傷病手当金は退職後でも受給可能!公務員の受給方法をしっかり解説!

公務員は雇用保険に加入できないため、退職してもいわゆる「失業手当」を受給することはできません

 

そのため、病気(うつ病など)が原因で退職した公務員は、転職もできず収入が完全にゼロになってしまいます。

 

退職後は、自分で

  • 住民税
  • 国民年金
  • 国民健康保険

などの税金を支払わければならず、特に貯金や退職金が十分にない若い世代はすぐに生活に困窮することになります。

 

そこで、今回はうつ病などの病気で退職した公務員の助けとなる傷病手当金」について、概要や受給方法を分かりやすく解説します。

 

 
ねこ伯爵
公務員って福利厚生とかは完璧だと思ってたけど、雇用保険は入れないんだな、、、傷病手当マジ助かる
 
 
となりの伯爵さん
退職後の傷病手当金については、担当者が制度を知らなければ説明などが一切ないまま退職してしまいます。傷病手当の受給には申請が必要なので、できれば退職前に傷病手当についてよく理解しておくといいです
 
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傷病手当金は退職後でも受給可能!公務員の受給方法をしっかり解説!

それでは「傷病手当金」について、概要や受給方法などを分かりやすく解説していきます。
 

公務員のメンタルヘルス状況

まず本題の前に公務員のメンタルヘルス状況をご紹介します。
 
公務員は定型的な事務処理だけで毎日定時上がりだと未だに思われている方もいますが、そのような部署はほんの一部です。
 
部署によっては、22時、23時まで残業、土日もなく、午前様が当たり前となっている部署もあります
 
住民ニーズの多様化や地方分権の進展によって、公務員の仕事内容は一昔よりもずっと複雑かつ多様化し、職員一人ひとりの業務量、業務の質、責任が高まっているのが現状です。
 
このため、メンタルに不調を生じ、長期休業、そして退職してしまう職員が増加しています。
 

平成30年度における「精神及び行動の障害」による長期病休者数は10万人中約1500人となっていて、15年前の実に2.5倍となっています。

引用:一般財団法人地方公務員安全衛生推進協会が実施する調査「地方公務員健康状況等の現況」(平成30年度)

 

 
伯爵さん
つまり、公務員全体のうち、うつ病などで長期に療養休暇・休業している人は「1.5%」もいるということになります。

 

公務員の休職中の給料は?

次に、公務員がうつ病等で長期休職した場合の給料事情について順をおって説明します。

(なお、病気の種類によって、期間が変わることがあります、ここではうつ病などの精神疾患での期間を例にあげます。また、自治体で期間が異なりますので自身の自治体の休職制度をよく確認してください。)

 

  1. 最初の180日間:「療養休暇」扱いとなり、この間は病気以前にもらっていた給料の100%が支給されます。(全額支給)
  2. 療養休暇180日間経過後の2年間(休職期間):給料の80%が支給されます。
  3. 2年間経過後の1年間(休職期間):給料の約2/3の「傷病手当金」が支給されます。
  4. 休職期間が3年経過すると、基本的に免職になり、公務員を退職することとなります。

 

このように段階的に給料が減っていき、回復が見込まれない時は退職(免職)することとなります。

 

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傷病手当金の概要

ここからは傷病手当金の概要についてご紹介します。

傷病手当金とは?

傷病手当金」は、公務によらない病気やケガで勤務を休み、報酬が減額されたり、支給されなくなったりした場合に、所得を保障するために支給されるものです。

 

また、傷病手当金の支給期間終了後、同じ病気やケガで引き続き勤務することができない場合は「傷病手当金附加金」が支給されます。

 

傷病手当金は、自治体が給料として支給するものではなく、加入している共済組合が支給するものです。

(国家公務員、地方公務員、市町村職員、学校職員いずれも何かしらの共済組合に加入しています)

 

傷病手当金の支給額は?

おおよその目安ですが、もらっていた給料の2/3でが毎月支給されます形となります。

 

細かい計算方法は以下のとおりとなります。

 

1日につき、傷病手当金の支給開始日の属する月以前の直近した継続した12ヶ月の各月の標準報酬の月額の平均額の1/22の額(10円未満四捨五入)の2/3の額(円位未満四捨五入)

 

支給期間は?

傷病手当金は、病気やケガによる療養のため勤務することができなくなった日から起算して4日目から1年6か月間支給されます。

 

なお、出勤した期間は支給期間に算入されません、したがって出勤した日数分だけ支給期間を延長されます。

 

ただし、在職中に傷病手当金が支給されていた期間分は1年6ヶ月間から引かれます。

 

退職後も受給できる(在職中に傷病手当金を受給しなかった場合)

1年以上共済組合に加入していた人が、退職したときに傷病手当金を受給している時は、退職後も引き続き傷病手当金が支給されます。

 

この場合の「傷病手当金を受給している時」とは、傷病手当金の受給要件は満たしているが、給料などの方が高いため傷病手当金が支給されていない場合を含みます

(休業中は、給料(2年間給料の80%が支給される)と傷病手当金の両方は受給できません)

 

 
となりの伯爵さん
採用されてから1年未満で退職した新規採用者は傷病手当金は受給できませんので、ご注意ください。

 

退職後に傷病手当金を受給するための方法

それでは退職後に傷病手当金を受給するための具体的な方法を解説します。

申請先

共済組合に毎月申請が必要となります。

 

ただし、初めて共済組合に申請する際、申請書に旧所属の所属長の証明(押印)が必要なため、初回のみ、旧所属を経由し、証明をもらってから、共済組合へ提出します。

 

2回目以降は、直接共済組合へ提出すればOKです。

 

医師の証明も必要

申請書には、就労不能状態を確認するために医師の証明が必要となりますので、事前に医師との調整も必要です。

 

 
となりの伯爵さん
医師が就労不能状態と認定してくれなけば、傷病手当金は受給できません。

 

退職前に職場の庶務担当と調整しておくとスムーズ

傷病手当金について、退職前に職場の庶務担当者(共済組合担当)と調整しておくと、退職後の申請がスムーズになります。

 

退職後に、傷病手当金のことを何も知らない庶務担当者に傷病手当金の申請書をいきなり送付しても手続きに時間を要することになります。

 

調整時には申請書をもらっておきましょう。

 

手続きの流れ

【初回】

  1. 自分が傷病手当金がもらえる条件を満たしているかを共済組合か庶務担当者に確認(できれば退職前)
  2. 傷病手当金の申請書をもらう(できれば退職前)
  3. 医師に申請書の証明欄に記入してもらう
  4. 所属長に申請書の証明欄に記入してもらう(庶務担当者に送付し依頼)(初回のみ)
  5. 共済組合に申請書を提出(初回は庶務担当者に共済組内に送ってもらえば良いです。)
  6. 支給決定通知が共済組合から届く(1ヶ月程度で支給されます)

 

【2回目以降(毎月)】

  1. 医師に申請書の証明欄を記入してもらう
  2. 共済組合に提出(2回目以降は所属長の証明は不要)
  3. 支給決定通知が届く

 

注意事項

まとめて請求できる?

まとめては請求できません、あくまで月ごとに申請します。

 

任意継続を辞め、国民健康保険に加入している場合は?

受給できます。

 

退職後、傷病手当金のことを知らないまま数ヶ月や半年経過していた場合は?

受給できます。

 

障害年金を受給している場合は?

受給できません。

 

ただし、障害共済年金または障害厚生年金の額(障害等級が1級または2級の場合には、国民年金の障害基礎年金も支給されるので、その合算額)が受けることができる傷病手当金の額より少ない場合には、差額が支給されます。

 

傷病手当金を受給中に就労可能状態となったら?

受給がストップします。

 

就労可能となった(再就職した、パート・アルバイト・自営業等で労働を始めた場合)または傷病手当金受給の原因となった傷病等が治癒したとの医師の診断があった場合は、その後の傷病手当金は支給されません。

 

なお、退職後は、傷病手当金附加金は支給されません。

 

公務員は失業手当は受給できない

民間企業では社員は雇用保険に加入するので、退職後いわゆる「失業手当」が支給されます。

(支給には条件があったり、手続きが必要です)

 

しかし、公務員は雇用保険には加入できないため、失業手当がでず、退職日の翌日から無給状態となります。

 

最後に

誰だって、うつ病などになんかなりたくありませんし、辞めたくて辞めたわけではありません。

 

その病気の原因となった組織、職場からもらえるものは絶対にもらいましょう。

 

退職したあとだし、今さら、、、はよくないです。

 

傷病手当金の受給は共済組合の加入者の当然の権利ですので、退職後でもしっかり申請してきっちり受給しましょう。

 

傷病手当金がもらえれば、とりあえず1年6ヶ月間はもらっていた給料の2/3が支給されるので、貯金などはできないかもしれませんが、生活は十分成り立ちます

 

 
となりの伯爵さん
傷病手当金は慰謝料だと思ってしっかり受給しましょう

 

ここまでお読みいただき本当にありがとうございます☆

 

【参考サイト・文献】