今回の記事では、公務員予備校選びで迷っている受験生に向けて、公務員予備校別の合格実績(合格者数or合格率)について、さくっと比較します。
- 各予備校の合格実績には「実人数」と「延べ人数」が入り混じっていて、どの予備校が最も合格者を輩出しているかは分からない
- 合格者数よりも「合格率」に着目
- 「合格率」は4社のみ公表
【10社比較】公務員予備校の合格実績
私が合格実績(合格者数or合格率)を確認できた予備校は、
- 大原
- TAC
- 伊藤塾
- 大栄
- 東京アカデミー
- EYE
- アガルート
- クレアール
- ユーキャン
- LEC
の10社になります。
それでは順番にみていきましょう。
参考までに各予備校のHPのURLも貼っておきますので、ご利用ください。
目安として、国家公務員と地方公務員の合格率を紹介しておきます。
- 国家公務員(一般職):31%(受験者数26,319人、合格者数8,269人)
- 国家公務員(専門職):21%(受験者数23,831人、合格者数4,953人)
- 地方公務員(都道府県):22%(受験者数136,307人、合格者数30,548人)
(参考:人事院「2023年度国家公務員採用一般職試験及び専門職試験の合格者発表」、総務省「令和4年度地方公共団体の勤務条件等に関する調査結果」)
大原
公務員1次・筆記試験合格率:95.5%(全国専門課程 受験者5,605名中合格者5,357名)
公務員1次・筆記試験延べ合格者:20,202名(全国専門課程)
2023年度公務員行政事務系採用試験最終合格者実人数:3,055名(※大原生)
※大原生:全国大原グループの公務員講座および警察官・消防官講座(公務員採用試験に合格するための授業、模擬試験等がすべて含まれたコース)で学習された方を対象
(HP:資格の大原 )
TAC
2023年度最終合格者累計延べ人数:5,857名(※公務員講座生)
※公務員講座生:公務員試験対策講座において、目標年度に合格するために必要と考えられる、講義、演習、論文対策、面接対策等をパッケージ化したカリキュラムの受講生。単科講座や公開模試のみの受講生は含まれていない。
2023年度最終合格者累計実人数:3,093名(※公務員講座生)
自治体別最終合格者占有率(2022年度)
- 特別区Ⅰ類(事務):3.7人に1人がTAC・Wセミナー生
- 東京都Ⅰ類(行政一般方式):2.8人に1人
- 横浜市(大卒程度事務):3.5人に1人
- 川崎市(大卒程度行政事務):5.0人に1人
- 神奈川県(1種行政):2.9人に1人
- 埼玉県(上級一般行政):3.2人に1人
など
(HP:TAC)
伊藤塾
2023年国家総合職内定率:80.2%(本科講座受講生81名のうち内々定確認65名)
2023年国家一般職(行政区分)最終合格率:86.4%
2023年東京都庁一類B(一般方式)最終合格率:83.3%
2023年特別区Ⅰ類最終合格率:92.9%
(HP:伊藤塾 )
大栄
2023年最終合格実績延べ人数:1,711名
2022年1次試験合格率:75.8%※
(※講座受講70%以上かつ模試全6回かつ2次対策全7回受講者の合格率)
2022年2次試験合格率:71.4%※
(※1次試験合格者で2次試験対策講座アウトプット編模擬面談1回以上実施者の合格率)
(HP:資格スクール大栄 )
東京アカデミー
2022年度公務員試験最終合格者実人数:2,916名
(HP:東京アカデミー)
EYE
2023年度最終合格率:78.0%(実人数 259名合格/332名受験中)
2023年度一次試験合格率:94.5%(実人数 314名合格/332名受験中)
(HP:EYE)
アガルート
2023年内定実績:210名
- 国家総合職10名(厚生労働省・国土交通省)
- 国家専門職31名(国税専門官・裁判所事務官など)
- 国家一般職36名(金融庁・農林水産省・総務省など)
- 県庁51名(東京都・神奈川県・埼玉県・愛知県など)
- 市役所・村役場・警察消防76名(特別区・さいたま市・横浜市・川崎市など)
- 国立大学法人5名(筑波大学など)
1年で合格者数3倍(2022年70名→2023年210名)
(HP:アガルート)
クレアール
2023年合格者実人数:313名
(HP:クレアール)
ユーキャン
過去10年合格者数:1,169名
(HP:ユーキャン)
LEC
2023年合格者延べ人数:3,567名
(HP:LEC )
公務員予備校合格実績比較表
実人数と延べ人数が混じっているので、「どこの予備校が一番合格輩出数が多い」のかは分かりません。
また、通学タイプ・通信講座タイプなど受講スタイルも各予備校で異なります。
としても、私の肌感覚としては、各予備校でとんでもなくすごく差がついているという感じはしませんでした。
ちなみに、私が小中学校事務職(地方の県)に転職した際の同期たち(約20人)のなかには、大原専門学校生が4~5人いました。
公務員試験の合格率を公表している予備校は4社のみ
今回私が調べた公務員予備校のなかで、「合格率」を公表していたのは、
- 「大原」
- 「伊藤塾」
- 「EYE」
- 「大栄」
の4社のみでした。
合格率を公表しているのは、それだけ「合格させる自信がある」ということでもあります。
※あえて合格率をだしていない予備校さんもあると思いますので、一概に「合格率を公表していないから信用できない」としないでください。
大原
(転載元:資格の大原HP)
大原 の合格率は
となっています。
ただし、これは全国専門課程の学生さんの数値で、専門学校に通学する必要があり、お金や時間に余裕がある人でなければ厳しいという制約があります。
(もちろん、全ての予備校の通学タイプに言えることですが)
それを加味したとしても、95.5%は驚異的です。
ただし、最終合格率はHPを見る限り確認できませんでしたので、内定率が気になるところではあります。
※HPはこちら→「資格の大原」
伊藤塾
(転載元:伊藤塾HP)
伊藤塾の合格率は、
となっています。
伊藤塾は総合職の講座に定評があり、HPからもその自信が伝わってきました。
(自信があるからこそ、合格率を公表しているのだと思います)
総合職の採用を希望される方は、伊藤塾を優先して検討してみてもいいかもしれませんね。
総合職だけでなく、国一般職や地方上級などにも強いです。
2023年国家一般職(行政)最終合格率:86.4%
2023年特別区(Ⅰ類)最終合格率:92.9%
※HPはこちら→「伊藤塾」
EYE
(転載元:EYEHP)
EYEの合格率は
となっています。
EYEさんの特徴としては、担任・講師陣のサポートが非常に手厚いということ。
合格者の声としても、「これだけ受講生と担任との距離が近い予備校はない」という声があがっています。
※HPはこちら→「EYE」
大栄
(転載元:資格スクール大栄HP)
資格スクール大栄 の合格率は
2022年1次試験合格率:75.8%(※1)
2022年2次試験合格率:71.4%(※2)
となっています。
(※1:講座受講70%以上かつ模試全6回かつ2次対策全7回受講者の合格率)
(※2:1次試験合格者で2次試験対策講座アウトプット編模擬面談1回以上実施者の合格率)
大栄では、通学講座とオンライン講座を選んで受講することが可能です。
オンライン講座を選んでも、通学講座と同じサポートが自宅で受けられます。
(オンライン講座が心配な方は、事前に無料体験も実施されているので資格スクール大栄 HPから申し込みをしてみてください。)
また、大栄さんではWEB資料請求した方に「公務員受験ガイドブック」をプレゼントしています。
ぜひ手に入れて参考にしてみてください。
(転載元:資格スクール大栄 HP)
(参考)大学生協公務員講座の合格実績
参考ですが、公務員予備校のほかに、各大学の生協が実施している「大学生協の公務員講座」があります。
こちらの合格実績は以下のとおりとなっています。
【2022年度公務員試験最終合格実績(全国の大学生協講座全体の数)】
合格総数9,178件
合格人数5,001人
内訳:国家総合職386人、国家一般職2,139人、都道府県2,233人、政令指定都市/県庁所在地724人、市町村職員1,042人、警察・消防235人
【参考記事↓】
公務員予備校に入っても落ちる人の特徴3選
高い合格実績の公務員予備校に入っても落ちる人は落ちます。
落ちる人の特徴はズバリ以下の3つです。
- 高い入学金や授業料を払って満足・安心しきってしまう人
- 授業だけをしっかり受けていれば受かると信じている人(自主勉強しない人)
- 予備校選びの際に筆記試験の内容ばかりに気を取られている人(面接対策の充実度を気にしていない人)
私は予備校を使わなくても独学で合格できた(独学を避けたほうがいい人11選)
ここまで公務員予備校の合格実績を紹介してきましたが、実は私は独学で公務員試験を首席(地方上級技術職)&4位(社会人・小中学校事務枠)で合格することができました。
そのため、公務員予備校に通ったり、通信講座を受講することを全受験生にはおすすめしていません。
高いお金を払って予備校に行かなくても、独学で十分合格は可能です。
ただし、以下の人は独学での合格はなかなか厳しいと私は思います。
【独学を避けたほうがいい人の特徴11選】
- 独学が得意ではない人
- 講義形式で学びたい人
- 要領が悪い人
- 勉強時間をしっかりと確保できない人
- 勉強法の勉強をしない人(生真面目に勉強をしてしまう人)
- 質問をしたい人(周りに公務員試験のサポート体制がない人)
- モチベ維持が苦手な人
- 面接が苦手な人
- 高学歴ではない人(独学でいくなら中堅国立、中堅私立以上が望ましい)
- センター試験(大学入学共通テスト)で70%以上取れなかった人
- 社会人で多忙すぎる人
上記で挙げた人は、予備校の検討をしたほうが良いと考えます。
まとめ
ここまで、公務員予備校の合格実績について、さくっと比較してきました。
合格実績でそこまで大差がないのは、どの予備校でも使用されている教材や講義に大差がないといえるのではないでしょうか。
最終的に合格に大切な要素は、やはり「自主勉強の質と量」だと思います。
今回は合格実績のみをご紹介しましたが、公務員予備校の「選び方」や「費用・内容などの比較」を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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