今回の記事では、小中学校事務職員の「仕事内容」について、さくっとご紹介します。
この記事は、
小中学校事務職員を志望している受験生
に役立つ記事となっています。
【この記事を書いた人↓】
小中学校事務の仕事内容
基本的に各学校に1人配置
小中学校事務職員は、基本的には各小中学校に1人配置となります。
大きな学校には2人配置されている場合もあります。
また、市町村によっては独自に市で雇っている学校事務職員がいる場合もあります。
ちなみに、私の県では、1年目は必ず大規模学校に配属され、先輩学校事務職員がいる環境で1年間実務を覚えます。
そして、2年目は田舎の1人配置の学校に配属され、学校事務職員として一人立ちするスタイルとなっていました。
身分は?給料はどこから支給される?
小中学校事務職員の身分は少し特殊です。
まず試験ですが、これは県職員採用試験(県人事委員会の試験)を受けます。
合格・採用されると、県教育委員会が任命します。
そして、身分は市町村に属するため、具体的な職務内容は各市町村が定めます。
注意として、政令指定都市など大都市の場合は、指定都市独自で採用試験を行っています。
そのため、県の小中学校事務職員は、政令指定都市には異動になりません。
(例えば、新潟県の学校事務職なら政令指定都市である新潟市には異動にならない、愛知県なら名古屋市には異動にならない)
学校内で唯一の行政職員
小中学校事務職員は学校内で唯一の「行政職員」となります。
そのため、先生たち「教育職員」が携わらない仕事は、ほぼ行政職員である学校事務職が行います。
イメージとしては、「先生達が教育活動に専念するための環境を裏で支える仕事」だと思ってもらえればOKです。
具体的には、
- 庶務・・・例えば、郵送物の処理、電話応対、来客対応
- 人事・・・例えば、退職される先生の事務処理
- 給与・・・例えば、先生達の給与計算
- 旅費・・・例えば、先生達の出張したときの旅費計算
- 福利厚生・・・例えば、育児休業の事務処理
- 経理・・・例えば、給食費の精算
- 物品管理・・・例えば、足りなくなった消耗品の発注
- 施設・設備管理・・・例えば、ガラスが割れたときの修繕対応
などを行います。
小中学校事務職員の仕事は、基本的はルーチンワークの仕事が多いので、覚えてしまいさえすれば、自分のペースで仕事に取り組むことができます。
ルーチンワーク中心でホワイトな職場環境ですが、行事が重なったり、締め切りが重なったりすると忙しくなる時期もあります。(例えば4月上旬)
また、自分から積極的に働きかけ、業務改善や教員のサポートもできる柔軟性が高い仕事でもあります。
やる気のある熱い学校事務職員は自分からどんどんと新しい仕事や難しい仕事に挑戦することは可能です。
最近では、基本的な庶務的な仕事のほかに、校長・教頭などとともに「学校運営事務」(学校評価、危機管理、情報管理、人的資源管理、時間管理など)への参画も求められてきています。
小中学校事務の具体的な仕事内容(経験談)
ここから私が小中学校事務職員1年目に担当した仕事(給食費会計、旅費計算)の経験談を簡単に紹介します。
(これ以外にも担当はしていました)
給食費会計
先生・生徒達の給食費の取りまとめをする仕事です。
毎月、保護者からお金を徴収し(口座振替)、過不足がないかを確認します。
また、給食を止めている生徒や行事で給食を食べなかった生徒などについては、常時集計して、生徒毎に精算していきます。
全保護者から徴収することは非常に難しく、滞納者が出た場合には個別に対応する必要があります。
旅費計算
先生たちの出張費(旅費)について、金額を計算し、申請書類を処理します。
具体的には、先生に旅費の請求書を書いてもらい、それを毎月集計して支払いが行われるよう事務処理をしていきます。
請求書を出さない先生や請求書に不備がある場合が非常に多く、締切間際にはとてもバタバタしていました。
先生たちとの協力体制がものをいう業務です。
小中学校事務の1日の流れ
とある普通の日の「1日の仕事の流れ」について紹介します。
時間 | 業務内容 |
---|---|
7時45分 | 出勤 |
8時 | 保護者からの欠席連絡への対応 |
8時15分 | 職員会議 |
8時30分 | 給与事務(先生達に支払われる給与額に間違いがないかチェック) |
9時 | 保護者が生徒の忘れ物を届けに来たので対応 |
10時 | 旅費事務(先生達が出張したときにかかった費用の精算) |
12時ころ | 給食 |
13時 | 旅費事務(午前中の続き) |
14時 | 体育館の時計がズレているので確認をする→修理依頼 |
15時 | 郵送されてきた書類の受付処理 |
15時30分 | 生徒と一緒に掃除 |
16時 | 職員会議 |
17時 | 退勤 |
何もイベントが無い日はこんな感じで、事務室で黙々と事務処理をして1日が過ぎていきます。
また、基本先生たちは授業があったり、研究室にいたりで、基本職員室にいないことが多いです。
先生に用事がある場合は、先生の日程を確認して空いた時間にさっと用事をすませないといけないのがなかなか面倒くさかったです。
でもどこにいるのか分からないから学校中をグルグル、、、
私の学校は約70人先生たちがいたので、その事務処理の取りまとめはなかなかハードでした。
まとめ
ここまで小中学校事務職員の仕事内容をサクッと紹介してきました。
ただ、紹介できたのは一部分です。
学校事務職員のことを詳しく知りたい人は以下の2冊の本を読むことをおすすめします。
本を読むことは面接対策にもなりますので、小中学校事務職員を目指す人は一読の価値ありです。
「新人学校事務職員のワークとライフ 一年間の成長と効果的な研修」藤原文雄、学事出版
「本当の学校事務の話をしよう」柳澤靖明、太郎治郎社エディタス
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