本記事では、国立大学の事務職員について、さくっとご紹介します。
おもに、
- 国立大学の事務職員に興味がある人
- 転職したい公務員
- 受験資格などを知りたい人
このような方に役立つ内容となっています。
- 統一採用試験は30歳まで
- 独自採用試験は年齢制限が緩い
- 国立大学職員は公務員ではない
- 現役公務員ももちろん受験できる
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【公務員から転職】20代公務員なら国立大学職員への転職もおすすめ!
まずは国立大学職員について紹介していきます。
国立大学の職員は公務員ではない!
国立大学は元々は文部科学省の行政機関でしたが、平成16年4月に法人化し、国立大学法人となりました。
Q:国立大学法人とは何ですか?
大学を設置することを目的とした、国立大学法人法の規定により設立されている法人です。国立大学は、2004年4月から法人化し、文部科学省が設置する国の行政機関から、各大学が独立した法人格をもつ「国立大学法人」となりました。国が財政的に責任を持ちながら、自主・自立という大学の特性を活かした運営ができるスタイルです。
(引用:一般社団法人 国立大学協会HPより)
職員の採用は、人事院が実施する「国家公務員採用試験」から国立大学法人等が合同で実施する試験を通じて行うよう変更されました。この試験は、北海道、東北、関東甲信越、東海・北陸、近畿、中国・四国、九州の7つの地区で実施します。(引用:一般社団法人 国立大学協会HPより)
国立大学の事務職員の仕事内容
主に、
- 教務(奨学金授業料免除業務、厚生補導、カリキュラム関連業務など)
- 学生支援
- 入試
- 研究推進(研究関連補助金の受入れ、受託研究共同研究の受入れ、産官学連携の企画立案など)
- 国際
- 総合企画
- 総務(会議の運営、社会連携など)
- 人事
- 広報
- 財務(予算決算業務、物品などの調達・支払い・管理など)
- 会計
- 情報企画
- 図書
など、大学内における事務系の仕事を担っています。
職員の適性やキャリアプランを考慮し異動も行われます。
2種類の採用試験
国立大学法人の事務職員になるための試験には2種類あります。
- 国立大学法人が合同で実施する「統一採用試験」
- 各大学が独自に行う「独自採用試験」
この2つの試験ですが、試験内容も違いますが、特にポイントとなるのが、年齢制限です。
というのも、「統一採用試験」の年齢制限は30歳となっています。
しかし、「独自採用試験」は年齢制限が緩和されていることが多いです。
【参考】京都大学事務職員の採用者の年齢別割合(2023年度)
年齢 | 割合 |
---|---|
~22歳 | 38% |
23歳 | 5% |
24歳 | 7% |
25歳 | 11% |
26~30歳 | 29% |
31歳~ | 9% |
(引用データ:京都大学職員採用のご案内 年齢別の割合)
統一採用試験
2024年度を例にして、統一採用試験がどんな流れで行われるのかご紹介します。
- 受付 令和6年5月15日~5月29日
- 第一次試験 令和6年7月7日
- 第一次合格者発表 令和6年7月25日
- 第二次試験 選考・採用は各国立大学法人で実施
(参考:一般社団法人国立大学協会)
第一次試験は国立大学法人が合同で実施、第二次試験は各国立大学ごとに実施される点に注意です。
試験内容は、
- 第一次試験:教養試験(大卒程度のレベル、科目:公務員試験と同様一般知能と一般知識)
- 第二次試験:面接
独自採用試験
独自採用試験の例をいくつかご紹介します。
【京都大学・2024年度】
日程 |
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---|---|
受験資格 | (一例)2024年3月以前に4年制大学を卒業した者 |
試験内容 | 書類選考、面接3回程度(筆記試験なし)、適性検査 |
(参考:京都大学職員採用のご案内)
【一橋大学・2024年度】
日程 |
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---|---|
受験資格 | 昭和40年4月2日以降に生まれた者で、4年制大学を卒業した者又はそれと同等以上の学力を有する者 |
試験内容 | 書類選考、筆記試験・適性検査、面接2回 |
【新潟大学・2024年度】
日程 |
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受験資格 |
|
国立大学職員の年収
参考に、国立大学職員の年収について、紹介します。
ここでは、北海道大学の事務・技術職員の例を用います。
職位 | 平均年齢 | 平均年収 |
---|---|---|
部長・次長 | 57.7 | 約988万円 |
課長 | 54.6 | 約814万円 |
課長補佐・専門員 | 52.7 | 約684万円 |
係長 | 45.6 | 約598万円 |
主任 | 42.0 | 約539万円 |
係員 | 31.2 | 約421万円 |
(参考)教授 | 54.1 | 約1,019万円 |
現役公務員も受験可能!
国立大学職員は現役公務員ももちろん受験可能です。
国立大学は全国各地にあるので、受験先にも困らないでしょう。
現状の仕事に満足できていない方は、国立大学職員としての道もありかもしれませんね!
また、国立大学だけではなく、私立大学も毎年事務職員の中途採用を募集しているので、興味がある方は各大学の採用HPをチェックしてみてください。
有名私立大学に採用となれば、公務員よりも給与が高いですし、メリットだらけではないでしょうか。
実は私も私立大学の事務職員を受験したことがあります、あえなく撃沈しましたがw
【参考記事↓】
【公務員から転職】30代元県職員の転職活動体験談(転職エージェント利用・私立大学職員)
特にやりたい仕事が決まってない人は、転職エージェントを活用して、キャリアアドバイザーとともに、転職活動を進めていくこともおすすめです。