今回の記事では、地方公務員の年収・月給・ボーナスの平均支給額&ランキングについて、元公務員の私がご紹介します。
- 公務員はどのくらい年収・給与・ボーナスをもらっているのか気になる人
- どこの自治体が一番もらっているのか気になる人
- 県職員と市職員、どっちが多くもらっているのか気になる人
に役立つ記事となっています。
- 年収ランキング:給与1位は神奈川県川崎市で7,429,536円、最下位は高知県の5,959,736円
- 給与ランキング:給与1位は神奈川県川崎市で463,638円、最下位は沖縄県多良間村の272,437円
- ボーナスランキング:都道府県1位は東京都で180万円、政令指定都市1位は横浜市で約173万円
- 国家公務員の年収モデル:50歳地方機関課長で6,702,000円
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地方公務員「年収」ランキング(都道府県・市区町村別)
それでは、地方公務員一般行政職の「年収」の平均支給額とランキングを都道府県・政令指定都市別にご紹介します。
なおデータについては、総務省の給与・定員等の調査結果等の「ラスパイレス指数及び平均年齢・平均給与月額等」「期末・勤勉手当の支給状況」の2表を足し合わせて算出しています。(令和5年4月1日時点)
都道府県別年収ランキング
それでは都道府県年収ランキングです。
順位 | 自治体名 | 平均年収 |
---|---|---|
1位 | 東京都 | 7,249,764円 |
2位 | 静岡県 | 6,883,908円 |
3位 | 愛知県 | 6,841,508円 |
4位 | 神奈川県 | 6,831,116円 |
5位 | 大阪府 | 6,804,420円 |
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46位 | 青森県 | 5,991,052円 |
47位 | 高知県 | 5,959,736円 |
全体平均 6,438,044円
1位は東京都の7,249,764円、最下位は高知県の5,959,736円となりました。
東京都と高知県とでは、実に、1,290,028円ものひらきがありました。
政令指定都市別年収ランキング
それでは政令指定都市平均給与月額ランキングです。
政令指定都市は20団体あります。
順位 | 自治体名 | 平均年収 |
---|---|---|
1位 | 川崎市 | 7,429,536円 |
2位 | 神戸市 | 7,367,204円 |
3位 | 千葉市 | 7,344,640円 |
4位 | さいたま市 | 7,326,964円 |
5位 | 名古屋市 | 7,235,844円 |
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19位 | 熊本市 | 6,493,648円 |
20位 | 札幌市 | 6,247,500円 |
全体平均 6,903,296円
政令指定都市では、1位は川崎市の7,429,536円、最下位は札幌市で6,247,500円となりました。
地方公務員「給与」ランキング(都道府県・市区町村別)
つづいて、地方公務員一般行政職の「平均給与月額」ランキングを都道府県・政令指定都市・市区町村別にご紹介します。
なお、今回紹介するのは「給与」です。
- 「給与」=給料(基本給)+諸手当
- 諸手当=扶養手当、地域手当、住居手当、特殊勤務手当、時間外勤務手当(残業代)等 (※ボーナスは含まない)
また、データは総務省の「給与・定員等の調査結果等」を利用しています。(令和4年4月1日時点)
都道府県別給与ランキング
それでは都道府県平均給与月額ランキングです。
順位 | 自治体名 | 平均給与月額 |
---|---|---|
1位 | 東京都 | 453,595円 |
2位 | 徳島県 | 435,488円 |
3位 | 宮城県 | 434,222円 |
4位 | 神奈川県 | 433,423円 |
5位 | 静岡県 | 432,321円 |
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46位 | 沖縄県 | 375,542円 |
47位 | 高知県 | 375,110円 |
全体平均 411,612円(平均年齢42.6歳)
1位は東京都の453,595円、最下位は高知県の375,110円となりました。
実に、78,485円ものひらきがあります。
政令指定都市別給与ランキング
それでは政令指定都市平均給与月額ランキングです。
政令指定都市は20団体あります。
順位 | 自治体名 | 平均給与月額 |
---|---|---|
1位 | 川崎市 | 463,638円 |
2位 | さいたま市 | 458,507円 |
3位 | 千葉市 | 457,460円 |
4位 | 神戸市 | 457,240円 |
5位 | 名古屋市 | 450,487円 |
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19位 | 浜松市 | 397,069円 |
20位 | 札幌市 | 385,685円 |
全体平均 431,588円(平均年齢41.8歳)
政令指定都市では、川崎市の463,638円が1位、札幌市の385,685円が最下位となりました。
市区町村別給与ランキング
それでは市区町村平均給与月額ランキングです。
市区町村は全国に1,721団体あります。
順位 | 自治体名 | 平均給与月額 |
---|---|---|
1位 | 東京都 三鷹市 | 461,082円 |
2位 | 愛知県 豊田市 | 460,124円 |
3位 | 神奈川県 厚木市 | 456,781円 |
4位 | 福島県 相馬市 | 451,623円 |
5位 | 兵庫県 三田市 | 451,490円 |
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1,720位 | 青森県 今別町 | 273,832円 |
1,721位 | 沖縄県 多良間村 | 272,437円 |
全体平均 389,438円(平均年齢41.8歳)
市区町村では東京都の三鷹市の461,082円が1位、最下位は沖縄県多良間村の272,437円となりました。
なぜ三鷹市が1位なのか、理由がイマイチ思いつきませんでした。
2位の豊田市はやはりトヨタの恩恵を受けていることが理由でしょうか。
また、1位の厚木市と最下位の多良間村で188,484円との差も驚きました。
地方公務員「ボーナス」ランキング(都道府県・市区町村別)
なお、今回のデータは、総務省の「給与・定員等の調査結果等」から引用しています。
地方公務員のボーナス平均支給額
まずは地方公務員のボーナス平均支給額です。
区分 | ボーナス計(期末手当+勤勉手当) |
---|---|
都道府県 | 1,615,953円 |
政令指定都市(大都市) | 1,607,480円 |
市区町村 | 1,436,873円 |
(数値は一般行政職の支給額です。)
ボーナスは、都道府県職員だと年間で平均約162万円でした。
でも、コロナ禍だった2020年、2021年、2022年、2023年にしっかり年2回ずつ、しかも前年とあまり変わらないボーナスが支給されているあたり、公務員さすがの安定性です。
地方公務員のボーナスランキング(都道府県別)
続いて、都道府県別のボーナスランキング(1~3位と最下位)を紹介します。
順位 | 都道府県名 | ボーナス(期末+勤勉手当) |
---|---|---|
1位 | 東京都 | 1,794,800円 |
2位 | 広島県 | 1,741,600円 |
3位 | 愛知県 | 1,706,600円 |
~ | ~ | ~ |
最下位 | 鳥取県 | 1,398,400円 |
結果、1位は東京都で約180万円、最下位は鳥取県で約140万円になりました。
それにしても同じような仕事をしているのに、東京都と鳥取県では40万近く差があります。
物価とかの関係もあるでしょうが、それにしてもこの差はヒドイような気が、、、
地方公務員のボーナスランキング(政令指定都市別)
続いて、市区町村別のボーナスランキング(1~5位と最下位)を紹介します。
順位 | 市区町村名 | ボーナス(期末+勤勉手当) |
---|---|---|
1位 | 横浜市 | 1,725,500円 |
2位 | 川崎市 | 1,692,500円 |
3位 | 名古屋市 | 1,684,000円 |
~ | ~ | ~ |
最下位 | 札幌市 | 1,483,700円 |
結果、1位は横浜市で約173万円、最下位は札幌市で約148万円になりました。
(参考)民間企業のボーナス平均支給額
比較のために、民間企業のボーナス平均支給額を紹介します。
数値は令和5年夏と令和4年冬で、500人以上の事業所の平均支給額となります。
夏季(令和5年夏) | 年末(令和4年冬) | ボーナス計(夏季+年末) |
---|---|---|
664,508円 | 642,349円 | 1,306,857円 |
(引用:厚生労働省「毎月勤労統計調査(全国調査)」)
結果、民間企業のボーナス平均支給額は約130万円でした。
ちなみに、事業所の規模が小さくなればなるほど平均支給額は低くなっていました。
【参考】国家公務員の年収
参考として、国家公務員の年収モデルを紹介します。
【モデル給与例】
モデル | 年齢 | 月額 | 年間給与 |
---|---|---|---|
係員 | 30歳 | 236,900円 | 3,890,000円 |
係長 | 35歳 | 278,700円 | 4,638,000円 |
地方機関課長 | 50歳 | 414,300円 | 6,761,000円 |
本府省課長補佐 | 35歳 | 439,400円 | 7,307,000円 |
本府省課長 | 50歳 | 751,200円 | 12,717,000円 |
本府省局長 | ー | 1,077,600円 | 17,909,000円 |
事務次官 | ー | 1,413,600円 | 23,493,000円 |
(引用:内閣官房内閣人事局「国家公務員の給与」(令和6年版))
ちなみに、国家公務員の平均給与月額ですが、412,747円となっています。
(参考:国家公務員給与の実態 令和5年8月人事院)
まとめ
ここまで都道府県、政令指定都市、市区町村の給与とボーナスの平均支給額とランキングをご紹介しました。
結果、
年収のトップは、神奈川県川崎市の約743万円
給与のトップは、神奈川県川崎市の約46万円
ボーナスのトップは、東京都の約180万円
となりました。
また、平均支給額でみると、年収は政令指定都市職員のほうが都道府県職員よりも高いことが分かりました。
この金額を安いとみるか高いとみるか、意見が分かれるところだと思います。
大手民間企業からしたら安いだろうし、中小企業からしたら高いだろうし、公務員の給料の高い安い問題は価値観の問題なので答えのない問題ですね。
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