今回の記事では、公務員のクレーム対応法と公務員に特化したクレーム対策本について、紹介します。
この記事は、
- クレーム対応に困っている公務員
- クレーム対応の本を探している公務員
- 若手公務員
に役立つ記事となっています。
- 現役公務員が書いたクレーム対応本がおすすめ!
- ときに攻めを意識した戦術的対応も大切
- クレーマー対策のための選択肢(武器)を増やすことが大切
この記事を書いた人
公務員のクレーム対応法とおすすめのクレーム対策本を元公務員が紹介!
対応に苦慮したクレーマー事例(体験談)
私も県職員時代にクレーム対応はしましたが、窓口業務にはほぼ携わらなかったので、そこまで多くなかった気がします。
しかし、長期間苦慮したクレーマー対応もありましたので、ひとつご紹介します。
【クレーマー例】
毎週必ず決まった曜日に県庁内をうろうろするクレーマーがいました。
色々な課に顔を出して怒鳴り声でクレームを言い回っていきます。
お酒臭さプンプンの状態で。
クレーム内容はそのたびに変わり、途方も無い量の資料開示を要求し、「次来るまでに必ず準備しておけー」といったり、デタラメの事柄を挙げて、「どう責任を取るんだー」と怒鳴ったり詰め寄ってきたり。
結局何度か1人で対応していましたが、途中から上司と2人で対応し、最終的には管理職がかなり強い口調でクレーマーに対応したところ来なくなりました。
私が教わったクレーム対応法
私が上司から教わったクレーム対応法は、
- こちらが悪いことをしたわけでない場合は簡単に謝らない(非を認めない)
- とにかく聞き役に徹する
- なるべく複数人で対応する
- クレーム対応の記録をつけて情報共有・対応策を協議
ということでした。
ただ、これだけではうまくいかない場合もありますし、クレーム対応のさらなるコツやテクニックが知りたい人におすすめの本があるのでご紹介します。
おすすめの公務員専用クレーム対応の本
公務員専用のクレーム対応本は何冊か出版されています。
その中でも今日おすすめするのは、現役の公務員の方々が書かれた以下の本です。
「SOS!公務員のためのやっかいなクレーム対応」(著者 自治体クレーム対応研究会、学陽書房、2019)
この本ではクレーム対応の方法で今まで教わってきた相手の気持ちでとにかく聞き役にまわるということに疑問を投げかけています。
ときに攻めを意識した戦術的対応が大切とされています。
本の中からクレーム対応のコツやテクニックをいくつかピックアップします。
- あえて中断させて後日仕切り直す
- ひたすら傾聴ではなく、ときに反論(言い返す・断る)する勇気を持つ
- こちら側が知らなかったことには「不勉強で申し訳ございません」「ご説明いただきありがとうございます」と素直に言う
- 一人でクレーム対応する場合は、必ず経験豊富な職員が行うこと(若手に一人でやらせない)
すぐに実践で使えそうな内容ばかりです。
このほかにも、
- 個室に案内すべきか
- 録音の是非
- クレーマータイプごとの対応法
- やっかいなクレーマーの言葉への返し方
なども書かれています。
クレーム対応の本はたくさん出版されていますが、現役の公務員が書かれた公務員用のクレーム対応本はほぼありません。
現役の公務員が書いているからこそ、共感する内容が多いですし、読んだその日から職場で実践・活用できます。
まとめ
ここまで、公務員のクレーム対応について紹介しました。
クレーム対応については、経験やスキルが必要です。
不慣れな職員が一人で背負ってしまい、メンタルをやられないようにすることが大切です。
特に若手職員の方はお気をつけください。
そのために、
- クレーム対応をしている上司の方法を見習ったり
- 上司からコツを教わったり
- 今回紹介したような公務員専用のクレーム対応本
- 上司と密に連携する
などで、スキル習得に磨きをかけておきましょう。
クレーム対応に自信を持てるようになったらしめたものです。
最後に、今回のおすすめした本の著者(自治体クレーム対応研究会)の言葉を引用して終わりにしたいと思います。
クレーマー対策に絶対の正解はありません。本書が目指すのは、あくまでクレーマー対策のための選択肢(武器)を増やすことにあります。ぜひともこれまでの固定概念にとらわれずに、そうか、そういう方法もあるんだ、という新しい視点で本書をお読みいただき、クレーマーの問題の緩和・解決に向けた一助としていただければ幸いです