株式投資と聞くと、
- 「なんだか怖い」
- 「危ない」
- 「損するリスクがある」
- 「ただのギャンブル」
と思う人も多いと思います。
私も株を始めたいという友達からよく「株式投資ってギャンブルみたいなものなの?」と聞かれます。
株式投資を全くしたことがない人は、株式投資はギャンブルと同じだという人が多いし、
逆に株式投資の専門家はギャンブルとは違うという人が多いです(なかにはギャンブルと変わらないという人もいますが)。
また、お金の勉強をした後だと、考え方が180度変わってくる可能性もあります。
株式投資歴6年で、お金の勉強を多少してきた私の結論としては、その人の「ギャンブルの捉え方」次第だと思います。
ただ、客観的にみて「株式投資」と「ギャンブル」にはいくつかの違いがあるので、ご紹介します。
ギャンブルとは
「ギャンブルってなに?どんな感じ?」と聞かれたとき、どう答えますか?
- 競馬、競艇、競輪、宝くじ、パチンコ・・・
- 損することもあるが、勝てば大儲けできる賭け事
- ハラハラドキドキ感があり、ストレス発散の一種
- どうせ負ける、損するだけの危ない賭け事
- 依存症になるリスクが有る
- 借金まみれになるリスクが有る
- 胴元がいて、全体的にみたら、必ず負けるようになっている
- 勝ち負けにはこだわっていなく、そのもの自体が趣味。(例えば、競走馬を見るのが好きとか。)
- お金のかかる時間つぶし、暇つぶし
とまあ、人それぞれで答えは変わるのではないでしょうか。
このように人の価値観で、ギャンブルの捉え方がそもそも違うので、正解なんてないと私は思っています。
だから、株式投資とギャンブルの違いをそれぞれの主観で考えること自体がなんとなく不毛な気がします。
株式投資とギャンブルの違い
株式投資とギャンブル、両者の違いを主観で考えるのは不毛だと思いますが、客観的にみた場合、明らかに違う部分がいくつかあります。
【ギャンブル】胴元の存在
宝くじ・パチンコ・競馬・競輪も、事業者や国といったギャンブルを取り仕切る主催者・運営者、つまり「胴元」が必ずいます。
胴元は運営するために費用がかかっていますし、自分たちも稼がなくてはいけないので、当然賭け金から自分たちの取り分をまずは確保し、残ったお金を当選者等に分配します。
このことから、ギャンブルで期待できる収益率は、参加者全体でみてみると、マイナス、つまり負けるようになっています。
おおよその目安ですが、
- パチンコ・パチスロは賭け金の10~20%程度
- 競馬や競輪等の公営ギャンブルは25%程度
- 宝くじやサッカーくじは50%程度
を胴元がもっていきます。
ちなみに、宝くじですが、7億円が当たる年末ジャンボ宝くじの1等当選確率は、「2000万分の1」。
東京都の人口が約1400万人ですから、仮に東京都の全員が1人1枚ずつ買っても、当たりがでない場合があるということです。
ギャンブルをやるなら、最低限、胴元の存在や当選確率などを把握し、損する前提でお金を支払っていることを自覚してやったほうが良いかと思います。
【ギャンブル】お金が一瞬でゼロになる
ギャンブルは、賭けが外れた場合、賭け金が一瞬で「ゼロ」になります。
券が紙くずと化す訳です。
株式投資は、株価が一瞬でゼロになることはありません。
とんでもない世紀の大暴落をしても、証券取引所は1日の価格変動幅を制限しているので、値下がりは下限でストップします。
しかも、それ以降で挽回し、再び株価が元に戻り、さらにはプラスに転じて行く可能性があり、逆転できる可能性が十分にあります。
【ギャンブル】一瞬で何倍ものお金を得ることができる
株式投資では、どんなに暴騰、上限いっぱい値上がりしたとしても、一瞬で何十倍になることはあり得ません。
その点、ギャンブルは当たれば、一瞬でとんでもない額を手にすることができます。
そこが、株式投資にはないギャンブルの一番の魅力ではないでしょうか。
【株式投資】配当、株主優待がある
株式投資では、会社の業績次第で、「配当」や「株主優待」を出してくれるところがあります。
つまり株を所有しているだけで、勝手にお金が入ってくるわけです。(全部の企業が配当や株主優待をだしているわけではありません)
仮に大量の株を保有していれば、配当だけで生活することが可能です。
ギャンブルにはこういった魅力はありません。
【株式投資】勉強や経験を積むことで、リスク回避・軽減ができる
株式投資は、基本的には「経営がうまくいき、業績が上がっていけば、株価は上がっていく」という前提があります。
当然、人が売り買いしているので、ときには人の感情によって経営とは関係なく動く場合もあります。
東日本大震災、コロナウイルス、リーマン・ショックの時のように、業績に関係なく市場全体で暴落するリスクもあります。
しかし、業績が上がり続けているならば、長期的にみれば上がり下がりを繰り返しながら株価は徐々に上がっていくのが普通です。
なので、「経営状況を把握できる力」や「これから先伸びる企業を見つける先見の明」を鍛えれば、業績が悪く今後もダメそうな会社(株価が下落する会社)を見極めることができる可能性が高まり、リスク回避・軽減ができます。
リスク回避・軽減ができるということは、つまり、これから株価が上がっていきそうな会社を選択できる確率が上がります。
ギャンブルではいくら勉強し、経験を積んでみても、結局は胴元が操作するので、不落を回避することは難しいでしょう。
どちらも余裕資金(余剰資金)で行うことが最重要
個人的には、ギャンブルが絶対悪というわけではありません。
年に数回、ストレス発散を兼ねて、競馬場に行き、芝生の上を爽快に走る競走馬をみて癒され、ついでに賭けて当たったらラッキー程度なら十分ありと個人的には思います。
確かに、あの一瞬のドキドキハラハラ感はギャンブルの魅力です。
それは分かります。
ですが、何事もやりすぎは絶対ダメ。
ひとつ言えることは、ギャンブルにせよ、株式投資にせよ、損するリスクが必ずあることを肝に銘じ、あくまで「余裕資金(余剰資金)」で行うことが大切です。
これをしっかり守っていれば、リスクはそれなりに軽減できると思います。
株式投資とギャンブルの共通点
株式投資とギャンブルで共通している部分は、「必ず儲かるということはありえない、そして損するリスクが常にある」ということです。
ですが、株式投資については、お金の勉強をしっかりしていれば、リスク回避・軽減ができるので、多少コントロールができます。
なので、そこまで怖がることはありません。
あまりにも、リスクを恐れすぎては、リターンを得ることが難しくなってしまいます。
あとは、その人の価値観次第です。
私は、お金の勉強をした結果、株式投資に大いに魅力を感じて始めました。
逆に、お金の勉強をした結果、ギャンブルに全く魅力を感じることができなかったので、今後も絶対にやりません。
株式投資、ギャンブルをやり始める際は、まずはちょっとだけでも、お金の勉強をすることをオススメします。