「公務員として働いているけど、そろそろ辞めようか悩んでいる…」
そんなとき、まずぶつかるのが「退職願はどう書けばいい?誰に出すの?」といった不安や疑問ではないでしょうか?
この記事では、実際に県職員として9年間勤務し、退職を経験した筆者が、
退職願の様式・書き方・提出先
提出のタイミングと注意点
退職に関する誤解とトラブル対策
よくあるQ&A
などを徹底的に解説します。
- 公務員(県職員)は「退職願」。
- 「退職願」は課の総務担当者からもらう。
- 提出時期の決まりはないが、できれば退職日2週間前ぐらいまでには提出する。
- 事前に口頭で退職の申し出を係長などにできるだけ早めにしておく。

公務員の退職には「退職願」が必要|退職届や辞表との違いとは?

用語 | 主な使用対象 | 意味・使い方 |
---|---|---|
退職願 | 公務員(多くの地方自治体) | 自発的な退職の意思を上司に「お願いする」文書。承認が必要。 |
退職届 | 民間企業・一部の公務員 | 一方的に退職を申し出る法的文書(受理すれば効力が生じる)。 |
辞表 | 管理職・特別職(市長など) | 重職・公職者が辞任する際の正式な文書。 |
公務員の「退職願」の入手方法と提出の流れ
ステップ①:まずは係長や課長に退職の「申し出」をする
いきなり退職願を出すのではなく、まずは口頭で退職の意思を伝えることが基本です。
ポイント:「相談」ではなく「申し出」と明言すること。
「相談」という形にすると、引き止めや説得に遭いやすく、退職の話が立ち消えになってしまうリスクが高まります。
ステップ②:退職願の様式は「課の総務担当者」からもらう
退職願は自分で用意するものではなく、通常は所属する課の庶務・総務担当者に申し出て受け取ります。
内容は定型文であることが多く、次のような文言が印刷されています。
「一身上の都合により、令和○年○月○日付けで退職いたしたく、お願い申し上げます。」
ステップ③:提出は係長・課長を通して総務担当へ
退職願は、直接総務課に渡すのではなく、直属の上司(係長や課長)を通じて提出するのがマナーです。
「退職願」はいつまでに出せばいい?提出期限の目安
法律上のルール(民間・公務員共通)
民法第627条では、「退職の意思を表明してから2週間後には退職できる」と定められています。
ただしこれは最低限の話。
実務上はもう少し余裕をもって動く必要があります。
公務員の場合|法令上の明確な期限はない
国家公務員も地方公務員も、人事院規則や地方公務員法に「何日前までに提出」といった具体的な期限は明記されていません。
【国家公務員の規定】
「職員から書面をもって辞職の申出があったときは、特に支障のない限り、これを承認するものとする。」
とされていて、具体的な期日については定められていませんでした。
(参考:人事院規則8-12(職員の任免)第51条)
現場の実務では「退職日の2週間前」が基本ライン
筆者の勤務先では、総務担当者からこう言われました。
「正式な決まりはないけど、退職日の2週間前までには出してほしい。人事決裁や退職金の手続きなど、事務処理に時間がかかるからね。」
よくある質問(FAQ)
Q1. 退職願は手書き?それともパソコンで作ってOK?
通常は総務担当者が用意した様式に記入するため、自分でパソコン作成する必要はありません。
手書き記入が基本で、署名欄のみ自筆が求められる場合もあります。
Q2. 引き継ぎはいつ、どうやって進めればいい?
退職の申し出が受理されたら、上司と相談しながら引き継ぎ計画を立てます。
口頭で済ませず、できる限り文書やチェックリスト化して引き継ぎましょう。
Q3. 退職金に影響はある?
退職金の支給額は勤続年数などで決まりますが、提出時期や形式の不備で退職日がズレると影響が出る場合もあるため、退職日には注意してください。
Q4. ボーナスはどうなる?
支給対象となる月に在籍していないとボーナスが支給されないことがあります。
私は年度途中で退職しましたが、6月のボーナスをもらって6月末に退職しました。
給料の手引きなどに規定されているので一度読んでみましょう。
Q5. 退職理由は聞かれる?
聞かれるケースが多いですが、必ず正直に伝える必要はありません。
「一身上の都合」で通すのが一般的です。
Q6. 人間関係がつらくて、直接言いにくいときは?
上司に言いにくい場合は、
信頼できる先輩職員を通す
直接人事課に相談する
退職代行サービスを利用する
といった選択肢もあります。
パワハラや退職トラブルに悩んでいる方へ
「退職を言い出せない」
「強く引き止められる」
「精神的に追い詰められている」
そんな方は、弁護士法人が運営する退職代行サービスの利用も検討してみてください。
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- 退職成功率100%
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【重要】まずは一刻も早く係長などに退職する旨を申し出る
退職を決意したら、早急に係長などに「退職の申し出」をしましょう。
申し出は早ければ早いほど良いです。
ちなみに相談ではなく、あくまで「申し出」です!
相談をしようものなら「引き止め」にあい、「少し考えてみてくれ」と言われ、どんどん月日だけが過ぎてしまいます^^;
まとめ|円満な退職のために知っておくべきこと
項目 | ポイントまとめ |
---|---|
提出書類 | 公務員は「退職願」 |
提出先 | 課の係長や課長を通じて総務へ |
提出時期 | 明確な規定はないが、2週間前が目安 |
退職理由 | 「一身上の都合」でOK |
トラブル時 | 人事課相談 or 退職代行も検討 |
私の具体的な退職までの流れを時系列にまとめた記事などもありますので、よろしければご覧ください。↓
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