大人気の公務員試験区分「就職氷河期世代枠試験」。
学歴や経歴が不問ということで、応募者が殺到し、競争倍率が非常に高くなっている自治体が多いです。
しかし、当然ながら就職氷河期世代枠にも試験はあります。
自治体によって、試験内容は変わりますが、以下のようなものがあります。
- 面接試験(個別面接、集団討論、プレゼン)
- 適性検査
- 作文・論文試験
- 教養試験(いわゆる筆記試験)
本記事では、2024年度「就職氷河期世代枠」採用試験を実施する自治体(都道府県)の「試験科目」を一覧にしました。(情報は2024年5月2日時点)
- 就職氷河期世代枠の試験科目
- 教養試験の有無
- SPIの有無
などを知りたい受験生に役立つ内容となっています。
【執筆者↓】
結論:教養試験がない自治体は10道府県
結論ですが、教養試験を廃止し、SPI等に切り替えたorSPIもない自治体は10道府県です。
- SPIを導入している自治体が5府県
- 教養試験もSPIなどもない自治体が1県
- 教養試験ではないけどSPIと書かず職務基礎力試験などと書いている自治体が4道県
SPIを導入している自治体(5府県)
- 埼玉県
- 滋賀県
- 京都府
- 大阪府
- 鳥取県
これらの自治体では教養試験がなく、代わりにSPIが実施されます。
基本的に筆記試験の対策が必要ないため、非常に受験しやすくなっています。
教養試験もSPIもない自治体(1県)
全国的にみても特殊なのが神奈川県で、一次試験で教養試験やSPIがありません。(論作文試験はあります)
もうほぼ民間と同様の試験制度になっていますね。
ちなみに令和5年度の神奈川県の就職氷河期世代試験結果ですが、採用5人のところ、申込者数は221人、1次受験者数は182人。
そして、一次試験の作文試験に通過した人はたったの25人でした。
SPIに準じた試験を導入している自治体(4道県)
教養試験はないけど、SPIとはっきり書かれていない自治体は以下のとおりです。
受験案内には職務基礎力試験などと書かれていることが多いです。
- 北海道
- 栃木県
- 和歌山県
- 宮崎県
例えば、栃木県では「基礎能力検査(択一式)」として、45分で70題解く形式です。(レベルは高校卒業程度)
その出題分野は下記のようにされています。
- 文章読解能力
- 数的能力
- 推理判断能力
また、宮崎県のHPでは、「昨年度まで使用していたSPI3に変えて、特別な公務員試験対策が不要な基礎能力検査を実施します」と説明しています。
このように書かれているので、基礎能力検査とあれば基本的には対策不要とみてよいでしょう。
2024年度公務員試験(就職氷河期世代枠)の試験科目一覧
2024年度(令和6年度)の就職氷河期世代枠の試験科目を各都道府県の受験案内で調べました。(2024年5月2日時点)
2024年度の受験案内がまだ出ていない都道府県は参考として2023年度の内容を表記しています。
※SPIを赤字、その他教養試験以外の筆記試験を青字としています。
自治体名 | 一次試験 | 二次試験以降 |
---|---|---|
北海道(2024年度) | 職務基礎力試験 | 個別面接2回 |
宮城県(2024年度) | 教養試験 | 個別面接、適性検査、作文試験 |
秋田県(2023年度) | 教養試験、作文試験 | 個別面接、適性検査 |
栃木県(2023年度) | 基礎能力検査、適性検査、作文試験 | 個別面接 |
群馬県(2023年度) | 教養試験 | 個別面接、作文試験、適性検査 |
埼玉県(2023年度) | 書類選考 | 基礎能力検査(SPI3)、適性検査、個別面接 |
千葉県(2023年度) | 教養考査、作文考査 | 個別面接、適性検査 |
東京都(1類B、3類)(2023年度) | 教養試験、専門試験(1類Bのみ)、論文作文試験 | 個別面接2回 |
神奈川県(2023年度) | 作文試験 | 個別面接 |
新潟県(2023年度) | 教養試験 | 個別面接、適性検査 |
富山県(2024年度) | 教養試験、論文試験、適性検査 | 個別面接2回、適性検査 |
石川県(2023年度) | 教養試験、作文試験、適性検査 | 個別面接 |
福井県(2024年度) | 教養試験、適性検査 | 作文試験、個別面接、適性検査 |
山梨県(2023年度) | 教養試験 | 個別面接2回、適性検査、作文試験 |
岐阜県(2023年度) | 教養試験、作文試験 | 個別面接、適性検査 |
静岡県(2023年度) | 教養試験 | 作文試験、適性検査、個別面接2回 |
愛知県(2023年度) | 教養試験 | 作文試験、個別面接、適性検査 |
滋賀県(2024年度) | SPI、作文試験、個別面接、適性検査 | 個別面接、集団討論 |
京都府(2023年度) | 基礎能力試験(SPI3)、論文試験 | 個別面接、適性検査 |
大阪府(2023年度) | SPI3、論文 | 個別面接2回、グループワーク |
和歌山県(2024年度) | 基礎能力試験、作文試験、適性検査 | 個別面接2回 |
鳥取県(2024年度) | SPI3、論文試験、適性検査 | 集団討論、個別面接 |
山口県(2023年度) | 教養試験、作文試験 | 個別面接 |
徳島県(2023年度) | 教養試験、エントリーシート | 論文試験、適性検査、プレゼン、個別面接 |
高知県(2023年度) | 教養試験、論文試験 | 論文試験、個別面接2回、適性検査 |
福岡県(2023年度) | 教養試験、作文試験 | 個別面接、適性検査 |
長崎県(2023年度) | 教養試験 | 個別面接、作文試験、適性検査 |
熊本県(2023年度) | 教養試験 | 作文試験、個別面接 |
宮崎県(2023年度) | 基礎能力試験、作文試験、性格検査 | 個別面接2回 |
鹿児島県(2023年度) | 教養試験、エントリーシート | 論文試験、個別面接、適性検査 |
※なお今回は都道府県のみの掲載としています。
市町村の中にも、SPI導入している自治体は多くなってきています。
どちらかというと都道府県よりも市町村のほうがSPIを導入している自治体が多い傾向があります。
また、国家公務員も就職氷河期世代枠試験があり、基礎能力試験となっていますが通常の教養試験です。
まとめ
就職氷河期世代枠の採用試験は令和6年度まで継続する見込みです。(※自治体で異なる)
すでに市町村においては、かなりの自治体でSPIが導入され、教養試験が廃止されています。
上記しましたが、神奈川県ではそもそも一次試験は作文試験のみとなっています。
今後、このような自治体が全国的に増加してくると思われます。
受験する自治体が突然、来年度にはSPIを導入したり、書類選考を導入する可能性は常にあります。
教養試験対策をしたほうがいいのかどうかを早期に見極めるためにも、受験する自治体の最新の情報を手に入れるよう常に心掛けて下さい。
数日や一週間くらいおきに、志望する自治体HPの職員採用ページをチェックするクセをつけましょう。
【関連記事】
- 【2020年度】公務員試験(就職氷河期世代枠)の申込者数や競争倍率はどのくらい?
- 氷河期世代採用試験とは?30代以上のフリーターやニートが公務員なる大チャンス!(職務経験不問)
- 【公務員就職氷河期世代試験】試験内容・教養対策・面接対策を紹介!(まとめ)
- 公務員に転職したい社会人におすすめの本を紹介(試験区分や日程等の情報収集はこれで完璧)
【就職氷河期世代試験お役立ちサイト】