社会人が公務員試験を受験するとき、受験生や合格者の年齢構成がどうなっているかって気になりますよね。
- 受験年齢制限ぎりぎりの歳だけど、この歳で受験する人っているのかな?
- やっぱり合格者は若い人が多いのかな?
- 自分の歳でも合格している人はいるのかな?
このように年齢がネックで受験をためらってしまっている方もいるのではないでしょうか?
本記事では、「一般枠」と「社会人枠」のそれぞれの受験者と合格者の年齢構成をご紹介します。
1 現役大学生と一緒に競争試験に臨むタイプ(30歳ぐらいまでの人が受けられる)→「一般枠」
2 民間経験等が必要な社会人のみが受験できるタイプ(59歳ぐらいまでの人が受けられることが多い)→「社会人枠」※専門試験など筆記試験が免除や軽減されることがほとんど。
- 「一般枠」は大学生以外の受験者も多い(受験生の約31%、合格者の約23%が25歳~30歳)
- ただし、「一般枠」の合格者は現役大学生(22歳)が約51%と半分を占めている
- 「社会人枠」は意外と年配の方が多く受験していて、合格者も年配の方のほうが多い
- 一般枠で無職の人が多く受験しているが(全体の約22%)、合格率は約8%と低い
受験者・合格者の年齢構成
それでは、早速受験者・合格者の年齢構成をご紹介します。
なお、本データは採用試験の年齢別人数を公開している「神奈川県庁」のデータを使用しています。
(参考資料:神奈川県「令和3年度人事委員会年報」)
一般枠(大学卒業程度採用試験)の年齢構成
まずは一般枠の年齢構成です。
神奈川県の一般枠(Ⅰ種)の受験資格は22歳~30歳までとなっています。
年齢 | 受験者 | 合格者(年齢別合格率) |
---|---|---|
22歳 | 745 | 153(約20%) |
23歳 | 317 | 50(約15%) |
24歳 | 202 | 26(約12%) |
25歳 | 135 | 19(約14%) |
26歳 | 111 | 15(約14%) |
27歳 | 92 | 9(約9%) |
28歳 | 81 | 9(約11%) |
29歳 | 81 | 12(約15%) |
30歳 | 80 | 6(約8%) |
私は22歳・23歳あたりの大学生が圧倒的に多いかと思っていました。
しかし、意外に20代後半の受験生が多くいて、受験生の約31%、合格者の約23%を25歳~30歳が占めています。
ただ、合格者の年齢は、やはり22歳が約51%と現役大学生が半分を占めています。
これはアラサーは大学生に比べて一次の筆記試験を通過できなかった人がおおかったのではと推察されます。
社会人枠(民間企業等職務経験者採用試験)の年齢構成
つづいて、社会人枠の年齢構成です。
神奈川県の社会人枠(中途採用)の受験資格は31歳から59歳までとなっています。
年齢 | 受験者 | 合格者 |
---|---|---|
31 | 17 | 0 |
32 | 28 | 4 |
33 | 20 | 1 |
34 | 24 | 1 |
35 | 28 | 1 |
36歳以上 | 442 | 13 |
中途採用では、ご覧のとおり、年配の受験生が多く受験していることが分かりました。
受験生の約80%は36歳以上となっていますし、合格者の65%も占めています。
受験者・合格者の職業
続いて、受験生と合格者の職業についてみていきます。
職業 | 一般枠(Ⅰ種) | 社会人枠(中途採用) | ||
---|---|---|---|---|
受験者 | 合格者(職業別合格率) | 受験者 | 合格者 | |
県職員 | 3 | 1(約33%) | 0 | 0 |
他官公庁 | 105 | 13(約12%) | 133 | 4 |
民間 | 245 | 38(約16%) | 371 | 16 |
学生 | 1091 | 216(約20%) | 2 | 0 |
無職 | 400 | 31(約8%) | 53 | 0 |
(自営業は民間に、アルバイトは無職に含まれています)
一般枠では学生の受験生がもっとも多かったのですが、他官公庁や民間や無職の方も大勢受けていることがわかりました。
特に無職の受験生の多さ(全体の約22%)にはびっくりしましたが、合格率は約8%と低いのが特徴です。
社会人枠では、民間の方が大勢受験されていますが、他官公庁の方も多く受験されていることがわかりました。
まとめ~受験者層は意外と幅広い~
ここまで受験者・合格者の年齢別人数と職業をご紹介しました。
意外にも幅広い年齢層の方々が受験されていて、中には年齢制限ぎりぎりで受験されている人もいました。
ぜひこのデータを参考にしてもらって、年齢で受験することをためらっていた方は、自信をもって受験してもらいたいと思います。
ただし、筆記試験はやはり現役学生が圧倒的に強いです。
社会人の方は、社会人枠の活用(例:専門試験が免除、競争試験がSPIに変わる)をしたり、勉強法を工夫するなどして、まずは筆記試験突破に注力しましょう。
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