暗号資産(仮想通貨)と聞いて、
- 「なんだか危なそうだし、怪しい。」
- 「仮想ってことはお金が消えてしまいそうだけどセキュリティは大丈夫?」
- 「リスクはあるけど、すごく儲かっている人もいるって聞くけど・・・」
- 「ブロックチェーンて何?ビットコイン=仮想通貨ってこと?」
と思い浮かぶ人は多いのではないでしょうか。
そんな中、先日たまたまアマゾンプライムで「マジックマネー ビットコイン革命のドキュメンタリー」という映画を偶然みたところ、仮想通貨の可能性にとても共感したので、今回仮想通貨をしっかり勉強してみようと思いました。
今回は細かい解説は省き、ざっと仮想通貨を知りたい初心者向けの記事となっています。
詳しいことが知りたくなった人は、ぜひ本などで調べてみてくださいね。
なお、今回の内容は、ビットコイン(仮想通貨の代表格。ビットコイン以外にも仮想通貨はたくさんの種類がある)について説明しています。
暗号資産(仮想通貨)を始めようか迷っている公務員へ(基礎知識)
それではまず仮想通貨について簡単に説明していきます。
なお、名称についてですが、「暗号資産」が正式名称ですが、世間で認知度がある「仮想通貨」という言葉を使用していきます。
仮想通貨ってなに?
そもそも仮想通貨ってなに?どういう仕組み?
仮想通貨は、100円玉や1000円札のように硬貨やお札として存在していません。
ではどこにあるのかというと、「インターネット上」に存在しています。
そして、インターネット上に、「暗号化されたデータ」として存在しています。
暗号化されたデータは、どこかの誰かが作った※「プログラム」に沿って自動的に発行されています。
そのデータを多くの人達が、通貨だと仮想(お金として認め合う)することで、お金としての価値を持たせています。
つまり、このインターネット上に存在する仮想通貨という暗号化されたデータを、誰もお金だと認めなければ、お金として成り立ちません。
※仮想通貨の誕生
2008年に「ナカモトサトシ」という人が、自分のブログ上で論文として構想を発表したことがことのはじまりとされています。
ただ、このナカモトサトシの正体は全く明らかにされていません。
日本人かも、性別も、1人か複数なのかも分かっていません。
仮想通貨は危なくないの?
仮想通貨がインターネット上に存在するデータということは、ハッキングされて簡単に盗まれてしまうんじゃないのかと不安に思いますよね。
なんでそんな危なそうなデータが通貨として、存在し、人気がでているのか。
そこで登場するのが、「ブロックチェーン」というものです。
ブロックチェーンって何?
簡単にいえば仮想通貨(ビットコイン)の「技術、システム、仕組み」のようなものです。
ブロックチェーンを詳細に解説すると、本が一冊書けてしまうレベルなので、ここでは、たんに「仮想通貨に必要な技術」と考えてください。
特にブロックチェーンについて知識がなくても、仮想通貨の売り買いには全く問題ないので。
(参考)
例えば、プログラムで発行された「暗号データ(仮想通貨)」をAさんが買ったとします。
そうすると、そのAさんが買いましたという情報が「不特定多数のコンピュータに分散され、多くのコンピュータで共有させる」という方法で記録され残ります。
もちろん、匿名で分散するのでAさんが買ったことは他の人には分かりません。
仮に、ハッカーがこのAさんが買った暗号データを改ざんするためには、その分散された全てPCの記録を改ざんしないといけません。
これは極めて困難なことなので、不正をするのは現実的ではないとされています。
仮想通貨でできることは?メリットは?
この安全性が高い仮想通貨で何ができるのでしょうか。
代表的なものとして、
- 投資ができる。(皆さんが一番知っているところだと思います。)
- 一瞬で送金ができ、しかも手数料が安い。(海外送金も手数料がごくわずか。)
- 買い物の支払いに利用できる(決済)
が挙げられます。この他にも様々な使い方があります。
今は仮想通貨と言えば、「投資」としての色合いが濃いですが、最終的に通貨としての普及が期待されています。
すでに仮想通貨で支払いができるお店も増えてきています。
仮想通貨は、国が介入していないので(法定通貨ではない)、国の信用が失落しても、仮想通貨の信用(価値)は下がらないというメリットがあります。
逆に日本のように国として信用が高い国では、やはり仮想通貨は硬貨やお札に比べたら、信用度は下がります。
仮想通貨=ビットコイン?
よく聞くビットコインとは、「仮想通貨の中の1種」で、仮想通貨の代表的なものとして知られています。
実は、仮想通貨はビットコインのほかに1,000以上の種類があり、今後も増え続けるそうです。
ビットコイン以外のコインをまとめて、「アルトコイン」(代替コイン)といいます。
アルトコインの有名どころとしては、
- イーサリアム
- リップル
- ビットコインキャッシュ
- ライトコイン
などがあります。
それぞれに特徴があり、投資などをする際は十分他のコインと比較をしたほうがいいでしょう。
仮想通貨の法律は?(仮想通貨を利用する際の注意事項)
日本には仮想通貨に関する法律として「資金決済法」があります。
平成29年4月からは仮想通貨に関する新しい制度が開始されています。(改正資金決済法等の施行)
この中で、仮想通貨とは以下のように定義されています。
- 不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米国ドル等)と相互に交換できる。
- 電子的に記録され、移転できる。
- 法定通貨又は法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)ではない。
お国が仮想通貨の財産的価値を認めているんですね。
金融庁は、仮想通貨の交換をする際は、以下の点について確認することが重要としています。
- 金融庁・財務局の登録を受けた事業者であるか確認していますか?
- 取引する仮想通貨の内容に関する説明を登録業者から受けていますか?
- 取引内容や手数料等に関する説明を登録業者から受けていますか?
- 自身が行った取引の履歴や残高について、適時確認していますか?
※資金決済法の改正(令和2年5月1日施行)により、法令上、「仮想通貨」は「暗号通貨」へ呼称変更されます。(金融庁HPより)
仮想通貨の始め方は?
仮想通貨を手に入れるには?
仮想通貨取引所で口座を開設することで売買できるようになります。
PCやスマホアプリでも簡単に取引が可能です。
手数料はどのくらい?
仮想通貨取引所で違いがあります。
口座開設、口座維持費は基本無料です。
口座への入金・出金は、やり方によって手数料がかかる場合があります。
取引手数料も様々ですが、レバレッジ取引をしなければ無料のところが多いようです。
もし口座を開設する際は、手数料について、いくつもある取引所をしっかり比較検討したほうがいいです。(特にスプレッドに注意!)
いくらで買うことができる?(最低購入金額)
取引所によりますが、株式投資などに比べて格安で買えます。
GMOコインの販売所では、約100円程度で買えます。(2020年1月20日時点)
買える時間帯は?
24時間365日いつでも買うことができます。
これはかなりのメリットですね。
株式投資は平日の昼間しか取引ができないので、昼間働いている会社員は取引がしづらいのがデメリットなのですが、仮想通貨なら平日の夜でも土日でも取引可能です。
仮想通貨取引所はどのくらいあるの?
国内の仮想通貨取引所(暗号資産交換業者)は金融庁・財務局への登録が必要です。
2021年9月30日現在で、31業者が登録されています。
(例:bitFlyer、ビットポイントジャパン、GMOコイン、コインチェック、DMMBitcoinなど)
仮想通貨を取引する際は、必ず登録されている業者を選びましょう。
ちなみに海外にも仮想通貨取引所があります。
仮想通貨の税金に注意
仮想通貨の税金に関しては、
- 仮想通貨で20万円以上儲かった場合は、確定申告が必要になる可能性がある。
- 仮想通貨の儲けは雑所得になる。
この2つをよく覚えておきましょう。
特に、雑所得は所得が増えるほど税率が高くなる「累進課税」が適用されるので、儲けた人はそれだけすごい税金がかかるということを忘れてはいけません。
仮想通貨の特徴や投資のコツ
価格の上がり下がりが激しい(ハイリスク・ハイリターン)
仮想通貨は、短期間で価格が大きく変動することが多く見受けられます。
ときに価格が1日に10%以上変動することもあります。
価格は基本的に需要と供給で決まるので、欲しい人が多ければそれだけ価格が上がります。
つまり、仮想通貨にとって、良いニュースや出来事があれば価格が上がるので、いかにその情報を早く掴むことができるかが、キモとなってきます。
逆に、悪いニュースが流れれば暴落するリスクも十分にあります。
例えば、ビットコインですが、2017年12月に220万円台を記録したあと、2018年1月のコインチェック事件で急落、2018年12月には36万円台までに落ち込みました。
その後、回復し2019年6月には一時150万円近くまで上昇、2020年6月11日14時時点では、106万円台となっています。
このようにかなり波があります。
それだけ、儲かるチャンスもあれば、損するリスクも高まります。
投資をする際は、あくまで「余裕資金」で行う
短期間で大きく価格が変動するということは、大きなリターンが望めますが、その代わりかなりのリスクがあることを忘れてはいけません。
元本割れ(資産が減る)する可能性がおおいにあるということです。
絶対にこの点は注意してください。
どの投資にも共通して言えることですが、
「投資は、余裕資金でやる」(最悪ゼロになってしまっても平気なお金)
これが基本、鉄則です!
投資のコツ
仮想通貨の投資のコツとしては、
- アルトコインはビットコインの動きにつられる傾向がある
- 大手取引所に採用されると上昇しやすい
- 初心者は、時価総額が大きく有名どころを選ぶ
などがよく言われています。
時価総額が小さい誕生したばかりのアルトコイン達は、短期間で数百倍になる可能性もあるが、リスクがかなり高いのでやめておいたほうがいいと思います。
過去の流出事件(仮想通貨の危険性、リスク)
- 2014年 仮想通貨取引所「Mt.Gox」がハッキングされ、ビットコインが大量に盗難
- 2016年8月 仮想通貨取引所「ビットフィネックス」(香港)でビットコインが盗難
- 2018年1月 仮想通貨取引所「コインチェック」がハッキングされ、約580億円相当が盗難
- 2019年7月 仮想通貨取引所「BITPoint」がハッキングされ、約30億円超が盗難
など、この他にもたくさんの仮想通貨の流出事件はあります。
ブロックチェーンは個人間などでやりとりするには秀逸なシステムですが、取引所を経由して売買をする場合は結局取引所自体のセキュリティが別途必要になります。
対策としては、「セキュリティが比較的しっかりしている国内の大手の取引所を使う」ということ大切だと思います。
取引所で口座を開設する際は、取引のしやすさも大切ですが、一番にセキュリティの高さを意識して、慎重に選びましょう。
(見分けるのは中々難しいですが、、)
あとは、コールドウォレットに移すという手段もありますが、このあたりは投資をする前にしっかり調べてみてください。
仮想通貨の今後
今、仮想通貨と言えば、「投資・投機の対象」と思う人が多いと思います。
しかし、仮想通貨の本来の目的は、「決済(買い物)」や「送金」などの通貨的役割を果たすことです。
今はグローバル、ボーダレスな時代。
なのに、いつまで経ってもお金は国ごとに違う通貨を利用しています。
今後は、ユーロみたいにどんどん広域通貨が誕生し、、将来的には世界で統一の通貨が使われるようになるかもしれません。
その時に、仮想通貨が用いられる、なんてことも可能性がないわけではありません。
そう思うと、仮想通貨はすごく夢のある通貨だし、今後その存在価値をどんどん高めていくものであると、勉強して思いました。
また、短期的な投資だけでなく、分散投資の1つ(株式投資、不動産投資、投資信託、仮想通貨みたいな感じ)として考えたり、これから10年後には仮想通貨がお金の中心となっている時代を予想して、今から買って長期保有するのもありだなと思いました。
仮想通貨の一番のリスクは何も知らないということ
仮想通貨を勉強してあらためて思いましたが、知らないということが一番のリスクと強く感じました。
仮想通貨もただなんとなく危なそうだから距離を置くというのは、そっちのほうがリスクになるかもしれません。
数年後にはもしかしたら、仮想通貨が世の中に浸透して、多くのお店での支払いに使われたり、会社の業務で知識を必要とされるかもしれません。
その時に、少しでも知識があれば抵抗感なく、仮想通貨を受け入れることができます。
今回ご紹介したのは、仮想通貨のほんの入り口です。
- 「ウォレット(ホット、コールド)」
- 「スプレッド」
- 「マイニング」
- 「ICO」
- 「ファンディング」
- 「アービトラージ」
など、紹介してないキーワードもいくつもあります。
ぜひ、仮想通貨(暗号通貨)に興味を持たれた方は勉強してみてくださいね。
(私も今回仮想通貨について少し勉強したら、興味が出てきてたので近いうちに実際に買ってみようと思っています。)
参考文献:「ゼロからわかる仮想通貨入門」、著者 小田玄紀、KADOKAWA
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