が殺到し、倍率はかなり高めになるので、そのつもりで面接に挑んでください。
非常勤職員から正規雇用公務員を目指したい人はこちらの記事も参考になると思います↓