本記事では、公務員試験を受験する社会人のために、併願先や選ぶ際の注意点などをさくっとご紹介します。
- 併願をしたほうがいいか迷っている
- どこを併願すればいいか分からない
- 併願先を選ぶ際の注意点を知りたい
そんな受験生に役立つ内容となっています。
- 併願をしておけば本命試験の予行演習になるので、併願は極力したほうがいい
- 併願先は思っている以上にたくさんある
- 公務員試験の年齢制限は思っている以上に緩い
- 併願先は面接カードに記入するので、関係ない自治体の受けすぎにも注意
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【公務員試験】社会人の併願先と選ぶポイント
それでは社会人の併願先についての基本的な考え方から、併願先や選ぶポイントなどをご紹介していきます。
- 併願はしたほうがいい
- 公務員試験の年齢制限は緩い
- 併願はいくつしてもOK
- 併願先を選ぶポイント
- 併願先
- 併願先プラン例
併願はしたほうがいい
公務員試験は倍率が高いため、いくら試験勉強を積んできても「運」の部分もあります。
- たまたま苦手な問題がたくさん出題された
- 面接官と相性が良くなかった
などが十分考えられますので、その分「受験機会を増やしたほうがいい」わけです。
公務員試験の年齢制限は緩い
公務員試験の年齢制限は思われている以上に緩いです。
「20代後半や30代ではもう受験はできない」と思われている人が非常に多いですが、しかし、これは大きな間違いです!
20代後半でも30代でも50代でも受験できる公務員試験はあります。
併願はいくつしてもOK
併願数に上限は一切ありません。
日程等が合えばできるだけ併願はしたほうが良いです。
併願をたくさんすることで、
- 筆記試験の雰囲気を味わったり
- 試験時間の配分を掴んだり
- 本番面接の緊張感を経験できる(面接の場数が増やせる)
など、本命試験への練習に繋がるなど、併願にはメリットがたくさんあります。
併願先を選ぶ3つのポイント
併願先を選ぶ際のポイントは以下の3つです。
- 年齢制限を満たしているか
- 日程がズレているか
- 試験科目やレベルが重複しているか
年齢制限を満たしているか
まず年齢制限を満たしているかですが、これは自治体ごとに異なるので、自分が受験したい自治体の採用HPや受験案内でよく確認しましょう。
例えば、年齢上限の一例をあげますと
- 国家公務員(一般職)30歳
- 国家公務員(社会人)39歳
- 国家公務員(就職氷河期世代)54歳
- 東京都(Ⅰ類B)29歳
- 東京都(キャリア)59歳
- 神奈川県(中途採用)59歳
- 新潟県(民間企業等職務経験者)59歳
- 長野県(行政A)35歳
- 長野県(社会人経験者)59歳
- 特別区(Ⅰ類)31歳
- 特別区(経験者)60歳未満
- 仙台市(社会人)60歳未満
- 横浜市(社会人)60歳未満
- 名古屋市(社会人)60歳未満
- 京都市(民間企業等職務経験者)60歳未満
- 国立大学法人30歳
となっています。
20代後半であれば、どの公務員試験も問題なく受験できます。
高齢受験者の合格率等については、下記記事で紹介していますのでよければご覧ください。
【参考記事】【公務員試験】受験生や合格者の年齢構成は?20代・30代・40代はどのくらい?
日程がズレているか
併願をするには当たり前ですが試験日がズレている必要があります。
国と都道府県、都道府県と市役所であれば、基本日程がズレていることが多いです。
しかし、都道府県同士や政令指定都市同士だと日程が重なる場合があり、注意が必要です。
(同じ機関に試験問題の作成を依頼している自治体が多いため試験日が統一されていることが多い。東京都は都独自で作成しているため他県と試験日がズレていますので併願可能)
ただ、最近ではSPIタイプの試験が導入されるなどして、試験日がズレていることが多々あるので、都道府県同士や政令指定都市同士でも受験できる場合があります。
【2024年度地方上級(1次試験日)、国・東京都・神奈川県・長野県の日程】
- 4月21日 東京都(Ⅰ類B)
- 5月12日 東京都(Ⅰ類A)
- 6月2日 国(一般職)
- 6月16日 長野県(行政A)、神奈川県
- 8月18日 東京都(キャリア活用)
- 10月6日 東京都(就職氷河期世代)
- 10月21日まで 神奈川県(秋季チャレンジ)
試験科目やレベルが重複しているか
併願するにしても、「試験科目」や「試験レベル」が同じかどうかが大切です。
試験範囲は可能な限り絞りたいところです。
試験科目が異なる自治体の受験はできる限り避けましょう。
また、試験レベルですが、教養試験では「大卒程度」と「高卒程度」があります。
そして、社会人枠の教養試験は高卒程度となっている場合が多いです。
社会人枠が本命で高卒程度の試験勉強をしているのに、教養試験が大卒程度となっている自治体を併願先にするのは避けたいところです。
社会人の併願先
社会人の併願先の候補ですが、非常にたくさんあります。
まず社会人の受験タイプは大きく分けると4パターンあります。
- 「一般枠」を受験 → 現役大学生達と競争。筆記試験は不利だが、面接試験では有利。
- 「社会人枠」を受験 → 社会人のみで競争。筆記試験の難易度が下がるが、面接試験の難易度は上がる。自治体によっては勤務年数の条件がある。
- 「就職氷河期世代枠」を受験 → 自治体によるが30代以上であれば職歴・学歴一切関係なく受験できる。ただし倍率が桁違いに高いのがデメリット。
- 「独立行政法人」などを受験 → 公務員ではないが、準公務員・団体職員として働ける。独自日程なので公務員試験とかぶりづらい。(例:国立大学職員など)
具体的な併願先としては、
- 国家公務員(総合職、一般職、専門職、社会人枠、就職氷河期世代枠など)
- 東京都(一般枠、キャリア枠、就職氷河期世代枠など)
- 道府県(一般枠、社会人枠、学校事務or警察事務、就職氷河期世代枠など)
- 特別区(一般枠、社会人枠、就職氷河期世代枠など)
- 政令指定都市(一般枠、社会人枠、就職氷河期世代枠など)
- 市町村(一般枠、社会人枠、就職氷河期世代枠など)
- 国立大学法人
- 国立国会図書館
- 衆議院・参議院事務局
- 独立行政法人
などが挙げられます。
併願先プラン例
社会人(20代後半)でとにかく公務員試験をたくさん受験したい場合の併願先プランとして、2023年の日程で例を挙げてみます。
- 4月1日~ 長野県(行政B・SPI方式)
- 4月3日~ 横浜市(特別実施枠・SPI方式)
- 4月23日 静岡県(早期試験)
- 4月29日 国立国会図書館
- 4月30日 東京都(Ⅰ類B・一般方式)
- 5月13日 裁判官事務官
- 5月14日 東京都(Ⅰ類A)
- 5月19日 高齢・障害・求職者雇用支援機構(事務職)
- 5月20日 衆議院事務局職員(一般職)
- 6月4日 国(国税専門官)
- 6月11日 国(一般職)
- 6月18日 地方上級(県)
- 7月2日 国立大学法人
- 8月13日 東京都(キャリア活用)
- 8月25日 長野県(行政B・SPI秋季チャンス)
- 9月3日 特別区(経験者)
- 10月22日 神奈川県(秋季チャレンジ)
- 随時 政令指定都市や市役所(一般枠と社会人枠)
- その他 都道府県などの小中学校事務職
併願先選びの注意点
併願先を選ぶにあたり、注意点があります。
それは、「併願先は面接カードで書く」点です。
そして、面接ではほぼ必ず併願状況について質問されます。
ここで、あまりにも志望動機と矛盾が生じるようなことが起きないよう注意しましょう。
【参考記事↓】
【公務員面接試験想定問答・併願状況】志望順位は必ず第一志望として答えるべし!(嘘も方便)
「この市のためにどうしても働きたい」と言っておきながら、全国各地の市役所を多数併願していると説得力に欠けます。
「公務員になれればどこの自治体でもいいのか」と面接官に思われないように併願先選びも注意しましょう。
併願状況で突っつかれた際の回答のコツとしては、
「たとえどこの市町村を受けようと、本命はあくまで〇〇市であり、他はあくまでその練習として受験しました」
「他の自治体を受験したり自治体研究を積めば積むほど、〇〇市でより働きたいと思った」
などと答えておけばいいでしょう。